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始まりのための終わりの出来事1

2018年 12月25日 19:17 日本




「あー…イルミネーションうぜぇ…リア充爆発しろ……」


弁当とお茶の入ったコンビニのビニール袋をがさがさ揺らし、赤と緑のイルミネーションを通り過ぎる。

目の前にはいかにもな距離感に恋人繋ぎの2人組……はいはい、爆発爆発ってな。

心の中でパイナップル型の某爆弾を投げつけはや足で追い越した。

何の達成感もない、むしろ虚しいだけの行為。それでもせずにはいられない。ボッチには孤独だろうが戦わなければならない時があるんだ。



ひたすらアパートへ向かって歩き続けていると今朝出来た水たまりに足を下ろしてしまい、履き古したスニーカーに少し水が染み込んできた。


「チッ…」


__足もとに気を取られたその瞬間、運命は決した。



「ぁ…っが、!」


暗い小路(こうじ)の角を猛スピードで曲がったスポーツカーが現状を把握しきれていない俺に突っ込む。


異様にゆっくりと宙を舞う中、チラリと見えた車の中には驚愕した表情の若い男女の一組。


「…しょ、ぁじゅう…ろ、べ」


ちくしょうリア充なんて滅べ。



__ガッ、ドシャ…!






…余りにもあんまりな最期だ。神様、もしいるならやり直しを要求する。




そうして次に意識が覚醒した時にはやけに煤けた白い壁の部屋にいた。


「やぁ、はじめまして」


目の前の椅子に座っている黒髪の冴えない青年がひらひらと手を振り、邪気のない笑顔でこちらを見下ろしている。


「…ここ、何処」


床に倒れていたため体がガタガタだがゆっくりと起き上がり青年と目を合わせた。


「ここはー、キミに分かりやすく言うと”世界の狭間”だよ。僕は地球に探しものをしに来たんだ!」


「はぁ?世界の狭間、ねぇ…」


どうみても普通の古い部屋だけど…。

首を傾げた俺を見て、青年は更に笑みを深めた。もはや胡散臭い限りである。


「そうだよ。キミは心底恨んでいた人種に不幸にも殺されてしまったけれど、おめでとう!キミは幸運だ!





“あなたはプレイヤーに選ばれました“」





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