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プロローグ
感想や指摘あったら書いていただけるとありがたいです。
作品の関係上グロテスクな表現等ありますので、その点はご注意を。
――人間がさ明日滅亡するとしたらどうする?――
昔誰かにこんな物騒な事を聞かれた気がする。
聞いてきた相手の顔も思い出せないが、こう答えたことはおぼろげながら覚えていた。
『最後まで足掻く』――と
何が原因でそんな事態になるかは分からない。だがどんな問題が来たって一人一人の人間にも何か出来る事はあるはずだ。何もしないでただ破滅を待つだけなんて出来る筈も無い。
『俺……いや、俺以外の奴らだってやる時はやるさ。人間追い込まれれば何とかするもんだ、多分』
そんな俺の曖昧な言葉に相手は半ば呆れている様子だったが、どこか安心したような表情も浮かべていた。
――……そっか。まぁその意気なら大丈夫かな、あんたは殺しても死にそうにないしね。ま!せいぜい元気でやんなよ、兄弟!――
それが俺の最初の記憶。
何時交わされた言葉なのかも分からないが、俺の記憶の海に眠る最古の断片だ。