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第15話 部室にパソコンがやってきた

 2学期の始業式が終わり、その他いろいろあって、部室へ向かった。


 ガラッ


 そこにあった光景は、ずらっと並んでいるパソコンであった。まあ、5台だけど。


 5台と言うと、部員が全員同時に使うことができる。元茶道部が使うかは謎だが。


 私はなんとなく、ごついタワー型のパソコンの前に座った。たぶん、その形態からして一番高性能であろう。まあ、中古みたいなものだから、実は一番低性能って可能性もあるけど。


 電源ボタンを押す。1分ぐらいでちゃんとした画面が現れた。


「まあまあだね」


 割とどうでもいい一言が私の口から洩れた。


 CPU情報とか見ていると、思った通り結構性能が良い。これからも黙ってこれを使おう。



「おっ、やっとパソコンがきたか」


「新しいパソコンがあるのです!」


 隅野と望月が入ってきた。



「あれ、パソコンがあるのですの」


「これがパソコンか」


 川野と音谷が入ってきた。


 4人は空いているパソコンの前に座った。


 

 元文芸部の2人はワープロを使っていたこともあって、パソコンの使い方も多少わかっているようだ。元茶道部のほうはよくわからず、マニュアルを見ていた。


 私は開発環境などを構築して、後は適当にゲームをしていたが、あとの4人は操作を覚えるだけにとどまった。暇なときに4人のパソコンにも開発環境を構築しておこう。


 音谷もパソコンを覚えれば、そっちに夢中でお茶関連で怒ったりすることもないだろう。しかし、そうなるとお茶が飲めなくなる。どっちがいいか悩ましい所だ。



「一緒に帰ろう」


 部室を後にし、教室で帰りの準備をしていると、支子が話しかけてきた。ちょうど部活、美術部が終わったらしい。


 私たちは学校を後にした。


「文化祭で展示するゲームを作っているんだって?」


「うん。そうなんだよ。まだ企画しか立ててないけど」



 そういえば、ゲームのステージクリア後にキャラクターの会話を入れることを思いだした。その時の顔グラフィックを支子にお願いしよう。


「キャラクターの顔のグラフィックが必要なんだけど、描いてくれる?」


「うん。いいよ。今度、どんなゲームの世界観なのか、教えてね」


 キャラクターの顔グラフィックは支子に、そして会話データは元文芸部員に、私はプログラムのほうに取り掛かろう。そう思い、支子と別れた。



 私は家に着くなり、パソコンの前に座った。


 そういえば、アクションゲームって言っても、いろいろあるよね。どんなのにしよう。人気なのは横スクロールアクションで、ジャンプとかできるやつよね。


 参考になるゲームはパック〇ンドかスーパーマ〇オかなぁ。とりあえずプレイヤーが上下左右に動いて、画面がスクロールするものを作ろう。重力は後から加える。


 プレイヤーが上下~と言ってなんだけど、先に画面スクロールの資料がないか、雑誌をいろいろと読んでみた。


『ロールプレイングゲームのマップスクロールの表現方法』というタイトルの記事が目に入った。


 早速プログラムを入力して、試してみた。


 スクロールはするが、ブロックごとにスムーズスクロールする感じだ。押している間だけスクロールしてほしいので、ちゃんと理解してプログラムを読んで、その後、そのようになるように改造した。


 スクロールさせるキーをWASDで上下左右にして、マップ座標をワールド座標とし、そこにプレイヤーを表示させた。この時点ではプレイヤーはスクロールに沿わずに画面上から動かないが、プレイヤーの座標から表示している左上のマップ座標を引くと、マップと連動して表示される。


 プレイヤーをカーソルキーで動くようにして、ちゃんと実行できるか確認し、この後、プレイヤーの動きによってマップ座標を移動させる処理を書く。WASDキーの操作は、デバッグ等のためにしばらくはそのままにしておく。


 なんて独り言を言いながら、プログラムを書いた。


 その後、お風呂に入り、夕ご飯を食べた。プログラムの事を考えて食べていると、味がよくわからないね。ご飯を食べているときは食べることに集中したほうが良いことに気がついた。


 夜も遅くなり、明日の準備を始めた。教科書を鞄に入れているときに、ふと思った。重力処理はどうしたらいいだろう。やっぱり図書館かな。すぐに利用できる本はあるかな。無かったらどうしよう。


 そう思いながら、私は布団に入って眠りについた。



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