表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
六色の竜王が作った世界の端っこで  作者: 水野酒魚。
最終章
89/104

第82.5話 書簡1

前略 レーキ・ヴァーミリオン様

お手紙ありがとう。それから、結婚おめでとう。

いやーまさか君に先を越されるとはねー

ま、そうなるだろうと思ってはいたけどさ。

こっちはまあ、ぼちぼちやってます。オレは相変わらずだよー

この間、卒業式があってね。今年の首席はズィルバー君、と言いたい所だけど、残念ながら彼は次席。首席は別の女の子だったよ。

そう言うところまで君たち何だか似てるなあ。

あ、ズィルバー君は五ツ組の天法士になったよ。今年は五ツ組が三人も出たんだ。すごいねー

ズィルバー君は法具の研究をするために、しばらくは天法院に残るってさ。

手始めに、指を無くしたヒトのための義指型法具をつくるって張り切ってるよ。

学院に残るってところは、オレに似たかな?

まあ、彼は教師になるつもりは無いみたいだけど。

アニル姉さんは、無事に元気な女の子を生んだんだって。今はまだ仕事を休んでるけど、子供が乳離れしたらまた食堂で働くってさ。

コッパー院長代理は、卒業式を終えて引退されたよ。コッパー様が後継指名した時はそりゃー大騒ぎさ。

セクールス先生は、ほら、あんな感じのヒトだろ? やっぱり敵も多くてねー

それにコッパー様は穏やかな方だったから、それに甘えてた一派もいたんだよ。

そー言う人たちは戦々恐々さ。セクールス先生、やたらと厳しいからなあ。

オレもよく怒られてるよ。

でもさ、この前見習いから馬鹿者に昇格したんだよー

ん? 昇格じゃない? まあまあ。悪評も無いよりはマシっていうだろ?

そのうちオレも、名前憶えて貰えるくらいにはなるよ。まあ、何があの人の心の琴線に触れるのかはオレもよく解らないんだけどさー

もうじき、そうだなーこの手紙が君に届く頃には、今年の新入生が入学してくるよ。

今年はどんな生徒がやってくるんだろうなあ。毎年この時期はわくわくするんだ。

プレゼントを待ってる子供みたいにね!

あの、『学究祭』ではしゃいでいた、小さなレディは元気かい?

結局君が引き取ることになるとはなあ。

花嫁さんとも仲良くやってるかい?

君にまた会える日が来るのが、本当に楽しみだよ。

それまで、家族揃って健康に楽しく暮らしなよー

じゃあね。


親愛なる先輩、アガート・アルマンより。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ