2020年風豚骨味
「これで良し」そう言ってみゆきは注文板のテーブル番号と最後に注文ナンバーを押した。
「俺はピザミックスにしようもちろん最新版で」そう言って真治は現代っ子らしく右手のスマートリングに手を添えた。
席につくとみさきはカバンからこれまた骨董品のタブレットを出し、豚骨ラーメンを待った。
「みゆきは何でそんなにアナログチックなんだぁ」
と真治はタブレットを覗きこみながら言った。
「前にも言ったじゃん、興味のないものを目にするのは嫌なのよ」
そんな会話をしてるうちにオートカーゴに乗って豚骨ラーメンとピザミックスが運ばれてきた。みゆきはピザミックスを真治の前に置き、ラーメンを自分の前に置くと小さく二回手を叩いて、一瞬きょとんとした。
そして「マイ箸、マイ箸」と言って、ケースに入った箸をカバンから取り出した。
「いただきます」みゆきはすぐさまラーメンを食べ始めた。
ズルズルと音をたててはタブレットをいじり、またズルズルしてはいじっている、みゆきのそんな素振りを見て真治は気になり言った。
「みゆきさっきから何をやってんだ」
ラーメンをすすりながら上目使いでみゆきは答えた。
「ちょっとレシピの改ざんを…」
「はっ!お前”もごもご”させて何を言うかと思ったら!」
「良薬は口に苦し、旨いもの体に悪し、だいじょび、だいじょび」
「お前いつか!捕まるな、俺はしらねーぞ」
「もともと私が作った!メニューだし」
「はあ~?っ」真治は呆れて言葉を失った。それでもそんなみゆきの姿に、
「ちょっと俺にも食べさせてくれよ」
「なにこれ!ばかうま」
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