それでも俺は
ふと思い出した事がある。小学校5年生6年生の時の事だ、同じクラスにみゆきと言う女子がいた。彼女が先生に指されたり、友達に呼ばれたりすると、よく岬は間違えて返事をしていた。深く考えた事はなかったが、顔を赤くする岬はよく覚えている。
「ここにいる私は、二宮 岬で、未来の私は神田 みゆきって言うの」
みゆきって、今高志の頭に浮かんだ名前がぱっと岬の口から湧いて出た。そして岬は話を続けた。
「ここにいる私は14歳で、未来にいる私も14歳、それぞれ今を生きてるの」
信じられるはずもない話、彼女が小学校3年の時にテレビで言った誰も信じる事のなっかた摩訶不思議な”二重人体”の話を今、高志は聞かされている。あれから不思議天才少女は、なりをひそめていた。
「そしたら俺はその未来のみゆきって子と話してみたいな」
岬はこくりと頷いて、声を低くして言った。
「あなたは24歳で、そこにいる岬と結婚します」
……高志は自分の顔が赤くなるのが分かった。
「っておいっ!何も分かってないいんだから、冗談だよ!冗談」
岬は高志のほっぺをつねると、いつもの帰り道でする。歴史における些細であって重要だった話やら、科学における、ちっぽけな発見とかそんな話をし始めた。
あの時,聞いた冗談はどこまでが冗談だったか、その内に分かるよな。
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