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山本 高志くん

『だいぶ、つかれたんかな』

岬は電車に乗ると、この混雑した中たまたま空いた席に座ると、すぐ寝てしまった。高志は吊革につかまり、そんな岬を見ながら昔を思い出していた。


岬は小学校に上がる半年位前に引っ越して来たんだよな。おばちゃんとおじさんに連れられて家にきて、「二宮 岬です。よろしくお願いします」っておばちゃんに言わされて、顔を赤くしてたなあ。それから毎日、手つないで、幼稚園まで一緒行って、中学に上がるまで一緒に通ってたんだよな。始めはみんなに茶化されて、嫌だったけど、それが当たり前になって、みんなもそれが当たり前になって、そう言えば、幼稚園の頃は、山本 高志くんってフルネームで俺の事呼んでたよな、小学校になって高志くんになって、中学になって高志になってたないつの間だな。でもよく寝るよ。とそんな事を高志が考えていると車内アナウンスが流れた。

        

『新宿、新宿』


高志は岬の肩をさすり言った。


「山本 高志くんですよ、乗り換えですよ」


岬ははっと目を覚まし顔を赤くして言った。


「なによそれ!バカっ」


「どうしたの?みゆき!お腹でも痛いの、早く食べちゃってね」


とみゆきの母親が言うと、プチトマトを口に入れて、


「もうお母さんは、デリカシーがないんだから」


とみゆきは答えた。


「何言ってるか分かりません」


とい言って母親は食器を持って台所へ行った。

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