オセロ
「なんか、あいつらあんまりしゃべんないし、最近の子供は、テレパシーで会話するんかもな」
食パンをかじりながら高志が言ったが、岬は聞こえているのか、いないのか長~いあくびをして何も答えなかった。
「俺があれくらいの時は速攻食って、どっか行ってたよな?岬」
「うん」と岬は気のない返事をしながら、飲み終わった牛乳ビンのキャップを指で軽く弾いて、眠たそうにしていた。
「しょうがねーな」そう言って、みさきの分と自分の分の食器まとめると、立ち上がり高志は片付けに、教壇の方へと向かった。そして食器を片づけると言った。
「午後の部は1時45分から開始です。それまで自由時間です。はい!みなさんご馳走様でした」
「ご馳走様でした」」一応みな声を合わせて、小学生達は答えた。
やればできるじゃねーかと思いながら、岬の元へ戻った。岬は片肘をつきながら高志に微笑んでいた。
「眠いんだろ?起こしてやるから寝ていいぞ」
がちゃがちゃと片付けをする中、一番小さな子が二人の所にやって来て言った。
「お姉ちゃん僕とオセロやろうよ、僕負けた事がないんだよ」
手にはオセロの盤と駒を持っていた。ここはオセロトランプ部の部室でもあった。
「いいわよ!お姉ちゃんだって負けた事ないんだから」
岬は眠そうにしていたが、テンション上げるかの様に答えた。
新旧天才少年少女の対決が始まった。
「オセロはね、角を取った方が勝ちだってお父さんは言ってたけど、どうやらそうでもないんだよ、角を四つ取られて勝ったことだってあるんだよ、僕」
その小学2年生の声や体格も年相応で高志には、可愛く思えた。
”相手が悪い、”昔はよく岬とオセロをやったっが、最後はいつも圧倒的な大差で高志は負けていた。
「僕が先攻ね、後攻の方が有利なんだって、お姉ちゃんが後攻でいいよ」
頭をかきながらその少年が言った。
「本当にいいのね、お姉ちゃんは手加減できないからね」
と怖い顔を作って岬は答えた。そんな顔も高志には可愛く思えた。
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