赫奕 Ⅱ
次のLEGは後攻でありながら、透はその圧倒的な実力で徐々に先攻の優位を奪いつつあった。
対して窮地に立たされているのは猿飛。序盤は均衡を保っていたものの、やはり精度の差、TRIPLE率でかなり差をつけられているように見受けられる。
CRICKETを得意とする猿飛だが狙うNUMBERが変わるとやや精度が落ちるようで、その弱点を透は的確に突いていく。
中盤以降は粘っていた猿飛の牙城を一気に攻め崩し、TRIPLE 17へ2本入れて加点、TRIPLE 18をクローズ。点数を81点引き離しで相手の陣地を全て塞ぐ。
必死の抵抗も虚しく、俺たちのチームが2勝目を飾る。
「「「「うわぁぁ…!」」」」
ゲーム終了後にモニターに表示されるSTATSを見てファンは勿論、観客にどよめきが起こる。
猿飛 冴助 御影 透
3.43 5.57
相変わらずのポーカーフェイスだが、本人曰くかなり感触が良かったようで、
「……………あんなに入るとは思ってなかった。」
とやや興奮気味だった。
猿飛もAクラス上位に匹敵する程度のSTATSを叩き出したにも関わらず、さらにそれを上回って勝利をするあたりが透らしい。
しかし問題は………次。
TIC TAC TOE。これはビンゴゲーム。ランダムに振り分けられた数字9つが9マスに割り振られる。割り振られたエリアに対し、どちらかのチームが4MARKするとエリアを獲得できる。
このゲームはCRICKETとかなり類似しているが、エリアを閉められないというのがこのゲームの特徴である。どちらかの陣地となったエリアに関しては相手チームは干渉できない。
また、縦・横・斜めのいずれかで1列3マスを自チームのエリアとして獲得できた場合はその時点で勝利となる。仮にどちらのチームも1列のエリア獲得ができなかった場合はその後はクリケット同様、自分のチームの獲得しているエリアの数字で加点し続け、ROUND OVERとなった際に得点の高い方が勝利となる。
ルールも複雑である上に、このような特殊なゲームは経験がない。考え込む俺に唐突な一撃が飛んでくる。
「ほーら!!元気だすよ!!!点数わかんないけどマルバツゲームすれば良いんだよね??」
バシッと虹渡が背中を叩いたようだ。
『ROUND 1』
相手の参加者は西園寺、猿飛、青野。対して俺たちのチームからは透と虹渡が出る。
指定された数字がモニターに大きく表示される。
12 18 2
10 13 7
17 BULL 9
すべての物事が手探りで混乱する中ゲームは始まった。
…ピュピュピュン『TRIPLE 13』
…ピュン『SINGLE 13』
…ピュン『SINGLE 9』
西園寺が両腕を広げて観客へと振り返る。黄色い声援が耳を劈く。
だが最善の攻めであるのは事実。
9と12が隣り合っている数字である上に、真ん中を取った以上、9と12が取れればそれで勝利。ルールを説明されただけでこうも対応されると焦らざるを得ない。
緊張で手が震える。
どう構えてもダーツがしっくりこなくなっていく。
この一瞬で感覚が大きく変わった。
緊張と程よい自信で保たれていた精神の均衡が―――破れていった。
次回は今回カットした透の戦いを描きたいと思います!お楽しみに。
テスト週間に入り緊張が高まってきています。(文章短くなってごめんなさい…)
コロナの終わりが見えない中少しずつ種々の活動が再開してきて不安でいっぱいです。
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良い一週間を!




