毅然 Ⅱ
翔に視点が戻ります。
「午後も2試合…これで乗り切れれば2日目に進めるんだね!」
「そうなりますね。参加チームが56チーム、トーナメントで今ベスト16まで残ってますから…これから3回戦、次が準々決勝ですね。」
「ってどうしたんだよ透。急にケータイずっと見てるけど。」
「……………あぁ…なんでもないよ。ファンの子から連絡きてただけ。」
プチンと俺の何かが切れた。
「はい死刑。」
「……………なんでこうなるの…!!」
俺と透が仲良く追いかけっこ開始。
その後藤堂先生にこっぴどく叱られたのち、試合時間がやってきた。頭が冷えたところで少し透に聴いてみる。
「ファンからの連絡ってやっぱり心配してる感じのとか?」
「……………まあもちろんそういうのもあったけど………これ。」
そう言って写真を見せてくる。
「何これ?カード?」
「……………やすり。」
「なんでこんなものが?…って!」
「……………その通り。ファンの子達が動いてくれてるみたい。今の所これが犯人のものっていう確証はないし犯人の手がかりがあるわけじゃないけど…」
「こ…これに関してはファンに感謝しないとね…」
苦虫を噛み潰したような表情で呟く。
「そういえば試合時間前後で怪しい動きしてる人いたから猿飛くんに伝えておいたよ!」
「虹渡くんはミッション達成ですね。今は猿飛くんの情報収集に期待しましょう。」
「透はそのバレルで行くの?」
「……………とにかくそうするしかなくない?」
「透のバレルは今日の夜に用意するとして、次の試合までそのバレルでできる限り乗り切って、次は奥の手をもう解放するのが理想だね。」
「もちろんそれがいいですが、負けるのは癪なのでもし不利な状況になったら奥の手は早めに使っちゃいましょう。」
犯人の捜査もしながら作戦を確認する樹。なんだかその時の方がプレーよりも生き生きしている。
「じゃとにかく次も頑張りますか!!」
3回戦が開始。1LEGを難なく取り、次の透のSTANDARD CRICKET。
『ROUND 1』
…ピーピーピー『TRIPLE 20』
…シュッ『TRIPLE 1』
…ピーピーピー『TRIPLE 20』
『 ※ ― ※ 』
…ピーピーピー『TRIPLE 19』
…ピーピーピー『TRIPLE 19』
…ピーピーピー『TRIPLE 20』
『9 MARKS』
―※―20―※―
19 ※
18
17
16
15
BULL
(A)院瀬見 秀 60 (A)御影 透 57
20に投げた瞬間に入るとわかっていたのか、投げた瞬間にコクリと頷く。会場がどっと湧く。バレルがすり替えられているようには見えない好プレーだ。
でもAクラスということもあってか、試合はもつれにもつれた。
『ROUND 8』
…ピーピーピー『TRIPLE 15』
…ピーピーピー『TRIPLE 15』
…ピーピーピー『TRIPLE 15』
『THREE IN A BED』
…ピー『SINGLE 17』
…ピー『SINGLE 17』
…シュッ『TRIPLE 2』
―※―20―※―
―※―19―※―
―※―18―※―
X 17 ※
/ 16 ※
※ 15
BULL
(A)院瀬見 秀 249 (A)御影 透 271
お互いSTATS4点台のハイスコアの打ち合い。不利だった院瀬見くんもBEDで盛り返してきた。ひりつくような試合だったが、先攻のミスを咎めるかのごとく、透がとどめの一撃を食らわせる。
『ROUND 10』
…シュッ『TRIPLE 10』
…シュッ『TRIPLE 10』
…ピー『SINGLE 15』
…ピーピーピー『TRIPLE 17』
…ピーピーピー『TRIPLE 15』
…バギュン『DOUBLE BULL』
『 ※ ※ X 』
―※―20―※―
―※―19―※―
―※―18―※―
X 17 ※
/ 16 ※
―※―15―※―
BULL X
(A)院瀬見 秀 324 (A)御影 透 390
「ナイス!!透あとBULL1本!!!」
相手もBULL4本のHAT TRICKで粘るが、点数が届かず、透がBULLを難なく射抜き、このLEGをブレイクする。
次のLEGは後攻のDOUBLESの501だったが、後攻で追い上げることができずにこのLEGを落とす。しかしその後樹がCRICKETで安定したダーツを披露し勝利。
しかしその後の試合では透の調子がやや下がっていたものの、先攻で逃げ切り、準々決勝に駒を進めた。
「お疲れ!いやー本当にみんな頑張ったね!!ボク樹にものすごく助けられたよ!」
「ありがとうございます。でもすみません…LEG3で負けてしまって…」
「いやいや…LEG1で虹渡に並ぶ数字で打って勝ってたじゃん…気にしない気にしない!」
「……………本当にDクラス相手にあそこまで善戦するのは本当にすごいですよ…」
「俺も正直樹が頑張ってるの見てLEG4で力出たから!そういえば透からさっき隠してた奥の手、出すわけだし樹には教えてあげたら?」
「……………そうする。」
「ええー!!!ボクだけ仲間はずれー?もー!!」
そう言いつつも、透の冷静さと雰囲気からあまり深くは聞かなかった。虹渡は他人の地雷を踏んだと思ったら急に野生の勘で急に適度な距離感を保ったり、本当に賑やかだ。
「やっぱり勝ち上がってきたか。」
次の試合は…この新人戦最大の山場になりそうだ。
今回いかがでしたでしょうか!次はなんとあの相手と再び戦うことになります!
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