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D-Life!!  作者: てぇぽん。
入学編
3/85

同盟 Ⅰ

いよいよ高校生活、スタートです!

「御影、ちょっといいか?」

「……………透でいいよ。どうしたの?」

「じゃあ透。さっき藤堂先生が言ってた新人戦トーナメント、組むメンツって決まってるか?」

「……………君も折れないね。どうしてそんなに僕なんかにこだわるの?僕なんかよりも良い人はいるはずだよ。僕みたいに暗いメンバーがいるとチームの士気にも関わるし、明るい人の方がいいと思う。」


 まあ勿論、透が言っている事は強ち間違いではないだろう。しかし、だからと言って俺は引き下がるわけにはいかなかった。


「いや、俺は透と一緒にダーツを投げたいんだ。」

「……………どうして?」

「俺より強い奴とダーツを投げて上手くなりたいから。」

「……………君は僕のことを知ってるの?」

「詳しくはわからないけど、少なくとも周りの同級生とは経験、実力ともに格段に違うはずだ。俺も周りよりも実力があるのは自負してる。だけど透が俺よりもずっと上手なのも確信してるんだ。」

「……………なるほどね。」


 そう言いつつ透は口角をほんの僅かだけだが上げた。


「……………とりあえず、練習ブースがあるから投げに行く?」

「そうだな。まずはお互いお手並み拝見といこうか。」


 そして俺達はダーツバーへ向かった。


 ダーツ至上主義を掲げるだけあり、この高校にはダーツの練習スペースがある。しかし全員が同じ場所で練習できるわけではない。クラスごとに少しずつ環境が異なっている。


 Aクラス、およびBクラスは学園の高級ダーツバーで投げることができる。個室のブースも利用でき、そこではカラオケやパーティーゲームをすることも可能だ。チームで練習したりするときには個室を使って練習するのもかなりいい。食事やドリンクも無料で提供される。あまりにも条件の良い待遇だ。


 CクラスからEクラスまではダーツカフェで投げることになっている。A、Bクラスに環境は劣るものの、最新型のソフトダーツ台、そしてハードダーツボードなど、環境もある程度整備されている。しかしAクラスやBクラスと明らかに違うのは、食事やドリンクなどのダーツ以外のサービスがないことだ。もちろん個室のブースもない。そこは上位のクラスと差を設けているらしい。


 FクラスからHクラスは、空き教室での練習となる。そこにある古い機種のソフトダーツ台やハードダーツボードを利用するのだ。ダーツバーやダーツカフェのソフトダーツ台を最新機種と入れ替える時は、古い機種は順にこの3クラスに回されることになる。もちろんダーツ以外のサービスは付いていない。


 IクラスとJクラスについても空き教室で練習することになっている。しかし環境はあまりいいものではない。ソフトダーツボードとハードダーツボード、どちらも用意されてはいるが、点数計算などの機能を持ったダーツ台の設置はなされていない。壁に固定してあるボードを利用し、点数計算も自分たちで行わなければならないのだ。


 こうして差をつけているのは学園の方針だ。差をつけることで競争意識が生まれるらしい。しかし差をつけるとはいえ、一番下位のクラスであってもダーツボードや投げるスペースは用意されている。練習ができないわけではない。実力次第ではクラス替えにより簡単に環境を変えられることになる。


 クラス替えのシステムとしてこの学年ではポイント制を採用している。年に数回行われる各学年ごとのトーナメントやリーグ、それに加えてチーム戦のトーナメントなどで勝ち、順位が良いとポイントが付与される。また、試合や練習時のRATING(レーティング)も毎週ポイント化される。


 RATINGは実力を表す数値で、各ゲームごとに計算されるスコアによって定められる。この学園では18段階に分けられているものが採用されており、その計算に使われるゲームは01(ゼロワン)ゲーム、そしてSTANDARD(スタンダード) CRICKET(クリケット)だ。ゲームルールは後々説明しよう。


 そのポイントが次の月のクラス割り当てに用いられる。このポイントは3年間累積だ。つまり、上位のクラスのプレイヤーは常に上位をキープしなければならないということになる。練習もしっかりと上位の実力をキープしなければ簡単に陥落する。


 俺と透はAクラス。俺は正直このクラスにいるのが不思議でならないが。透は相当の腕の持ち主なのだろう。一体どんなダーツをするのだろうか。


「……………じゃあこの台でやろうか。」

「よっしゃ。」


 透がセッティングするのを待ちながら俺はスローのフォームを確認する。


 初めて家族以外の人とダーツができる。それだけで気持ちが昂ぶった。ふと、透のダーツの投げ込みを見て少し違和感を覚えた。

 なんだろう、この違和感。


「右眼か!」

「……………?」


 普段、透の目は完全に前髪で隠れている。しかし今は、右目が見えるように前髪がピンで留められている。よく見ると整った顔立ちをしている。特に目元。なんというか少し儚げな瞳だ。


「……………ダーツするときだけこうしてる。そうするとスイッチが入るんだよね。同年代の人で()()()()()()()()()()と投げられることは早々なかったから…今はすごく気合が入ってるよ。」


 本当に同い年なのかとおもうほど、纏う雰囲気が異質だ。俺の目は間違っていなかったらしい。同じ実力な訳がない、完全に格上だろう。

 透とどれだけ実力差があるのかは正直なところわからないが、どれだけ善戦できるかで一緒にチームを組んでくれるかどうかが決まるのだけはわかる。


 一投集中。


 そう自分に言い聞かせつつ、俺は練習スローをするのだった。

いかがでしたか?これからの試合展開に目が離せませんね。


ダーツのルールがわからない、と言う方、ご安心ください。次回に翔がざっくり説明してくれます。


次回もご期待ください!

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