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いやっふぅ~! 海だ海~っっ!!

三日でほとんどの宿題を終わらせられてのんびりゲームしてた時、パパが急に言った。


「美智果、海に行こう!」


キタ―――――!!


「いやっふぅ~! 海だ海~っっ!!」


予感はあった。


宿題もほとんど終わってる。パパものんびりした感じで忙しそうじゃなかった。だからそろそろじゃないかって。


「じゃ、よっしーとマリーにも連絡しとかなきゃ」


今日は海に行くからうちに来てもいないってね。メールを送っておく。『今時メール?』って思われるかもだけど、私、携帯電話とかいらないし。携帯ないと付き合えない人とは付き合うつもりないし。これで十分だよ。


メールを送った後、ささっと用意する。っても、準備はできてるんだ。いつでも行けるように。日焼け止めやレジャーシートやビーチサンダルや着替えやタオルや浮き輪はパパのリュックに詰まってる。あとはパパが『GO!』って言うのを待つだけだったから。


すっぽんぽんになって水着を着てその上から服を着て、念の為の着替えとタオルを私のリュックに突っ込んで。パンツも忘れずに! ま、私はズボンしか穿かないから、万が一忘れたってそんなに慌てる必要もないけど。


「出発出発~!」


外に出ると空は薄曇りってやつだった。太陽が薄い雲の向こうに見えてる。パパはこういう日に海に行く。カンカン照りだとしんどいからって。私もそれでいいと思ってる。なんたって基本はインドア派だし。でもプールや海は別だよ~ん。


駅まで歩いて電車に乗って、二回乗り換えて、須磨ってとこにくる。ここが毎年の定番。パパが言うには、出不精のパパが思い切れる範囲内ではここが一番海が綺麗なんだって。それでも、去年は確か台風の後で行ったからかかなりゴミが流れ着いてたけどね。


あと、私がまだホントに小さかった頃、パパの故郷いなかの海水浴場に行ったんだけどそこは水が濁ってて足元も見えないとこで、なのに手が滑って私を水の中に落としちゃって、その時はすぐに掴めたから大丈夫だったけど、パパはそれをすごく後悔してて、二度と、底が見えないくらい水が濁ってるところでは遊ばないって決めたんだって。


もしその時にパパが私を捉まえられてなかったら私は今、ここにいなかったかもしれない。だから私も、パパと同じにするんだ。危ないと感じるところでは遊ばないって。


スリルを楽しみたい人もいるかもだけど、私はそういうのはいいかな。趣味じゃない。


だってさ、死んじゃったらすべてがお終いなんだよ? 大好きな人にももう二度と会えなくなるんだよ?


私、そんなのイヤだ。



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