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脇の下、こりこりして痛くなってきた

「あ~、脇の下、こりこりして痛くなってきた。生理近いわ~」


今日も、仕事してるパパの後ろでパンツ一丁でゲームをしてた時、私は何となく自分の腋の下を触ってそう言った。パパが言うには、私はママと体質が似てるらしいんだって。ママも同じように生理が近付くと腋の下がこりこりして痛くなるって言ってたって。


で、次の日。


「あ~、もう、やっぱり来たよ~」


学校から帰ってなんか変だなと思ってパンツを下げたら、案の定汚れてた。


私は、基本、いつでも生理用ショーツを穿いてる。他のもあるんだけど、なんかメンドクサくてさ。それに普段はズボンしか穿かないし誰に見せるものでもないし。


汚れた生理用ショーツはお風呂場に放り込んでおく。そうするとパパが洗ってくれるんだ。パパに汚れたパンツ見られたって恥ずかしくない。だってパパは赤ちゃんの頃から私のウンチもおしっこも毎日見てたし触ったこともあるんだもん。


一度なんて、私がロタウイルスっていうのに感染してヒドイ下痢をした時に、オムツに収まらなくてパジャマも布団もウンチまみれにしちゃったことがあって、でもパパはウンチまみれの私をお風呂で洗ってくれて、綺麗になった私はママに任せて、自分はウンチまみれのパジャマと布団をそのままお風呂場で洗ったりしてくれたことがあったんだって。


だからパパにとっては生理で汚れたパンツなんて、それこそどうってこともないんだ。


分かってるよ。さすがに大人になったら自分で洗うことになるんだってことくらい。だけど今はまだ甘えたいの。今だけだからさ。


「メンドクサイしパンツ汚れないからこれでいいでしょ」


また漏れたら生理用ショーツを汚すから、私はおねしょ用の紙オムツに穿き替えてた。これだったら捨てるだけで済むもんね。


夜、一緒にお風呂に入った時、パパはまず生理用ショーツにお湯を掛けながら言った。


「いい加減、恥ずかしくないのか~?」


いい加減、パパに汚れた生理用ショーツを洗ってもらうのは恥ずかしくないのかってことだった。でも、私は当然、


「別に~」


って応える。


実際、ちっとも恥ずかしくなんかない。パパにだったら何見られても恥ずかしくない。三年生までは蟯虫検査のお尻ペタンってするやつだってパパにやってもらった。


パパは言ってくれるんだ。


「美智果は生きてるんだから、生きてることでなるものは全部、必要なことなんだよ。それは恥ずかしいことでも汚らわしいことでもない。生理だって大事なことだ。それを忌み嫌ったりしなくていいんだよ。


生きている以上あって当然なものは、お父さんはすべて受け入れるよ」


ってね。



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