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7.「夜はいつのまにか」「涙の行方」「君の躰」
「夜はいつのまにか」
いつのまにか
夜が長くなった
あなたからのメールを
待つ間にも
夜はしんしんと更けてゆく
真夜中の蒼く透明な時間が
白と黒に溶けて流されていく
あなたは
あなたは
何処<に行ったの
この薄明るい闇の中で
唯、あなたの
あなたの面影だけを探しながら
今日もまた夜はいつのまにか
空々しい朝を迎える
あなたのいない朝を
永遠にあなたに逢えない朝を……
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「涙の行方」
あなたを想うと笑みが零れる
あなたを想うと幸せになれる
そして
あの女と共に生きている
あなたを想うと
私の胸は締め付けられ
はらはらと涙こぼれる
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「君の躰」
君の躰を汚して
何度でも犯して
僕は、毎朝毎晩
妄想の中で
君という楽園の果実を
どこまでも貪り食べる