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34.「恋の想い出」「真実」「我に光を」「その恋」
「恋の想い出」
何がこんなに哀しくて
何がこんなに辛いのか
なにもわからないまま
足掻き苦しむ夜を越え
今日もまた
光の射さない暗い部屋で
彼の人との恋の想い出に
酔いしれる……
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「真実」
好きだった
好きだった
好きだった
誰に何を言われても
神の祝福さえもなく
地獄へ堕ちようとも
私だけは好きだった
あなただけが好きだった
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「我に光を」
底へ底へ
深い深い闇の夜へと
堕ちて行ったら
後は唯、光を求めて
朝を目指して
這い上がるだけ……
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「その恋」
唯、見つめあった
唯、慈しんだ
いつも
いつも
愛おしかった
その恋は……