人の反応の話
人は知らない間に知らない場所に居たら、どんな反応をするのだろうか?これから話す話はたった1つの例だ。君ならどうなるかそれを考えた上で話を聞きくように···
「んんっ」
咲は1人目が覚めた。ーー白い部屋で。壁も床も白。あるのは白いいすが2つ、白い机と先が寝ている白いベッドだけだ。
「えっ···ここ何処!?なんで!!なんで!!こんな所にいるの!!あいつなの!!あいつに此処に連れてこられたの!?」
咲はパニックにおちいった。何故、自分がこんな所に居るのか、ここは何処なのか、誰にやられたのか、咲の中の感情が咲の中を蠢き、暴れ、そして耐えきれなくなったのだ。咲の感情の整理が付かなくなったのだ。
「目が覚めたか」
咲の前には人としてはカッコよすぎる顔で長身の男がいた。
「誰よあんた!!私をどうするつもりなの!!ねぇ!!」
「落ち着け少女よ。」
「落ち着けるわけないでしょ!!ここどこよ!!なんで私がここにいるのよ!!あんた誰よ!!」
「私かい?私はまぁ神みたいな者という認識で大丈夫だ。」
「はぁ?神?あんた頭大丈夫?病院行ったら?」
「《黙れ》」
その瞬間、咲の口が動かなくなった。
「ツゥーー!!」
「なんで口が動かないんだ?とでも思ってる?これはねぇ神にしか使えない力だよねー。これで私のことを神だと信じてくれたかな?」
咲は必死に首を縦に振った。彼女は何も言えないまま攻撃されるのを恐れたのだ。長年の経験が彼女をそうしてしまったのだ。
「ならいいや《喋ってよし》」
「はぁはぁ」
「済まないねぇ。君が少し生意気だったからついね。まぁでも信じてもらえて嬉しいよ。」
「私をどうするんですか?」
「少し異世界に行ってもらうだけだよ。ちなみに決定事項だからね。」
「はい、分かりました。」
「さっきみたいに反抗しないんだね。」
「反抗してもさっきの繰り返しでしょ?」
「まぁね。」
そして、咲はいくつかの話を聞いた。魔法がある事、魔物と呼ばれる魔素を持ち、人を襲むものが居ること、レベルがある事、そしてステータスは前世の日常生活から決められる事などを。
段々、色々教えてくれる神を信頼していった。
「そういえば、なんで私は此処に居るんですか?」
「あぁその事かい?それはねぇ私が君の生活を見てとても可哀想だと僕が思ったから君にもう1度チャンスをあげようと考えたんだ。」
「へぇー神様は優しいですね。」
「そんな事は無いよ。僕にだって助けれない人はいる。だから、僕は君を最後まで助けてあげようと思っている。ほかの人の分も君を助けるためにね。」
「ありがとうございます。」
「さぁ、もうそろそろ時間だ。君の異世界生活を楽しんで来てくれたまえ。格好は前世と同じで記憶も残して置こう。異世界に行ったら木の目印を通ってくんだぞ。すぐ街に着く。」
「何から何までありがとうございます。」
「あぁ、また会おう。」
「はい、また。」
その時、光が咲を覆った。咲は異世界に行ったのだ。
「また会おう。あちらでな。」