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初登校

…なんだこれ…なんだこれ!?俺は制服を着て初登校と言う名の拘束をされようとしていた。そこで問題が発生したのだ…車での登校が不可だと言う事である。


紫雲「おい…駄神…コレはどういう事だ?あぁ?」


神「いや、普通に高校生が車で登校なんてありえないですよ…」


紫雲「…だよな…ちなみに俺は今何歳の設定な訳?」


神「車の問題もあるので…18にしてありますよ」


高校1年で18歳の設定…って!はぁ!?


紫雲「なんて説明しろってんだよ!?」


神「まぁ…2年間ほどニートしてた、とでも言えば…」


紫雲「どうにもなんねぇよ!?ぜってー変な勘違いされるよな!?不良だとかなんだとか!?」


神「あぁ、容姿的にありえますね」(ニッコリ)


紫雲「ざっけんなぁ!!」


神「それより、遅刻ですよ…?」


なに小首かしげて可愛く言っちゃってる訳?つか可愛い


神「やだ…照れちゃいますよぉ」


紫雲「やかましいわッッ!!行ってくる!」


神「いってらっしゃーい」


新妻に送り出される気分だな…ちょっと嬉しい


………聖川高校校門


紫雲「…はぁ、着いたぜ…車が主流な移動手段の俺に電車はレベルが高すぎた…」


俺は一応学校に辿り着くことができ、電車通学、通勤をしてる人達をリスペクトしつつ校門で立ちすくしていた。その時守衛のオッサンに話しかけられた


守衛「キミ、この学校の関係者かね?」


うへぇ…ポリの類は嫌いなんだよ俺ちゃん…


紫雲「え、えぇ…今日から転校してきました。」


守衛「そうか!ならさっさと教室へ行きなさい!遅刻だよ!」


言われないでも分かってらぁ…


紫雲「了解しました!」


何故か元気に返事し、俺は教室へと向かったのだ…


紫雲「…そもそもさぁ…俺の教室どこな訳?や、もうマジ。帰っていい?」


今日の所はマジで帰ってやろうかと思っていた矢先の事だった。


教師「ん?こんな時間になにをしてる?…さては抜け出しを企ててるんじゃあ…」


やめろ!人を見かけで判断したらダメって習ったろ!


紫雲「や!違います違います!あのぉ…転校生的なアレでして…」


教師「あ、通りで見かけない顔な訳だ…名前は?」


紫雲「紫雲です!えと…色々あって18歳の…」


教師「あぁ!あの話題の紫雲か!よろしく!」


なに?早速悪い噂の種になってる感じ?死にますよ


紫雲「は、はい…」


教師「っと、君の教室は…1-Dだね。連れて行ってやろう」


ゴリラの様な教師…もとい、体育教師に着いていき自分の教室であると言う場所に着いた。


体育教師「よし!初めてだから緊張すると思うが頑張れ!18歳」


ボソッと18歳と言った事は聞かなかった振りをしよう。


紫雲「はい」


なにやら担任(?)らしき奴が教室の中でテンプレである例のアレをしている


担任「えーた、では遅刻ではありますが転校生がやってきました…男子はガッカリですね!女子の諸君は喜びなされ!男の子が転校してきました!拍手で迎えましょーー!!」


やめろ!つか、男の子なんて歳でもねぇよ!


パチパチパチ…ガラガラッ


紫雲「…えと、て、転校生です…はい。」


なに!お前なにコミュ障暴発させてるわけ!?ええ加減にしろ!!ほら、皆笑ってるじゃん!担任まで苦笑いだよ!!


担任「えーっと…ふふっ…軽く自己紹介して下さいねー」


紫雲「は、はい…」


これもまたテンプレで、俺は黒板に己の名前を書いた。


紫雲「紫雲です…部活は…アメフトしてました…趣味は釣りと、ボディボードですね。」


担任「はい!よろしくー!あ、紫雲君の席はあの子の横ねー」


教室はざわめいている。やめろよ。初日から悪口とか俺死ぬぞ…取り敢えず、担任に示された場所に腰を落とした


紫雲「…ふぅ。」


担任「所で紫雲君。今日は何故遅刻したんですかー?」


初日からそんな質問皆の前でするなよ!いい加減にしろ!


紫雲「…えっと、寝坊したって感じですかね…」


デフォすぎる!!大丈夫…か?


担任「あぁ、そうなんですかぁ…」


興味無しか!


…午前の講義も全て終わり、今は昼時だった。昼飯なぞ持ってきてないので俺は席で一眠りしようかと思っていたのだが…


桜田 花奈「あの…紫雲君…その、よろしくお願いします」


話しかけてきたのは隣の席の桜田 花奈だ。うわぁ…今やるかソレ…寝させろよ…


紫雲「あ、あぁ。よろしく」


コレを引き金に色々な女子が寄ってきた。不幸ここに極まれり…


北沢 蜂花「ねね!彼女とかいるの!?」


女子ってこう言う話好きだよね…わからないわ


紫雲「あぁ、いや…居ないな。うん」


駒沢 紗理奈「えー!うっそー!」


嘘だったら良かったよ…なんなら20後半になっても居なかったよ俺ちゃん…


紫雲「本当なんだよな…コレが」


そこからはまぁ…中身の無い女子トーク(笑)のオンパレードだった。まるで心を休める暇も無かったよ…


紫雲「はぁ…今日だけで連絡先12件は増えたぜ…疲れた…帰ろう」


帰ろうとして廊下に出る時、女子達が話している事を不本意ながら聞いてしまった。


女子A「転校生の…あぁ、紫雲君か。あの人怖そうだけどそうでもなかったね」


B「うんうん!わかる!むしろ紳士的っていうか…」


C「彼女居ないとか嘘じゃないのって感じー」


帰ろう。即帰ろう


俺は隠れるかのように家に速攻帰った。


紫雲「ふぃー…たーだいまりお」


神「お帰りなさいっ!」


ガチャ 俺は1度扉を閉めて気付いた。


ガチャ


紫雲「そういえばお前居たな」


神「酷くないですか!?」


紫雲「当たり前だのクラッカー」


神「むぅぅぅ」


あ、頬膨らましてる。可愛い


神「で?どうだったんです?」


紫雲「どうもこうも…はぁ…男友達が欲しい。」


神「おや?ホモですか?」


やめろ。ホモ臭いとは言われるが違うから


紫雲「ちげーよ…ったく」


神「あ、ご飯食べました?」


紫雲「当然作ってくれてるんだろ?」


分かってはいるが僅かな期待を込め、聞き返しながらタバコに火をつけた


神「作ってないですよ!あと未成年」


紫雲「うっせぇ!!ぶっ殺すぞ!!」


今宵も夜はふけていった…

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