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やり直し

おはようございます。結婚を意識し始めて早2年。親からせっつかれるなんて皆さん経験ありますよね…私もその1人です(笑)そんな私ですが応援よろしくお願いします!

ザワザワ…


紫雲「…ごめん」

ザァァ…

そう答えて俺はその場から離れた。今しがた校舎裏で俺は告白されたのだ。しかし俺は…お察しの通り告白は断った。別に告白してきた彼女の顔がいけ好かないだとか、タイプじゃないだとか、ましてもやホモだから。とかそんな事は一切無い。純粋に…俺は昔の事を引きずってるだけだったのだ。

秀「よ!紫雲クン!」


紫雲「あ?クン付けとかマジキモイからやめろって。つか、何の用?」


秀「やー、告白また断ったんだって?なーんで断るかなぁ!もったいねぇ!オメェ2年になってからもう2回も告白されてんだぜ?かーっ!もったいねぇ!!」


紫雲「んー、気分が乗らなかったからだろ。多分」


秀「ひでぇ奴だこと…帰りどっか食いにでも行くかぁ」


紫雲「そうだなぁ…財布と相談でも」


と、言いかけた時1人の女が怒声をあげて俺に向かって来た。なに?この学校いつからレディースやらタケノコ族が増えたの?マジ怖い


詩音「アンタ!私のダチの告白断ったそうだねぇ!どういう了見か聞かせて貰おうじゃないの!」


紫雲「…」


秀「おっと、バイトあるの忘れてた!帰るわ!」


こいつマジふざけんな。何言ってんの?無いの知ってるんだけど?ねぇ?


紫雲「はぁ!?ざっけんなテメェ!殺すぞこのクソチャラ男野郎!!ってもう居ねぇし!!」


ホント、逃げ足と言い訳だけは上手いし早いなアイツ。死ねよ。


詩音「それじゃあ、話をきかせてもらおうか?」


サイアクだってのマジ


紫雲「え、えと…あっ、はい。ごめんなさい。」


何に対して謝ってんだか…もうマジ不幸。最高にな。


詩音「なにキョドってんだよオメェさぁ!キメェんだよマジ!なんでこんな訳分からんコミュ障の根暗に惚れたかなぁアイツも!」


えー…なんでそこまで言われにゃならんのですか…確かに女限定でコミュ障ですけどね!でもそこまで言われる筋合いはないかなーって。もう俺怒ったよ。うん。


詩音「なんとか言えよオラ!童貞男!」


紫雲「っせーなぁ…テメェの友達か何か知らねぇし知りたくねぇけどよぉ…俺がソイツ振ったからってテメェに何が関係あんだよ?テメェにデメリットはあんのか?そもそも…好きで振ったりしてる訳じゃねぇっつのぉ!」


詩音「…は?マジ意味わかんないんですけどー?なにインテリぶって話してんの?しかも好きで振ってる訳じゃない?ホント訳わかんないし。」


何もインテリぶってないし普通の事なんですがそれは…


紫雲「そりゃオメェみてぇなバカには理解し難いだろうな…理解されたいとも思わんがな。」


俺はそう言って、その場から離れた。女はまだピーチクパーチクほざいてやがったが無視だ。勝手に怒鳴っとけアバズレのクソ女。





その後も似たような事があった。でも全てこんな感じで終焉し、そのうち高校も卒業。晴れて大学へ進学してもまた、同じ様な感じになり、また卒業し、と月日は流れ…


現在28歳。俺の人生こんなはずじゃ無かった!周りの友達は皆結婚していく中、俺1人売れ残りになっていた。


紫雲「なぁんで、こうなるかねぇ…や、まぁ散々告白とかされてそれを振ったのが原因だろうが…ぶっちゃけ俺としては、俺から告白したい派なんだよな…それだけで振った訳じゃないんだけ、ど。」


独り言をポツポツ呟きながらタバコの煙を吐き捨て空を見上げた。まだ煙は白く残って浮遊していた。その時、携帯が音を立てた。


ピローン♪


紫雲「……ま た か」


友達からの自殺推奨のメール、もとい結婚の知らせだった。


紫雲「今年で何回目かなぁ…結婚の知らせ。もう浮気されて首吊れよマジで。」


そう吐き捨て、タバコの日を消した。そして部屋に戻ろうとした時、後ろから呼び声がした


「紫雲さん…人生をやり直したいですか?」


俺の後ろはベランダの外側。俺が住んでるのはマンションの8階。つまり…


紫雲「ギエェェェ!!??」


叫んだ。とにかく叫んだ。でもって走ろうとした時、声の主が肩を掴んだ…あぁ、終わった。これ多分祟とか何かだろ。ごめんな、おふくろ。孫の顔見せらんねぇし、そもそも式にも呼べなかったぜ…


「何物騒な事考えてるんですか!?違いますよ!!私はちゃんとした神様ですよ!か!み!さ!ま!」


紫雲「…はぁ?」


藪からスティックに言われてちょっと驚いた。それと心の中読むなクソ。


神「貴方の人生やり直しさせに来ました!エッヘン!」


たまげたなぁ…空飛んでるよこの娘。たまげたなぁ…


紫雲「あ、そうなんだ?どうぞお帰りになって結構ですよ?」


神「酷くないですか!?相当酷いですよ!?言ってる事も内心も!!て言うか!人生やり直したいとか思ってたの貴方ですよね!?帰しちゃっていいの!?そのチャンス!」


ピクリ…頭の中で何かが引っ掛かった。と言うか、スイッチが入った。


紫雲「……とりあえず中入る?」


神「是非!」


軽っ!?





紫雲「お茶しか無いけど…とりあえずどうぞ。」


神「ありがとうございます。」


神&紫雲「……………」

チクタクチクタク…


話がない!何も話すことない!!どうしよう!?と、内心焦っていると、神様(?)が先に口を開いた。


神「えと、とりあえず、貴方がトラウマを引きずって告白されても振ってばっかで、なおかつ自分からは女性に話しかける事すらできない重度の女性限定のコミュ障の売れ残り紫雲さんでよろしかったですよね?」


紫雲「あ、うん。とりあえず俺をディスるのやめようか?死ぬよ?」


やめて差し上げろ!俺が可哀想!オーバーキルだよ!


神「いやぁ、すいません。説明はちゃんとして、本人確認を確実かつ精密に行いたかったので…テヘペロ」


いやー、可愛いけど腹立つわー…


紫雲「あ、そうですか…」


神「聞いていた通りホントにコミュ障ですね…重度の。んー、コレから人生やり直しのプロセスとか話すの面倒ですから…とりあえず学生時代に戻っちゃいますか!」


展開早くね!?そう思って唖然としていた時、神様は先程までのふざけた表情ではなく、真面目な表情を俺に向けて1つ訪ねてきた。


神「貴方は本当に人生をやり直したいですか…?」


…俺は…今の俺を変えたい。トラウマから脱却したい。そして…結婚も…俺がどういう答えを出すかは決まっていた。


紫雲「はい。お願いします」


続く


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