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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

短編(ざまぁとかコメディとかテンプレ外しとか)

ある小学生の夏休みの自由研究

作者:

『僕は、夏休みの自由研究に「ひとりかくれんぼ」をしたらどうなるかを調べました。


まず、やりかたをお父さんのパソコンで調べました。

そうしたら「子どもが親の許可なくインターネットを使ってはいけない」と叱られました。


だから僕はお母さんのスマホで調べました。

すぐに見つかって「勝手に人の物を使ってはいけません」と叱られました。


某有名検索サイトによると、

まずぬいぐるみを用意し、名前を付けなければいけません。

でも僕は男だから持っていませんでした。

仕方がないので特撮ヒーロー人形を用意しました。


次にぬいぐるみの中身を全部出し、自分の爪とお米を入れて赤い糸で縫い合わせる、と書いてありました。

人形は胴体で二つに分かれるタイプだったので、中身は空洞です。僕は爪を切って入れようとしましたが、おかあさんが「夜に爪を切ると親の死に目に会えなくなる」と言って爪を切ってくれませんでした。

お米を台所から持ち出そうとしたら、おかあさんが「お米には一粒に七人の神様が住んでいるから粗末にしてはいけない」と言い、お米がどうやってできるのかを説明してくれました。

僕はその日から、ご飯は残さず食べるようにしました。


夜三時になったら行動を開始するとあったので、頑張って起きていたらお父さんが「夜きちんと寝ないと大きくなれないぞ」と言って僕を寝かし付けました。

お父さんは家に帰ってきても、持ち帰り仕事でいつも深夜まで起きているのを初めて知りました。


その後トイレに行くふりをして水を溜めた洗面器に人形を入れようとしたら、おかあさんが人形をおもちゃ入れに片付けていて見つかりませんでした。テレビもコンセントが抜いてあり、つきませんでした。


次の日の朝、「水を大事にすること」と「おもちゃを片付けること」をおかあさんに約束させられました。


ぬいぐるみに包丁を刺さなければいけなかったので、おかあさんに場所を聞いたら、「危ないから使い方を教えるわ」と言われ、野菜の切り方や剥き方を教えてもらいました。



実験結果

僕は「ひとりかくれんぼ」の研究をして、お父さんが僕たち家族のために毎日頑張っていることやおかあさんが毎日作ってくれる食事の大変さ、大切さを知りました。』



『先生のコメント

立派なご両親にすばらしいことを教えてもらった夏休みでしたね。

来年は、研究テーマをもう少しよく考えようね。

評価D』


私、夏休みの研究、大嫌いでした。

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