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魔法陣の実験

「始祖の魔導書」についてのお知らせです。

急なことで申し訳ございませんが、「始祖の魔導書」を更新停止とさせていただきます。

 詳しくは活動報告をご覧ください。


 こちらの「始祖と魔導書」につきましては、これからも同様に進めてまいりますので今後ともよろしくお願いします。

 今日も午前中のうちに授業が終わり、午後は丸々暇だ。

 午前中も暇だったけど。ミーティアが字を読めるようになるまでは、当分暇だろう。


 ちょうど良いので、魔法陣について実験しようと思う。


 材料は紙と魔石。

 紙は部屋にたくさんあるのでそれを使い、魔石は倉庫からくすねてきた。

 お金は出世払いでお願いします。


 ということで。

 まずは昨日の仮説『ある魔力の形が異なる魔力の形を表す』を確かめる。

 

 ヴァルターに作ってもらった定規を取り出し、紙の上に魔石で真っ直ぐな線を引く。

 ただの直線だ。10センチ程の長さにしてみた。


 その線の端に指を置いて魔力を流す。


 何が出るかな……。


 魔石の線を魔力の白い光が辿っていき、それが端まで届いた時、紙の上の光がぷつんと消え、虚空に白い線がすぅっと伸びてゆく。


「直線か……」


 その線は直線だった。

 これでは仮説が正しいのか全くわからない。

 

 まぁ結果は結果なので、しっかりと記録しておこう。


 この空中に引かれる魔力を、『魔力回路』と呼ぶことにしよう。

 ついでに、魔法陣の魔石の線を『魔石回路』と勝手に名付けよう。


 回路……かっこいい。


 次、正方形。

 これまた普通に正方形だった。

 まぁ、直線=直線なのでそうなるのも当たり前か。


 正三角形。

 普通に正三角形だった。


 円。

 円だ。


 ……………………………………………………。


「あ゛あ゛あ゛あ!!」


 なんで平面図形しか出ない!?

 立体はどこいった!?

 三次元は盗まれたのか!?


 全くわからないじゃねぇか!

 


 …………………………………。


 落ち着けー、一応わかったことはある。

 そう──仮説が間違っているということが。

 

 ああ……。

 なんかテンションだだ下がり。

 いやまぁ確認である以上、間違えることだってあるさ、うん。

 そもそもそんな一発で当たってるなんでことの方が少ないしね、うん。

 でもなぁ……。これが違うとなるともう分んねぇわ。マジで。


 魔法陣は諦めようか。

 詠唱は文だったからまぁなんとなくわかったけど、魔法陣はサッパリっすわ。

 つうかそもそも数学できない人だったしね。数Aは特に。


 …………片付けよ。

 

 意気消沈したまま、散らばっている紙をまとめる。

 

 魔石余っちゃったな。

 どうしようか。

 

 倉庫に戻すのもめんどいし、使い切ってしまおう。

 紙に魔石で適当な落書きをする。

 

 そういや、六芒星って定番だよな。

 五芒星も晴明桔梗とか言われてたっけ。

 

 せっかくなので、ダメ元で描いてみる。

 どーせ最後だしね。

 



 描けた。

 正三角形が二つ重なった形、六芒星。

 その真ん中に手を置き、魔力を流す。


「起動せよ、我が魔法陣──っと」

 思わずそんなことを口走る。

 起動するはずもな、い、のに……?


 魔石で引かれた紫色の線を、魔力の白い光が一瞬で塗り変えていく。

 そして、何本もの白い線が虚空を走り、空中に複雑な形を描く。

 そしてそれが止まった時。


「うわぁ……!」


 部屋中に、無数の白い光が浮かび上がった。

 そしてそれが、渦を巻くようにして魔法陣へと吸い寄せられてゆく。

 光の量はだんだんと増えていき、しまいには視界を埋め尽くすほどになった。


 その光景はまるで、銀河のように美しかった。


 時間が経つにつれて光の量は次第に減っていき、10秒ほど──体感ではもっと長かったが、実際はそのくらいだろう──で全て消えて無くなってしまった。


 後に残ったのは、ゆっくりと回転している魔力回路と、その中心にある一際強い輝きを放つ魔力の塊だけ。


 なんだったんだろう、結局。


 ともかく、仮説は多分合っていたのだろう。  

 最初にそのままの魔力回路しか展開されなかったのは、形が単純すぎたからではないだろうか。


 それにしても、たった六本の直線にどうやってあの量の魔力回路の情報を乗せるのだろう。

 本当なら、ただの平面の六芒星が展開されるだけだろうに。


 芒星だからか?


 じゃあ五芒星はどうだろう。

 普通の星の形をしたやつだ。


 ささっと一筆書きをして、魔力を流す。

 

 今度は違う形の魔力回路が展開された。


 すると、何か部屋の空気が変わった。

 見た目は全く変わらないが、何か違う。

 なんかこう……、違和感がある。

 何かが起こっているのは確かだ。

 

 よく見ると、六芒星の魔力回路の回転が止まっている。

 そして、その中心の魔力の塊も微妙に光が鈍くなった気がする。

 ……間違い探しみたいだ。


 何が起こったのかはわからないが、それは後々調べよう。

 ともかく、五芒星でも複雑な魔力回路が展開されたことは確かだ。


 やはり、芒星は複雑な魔力回路と対応しているようだ。

 何故芒星なのだろう。

 それだけ不自然に魔力回路の情報量が多い。

 魔石回路の情報量は正方形とさほど変わらないのに。

 何か人為的なものを感じるが……。

 

 まぁ、このファンタジー世界のことだ、きっと創造神とかがリアルに居ちゃうんだろう。

 そいつが決めたんだろうさ……、知らんけど。




 結果:『ある魔力の形は、異なる魔力の形を展開する』

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