表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者になれて  作者: うととまる
3/16

プロローグ3

「遠足で寝ちゃってとか……、なわけないよな 」


遠足で森に行って昼寝とか謎すぎだ。

ここにいる状況が把握できないため、まずは自分の情報を確認してみることにした。


「名前は南幸樹みなみゆうき。中学三年生。今年で15歳。3年B組、出席番号22番。あとは、家族は3人、父さん母さん僕と。一応、覚えてるね 」


僕の現在の立場を簡単に説明するのならば『受験を控える友達のいないぼっち中学生』となる。

詳細に説明するなら、『受験を間近に控えた時期なのに、全く勉強せず、友達も作れず怠惰に過ごしている』といったところだ。


 友達がいない理由は特にない。


 普通に友達を作りたいと思ったことがなかった。同年代の誰かと話しても話が合うことはほとんどなかったし、いないことが寂しいとも思ったことはなかった。

初めの頃は母親も心配していたが、特にもう気にされることはなくなった。

普通に学校に行って授業を聞いている振りだけをして、何も考えずそのまま帰る毎日。


そう、今日もそんな1日だったはず――


「――あれ 」


不思議なくらい何一つ浮かんでこない。

確か、今日はテストの2日目で、最悪なテスト結果を叩き出して家に帰ったはずだった。

それに妙に体が軋むように痛い。


それから数分間首を傾げていると不意に後ろから声が聞こえた。


「おい!! こんな場所で何しとるんじゃ!!? 」



キョロキョロと辺りを確認すると、草叢から変な格好の白髪白髭じじいが出現した。


「うわっ!?!? 」


見覚えはない。

見たところ日本人ではないみたいだ。

でも、言葉は通じてる。

敵意みたいなのは感じなかったので、恐る恐る立ち上がった。


「……だ、誰?」


「お主が誰じゃ。ユマニが何故ここにおる! 」


「え、ユマニ? 」


「何とぼけたこと言っとる。ここはドワーフ族の領地じゃぞ 」


「ど、どわーふ??」


なんだそれは。

まず聞かないそのセリフに動揺が隠せないでいた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ