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せんたく

「ええ、洗濯機で脱水した服ってよくからまるでしょ。ズボンとか、長袖とか特に。あんな感じです。」             


H氏は語った。       

                      

「川が増水すると、ほら、川の吹き溜まりっていうのかな。あるでしょう。何かくるくるしてるところ。こないだの大雨で民家のモノとか色々あふれ出して、そこで水と一緒になってくるくる回るわけですよ。本当に洗濯機みたいですよね。何が見つかったかって?そりゃ、もう色々です。紙の切れはしから家電から机から。そう、さっき言ったみたいに人間もね。」

                    

H氏は自慢話を聞かせてやる、といった雰囲気でぎらぎらと目を開いて語った。

                          

「洗濯機の服みたいに、髪も足も腕も首もみィんな、骨なんかぼきぼきに折れてからまっちゃってね。部品がもげてる人もいたから、何人分絡まったか分かんなくて。それの中にね、」


H氏はにやりと油臭く笑った。          

                    

「一年前に行方不明になった奴や、服と骨だけになった身元不明の遺体だとか、そういったのもいたんだよ。」

                  

吹き溜まりって、何が溜まってるか分かんないよね。               

H氏はそう言った。              

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