その背に祝福の翼を
長岡更紗さまの「パパママ誕生企画」参加作品です。
R15指定しているのは、ちょっと生臭かったり、病気とかテーマが重かったりするせいです。
さすがにリアルをそのまま書く根性はないので、梓の物語としてお楽しみください。
ですから、この物語はフィクションです。
実在の人物・組織・事件とは関係ありません。ないったらないんです。
「…陽性だね」
妊娠検査薬の結果は、陽性だった。天さんと2人、顔を見合わせる。
「梓! やった!」
天さんが大仰に抱きついてきた。
そりゃあ、あたしも嬉しいよ。嬉しいんだけど。目の前でこんなに喜ばれると、どこか冷めてしまうというか…。
「男かな、女かな。女の子の方が丈夫で育てやすいっていうよな」
「天さん、気が早いって。まずは病院行ってちゃんと検査しないと。
えっと、先月の、あれだよね」
あたし達は、結婚する時、“2年くらいは2人っきりでいようね”と話し合った。
新婚時代を満喫するためだ。2人が心から子供が欲しいと思うまで作らないと決めて、避妊には気をつけてきた。
生まれてくる子供には、両親が心から望んだから授かったんだって言ってあげたいから、あたしはこれまで一度も、それこそ過去の彼の誰とも、生でしたことはない。生でするのは、子供が欲しくなった時だって、そう決めていた。
“そろそろ子供が欲しいね”って話が出たのは、結婚して1年半が過ぎた11月頃だっただろうか。
妊娠しやすい時期に絞って月一で挑戦して、まだ3回。その3回目は、つい先月のことだ。
特に悪阻とかあるわけじゃない──先月生理が来たんだから、あるわけがない──んだけど、なんとなく体調が悪くて、先週来るはずだった生理が来なくて。周期が正確なあたしにしては珍しかったから、検査薬で試すことになったんだ。
そうか、1か月でも妊娠ってわかるんだね。恐るべし、文明の利器。
子供作ろうと決めた時から探していた、評判のいい産婦人科を受診した。
女性の産婦人科医が個人でやってる小さなとこ。
検査の間、区切られた視界の向こうで、先生の声がする。なんか驚いてるみたいな。
え、もしかしてあたし、想像妊娠とかだった? それは、ちょっと恥ずかしいな。天さんに何て言おう?
でも、それは杞憂…というより、甘かった。
「おめでとうございます。ご懐妊なさってます」
診察後、妙に神妙な顔をした先生からの話は、そんな言葉から始まった。
「ですが、ここでは手に負えません。
紹介状を書きますので、大きな病院に行ってください」
えええ!? まだ一月だよね? 逆子とかあり得ないよね!?
「子宮に腫瘍ができているようです。
詳しいことは検査しなければわかりませんが、なにしろ妊娠中は、レントゲンもMRIも使えませんから、検査そのものができません。
正直、出産が可能かどうかも言えない状況です。可能だとしても、ここの設備では、何かあった時、対応できません。
設備の整った総合病院で受診してください」
いきなりのことに、思考がフリーズした。
ここに来た時の嬉しはずかしな気持ちは、どっか行っちゃって。
事故らないようにだけ気をつけて、家に帰った。
「そんなわけで、子宮の辺りに何かあるけど、調べられないんだって。妊娠してるとレントゲンとか使えないからだってさ。で、紹介状貰った」
天さんも神妙な、というか沈痛な顔してる。
そうだよね、赤ちゃんができたっていうめでたい話から、あたしが病気って話にすり替わっちゃったんだもの。
「でね、1人で行くの不安だから、着いてきてほしいの。駄目?」
「ちょっと待って。
明後日なら、休み取れそうだ。病院の予約ができたら、電話くれ。
休暇取っとくから」
無事予約もできて、天さんと一緒に総合病院に来た。
天さんは、検査の間中、ずっと廊下で待ってるだけで、ほとんど運転手として来てもらったようなものだ。しょうがないよね。不安だし、今、事故らずに運転する自信ないし。
ようやく検査が終わり、天さんも診察室に呼ばれて、2人並んで話を聞くことになった。
残念ながら、この病院では、産婦人科は男の先生ばかりだ。
ちょっと複雑な気分。
「確かに妊娠されています。それで、卵巣と子宮に腫れがありますね。卵管にも異常があるようです。
この状態で、よく妊娠できたと思いますよ。
子宮内膜症が疑われますが、詳しいことは今は調べようがありません。
前の病院でも言われたと思いますが、妊娠中は、主立った検査方法が使えませんので。
一刻を争うような腫瘍ではないと思われますので、様子を見ていきましょう。
自然分娩は難しいと思いますが、産める可能性は十分あります」
「自然分娩は難しいが産める、というのは、帝王切開ということですか?」
天さんが訊いた。
「そうですね、そうなる可能性は高いと思います。
自然分娩できる可能性もありますから、今から決めてかからずにしばらく様子を見ましょう」
家に帰った後、天さんと話し合ったけど、結局は様子を見るしかないわけで。
あたし達にできることは、お腹の赤ちゃんがちゃんと産まれてくれることを祈るだけ。
あいにく2人とも無神論者なんだけど。
どちらの家にとっても初孫になるから、両方の親に、妊娠したことと、腫瘍が見付かったことを伝えたけど、どっちの親も病気のことはピンと来なかったみたいで大喜びしてた。
特に、天さんのお兄さんはまだ独身で、孫を産む可能性があるのは今のとこあたしだけだから、天さんの両親の喜びようはすごかった。
正直、今まで天さんの実家に行くたびに、「孫はまだ?」と訊かれて辟易してたから、そういう意味ではホッとしたけど。
うちの親にも、「(避妊に)失敗していいんだからね」とかせっつかれてたし。
7歳上の彼と20歳で結婚した友達は、旦那の親から「孫はまだか」と会うたびにせっつかれて、「私は子供を産む道具じゃない!」とかキレてたっけ。あの時はわからなかったけど、今ならその気持ち、わかる。
しっかし、たまたま早く妊娠がわかったけど、まだ妊娠1か月だからね? そんなに騒がないでよ。
これで産まれなかったりしたら、それこそどうすんのって感じよねぇ。
従兄のとこでも、去年死産やったばっかりじゃないの。
ううう、考えると気が滅入る。
そういうプレッシャーはいらないってのに。
3か月くらい経った。
何回か受診して、腫瘍の方はどうにもならないけど、赤ちゃんの成長は順調らしい。
エコーの画像は、なんか画質が荒くて、「これが目で…」とか説明されるけど、よくわからない。
「ああ、男の子ですね」
…今、なんと?
しまったぁ! 性別は聞きたくないって言うの忘れてた。そのうち言おうと思ってたのに! ていうか、こんなに早い時期にわかるの?
「これがですね、いわゆるおちんちんですね」
そんな説明いらないから!
あたしだけ聞かされたのは悔しいから、早速天さんにも教えてあげた。
「なんで!? 産まれるまで性別は聞かないようにしようって言ってたろ!?」
なんて天さんが怒ってたけど、だって悔しいじゃん。
ただ、それぞれの両親は大喜びだった。
そんなに男の子なのが嬉しいか!
まあ、産着とか男の子用に絞って買っておけるのは便利だけどさ。
あと、名前も男の子のだけ考えられるのも便利かな。
名前については、画数とかは気にしないことにして、意味で考えて、いくつか候補も絞ったけど、決まらなかったので、生まれるまでは「ちびこ」と呼ぶことにした。
赤ちゃんの沐浴体験も天さんと2人で行ったし、出産時の呼吸法も練習した。
「ヒッヒッヒ、フーッ
…ねぇ、こんなの練習して役に立つの?」
「もしかしたら自然分娩できるかもしれないし、練習しとくに越したことはないだろ」
「じゃあ、天さんも一緒にやって」
「俺が産むことは絶対にないんだけど」
「いいから、やって。
あたしばっかりは寂しい」
「わかったよ」
「「ヒッヒッヒ、フーッ」」
そして、更に4か月経って。
カルシウムと鉄分を取れと言われて、牛乳もレバーも嫌いなあたしは、ひじきや大豆を食べまくってきた。
もちろん、天さんも巻き添えだ。
いや、一応、ちゃんと食べられる味だよ? あたしは美味しいと思うよ?
ただ、毎日同じものが続くってだけで。
幸い、天さんはひじきも大豆も好きなので苦にしてないみたい。
ちびこは、なんとか順調に育ってくれてるらしいけど、お腹を蹴るとかいうことは1回もないから、実感が薄い。
エコーで見ると、親指をしゃぶってるらしくて、一応元気みたいなんだけど。
特に問題はなかった。
今日までは。
「やはり、子宮が下りてきませんね。
自然分娩は無理でしょう。
もう未熟児の心配はありませんし、産気づいてしまうと帝王切開に切り換えるのが難しいので、なるべく早く手術予定を入れましょう。
そして、出産後、そのまま腫瘍の検査と切除手術をします」
腫瘍のせいで子宮が下りてこないらしい。お腹の中で固定されてるんだろうか。
理屈はよくわからないけど、先生は最初からそれを想定していたらしいから、多分よくあることなんだろう。
普通、帝王切開は、分娩室に入って数時間して、自然分娩ができないと判断されてからになるんだけど、あたしの場合、最初から無理とわかっているから、先生の都合のいい日取りで予定が立てられる。
それに、産気づいたり、破水したりすると、それだけ手術が難しくなるから、絶対に産気づかないってくらい早いうちに帝王切開することになった。
ついでに、せっかくお腹を切るから、一緒に腫瘍も取ってしまう、と。
なんか合理的。
その場で手術の同意書を書いて、日取りが決まった。
ついでにいうと、壁に貼ってあった料金表を見ていた天さんによると、途中で帝王切開に切り換えると分娩費用+帝王切開費用で70万とか掛かるらしい。
あたしの場合は、腫瘍切るのも含めて30万ちょっとですむんだって。
子供産むのって、お金掛かるのね。
もうひとつ、いいことがあった。
手術の日時がわかるってことは、あらかじめ両親ズも呼ぶことができるってことだ。
同居してないのに、初孫の誕生に立ち会える祖父母って、珍しくない?
手術前日、天さんに送ってもらって入院。
手術前だから、胃腸を空にしなきゃならないとかで、ご飯とかなし。
ドキドキと空腹で、あまり眠れなかった。
翌日の午後、いよいよ手術だ。
まずは局部麻酔で帝王切開して、その後全身麻酔にして腫瘍を取るんだって。
腫瘍を取るには全身麻酔の方がいいんだけど、出産後にちびこの顔を見るために、最初は局部麻酔ってことになってる。
なんだかお腹がムズムズしてるうちに、産声が響いた。
まだちょっと赤いものがついてるみたいなちびこと記念写真を撮った後、あたしは全身麻酔をかけられた。
目を覚ましたら、お腹がズキズキして、頭がボーッとして、自分がどうなってるのか、しばらくわからなかった。
痛みの中で、一所懸命考えて。
そういえば手術後はICUに入るって言ってたな、なんて思い出した。
思い出したはいいけど、今何時なのかもわからないし、お腹痛いし。
麻酔が残ってるのか、体が動かない。頭も、ちょっと朦朧としてて。
そんな状態で、しばらく放置されていた。
「鷹野さん、病室に戻りますよ」
看護師に声を掛けられてベッドごと移動させられる。
誰かがあたしの手を握ってる。
「がんばったな、梓」
「…天さん」
移動するベッドに寄り添って、天さんがあたしの手を握って歩いてる。
天さんが迎えに来てくれた。それだけで、なんか安心した。
もう、ひとりぼっちじゃないや。
「鷹野さ~ん、は~い、お子さんですよ~」
病室にベッドが到着して、一休みした頃、ちびこが連れられてきた。
看護師さんに渡されて初めて抱き上げたちびこは、小っちゃくて軽いけど、それでもお腹に力が入るから、傷が痛む。
うっすらと目が開いた、あたしの赤ちゃん。あなたがあたしのお腹の中にいたんだね。
しばらくあたしが抱いた後、天さんも抱き上げた。
「小っちゃいな~」
天さんも眼を細めて嬉しそう。
今回は、ちびことの顔合わせということで、すぐに保育器に戻されたけど、明日からは授乳の練習とかするんだって。
あたしが手術受けてる間のことも聞いた。
記念写真撮った後、ちびこは保育器に入る前に天さんと両祖父母に対面できたそうだ。
4人ともほくほくして帰ったって。
それから、先生のところで、腫瘍の話も聞いた。
あたしの腫瘍は、無事取れたらしい。
結果も良性だった。
でも、再発の可能性が高いとも言われた。
次、妊娠するのは難しいんだって。今回妊娠できたのも奇蹟みたいなものだったらしいし。
翌日、ちびこを抱きながら、あたし達は名前を考えた。
「この子に名前、つけてあげなきゃね。
いつまでもちびこってわけにいかないし」
「そう言うと思って、前に考えた候補持ってきたよ」
「こういう時は、“こんなこともあろうかと”だよ、天さん。
そうだねぇ。ん~、歩、大地、翼、翔、…翼?」
なんだか「翼」って名前に目が留まった。
「ああ、それ、俺が出したやつだな。
“自分の翼でどこにでも飛んでいけるように”って。
あれ、でもお前、これあんまり気に入ってなかったんじゃなかったか?
“鷹の翼”って、シャレみたいだって」
「ん~、あの時はそう思ってたんだけどね。
ん。“翼”がいい」
「どういう風の吹き回しだ?」
「あたしの好きな歌でね、自分だけの翼を育てて羽ばたいていこう、どんな空だって自分の翼で飛んでいけるんだよっていう、巣立ちの歌があるの。
車でよく流してるから、聞いたことはあると思うよ。
前さ、先生から“よく妊娠できましたね”って言われたよね。この子はさ、逆境を跳ね返して産まれた強い子なんだよ。
あたしの病気も見付けてくれたしさ。
だから、この子の背中に自由の翼をあげたいの」
こうして、赤ちゃんの名前は、翼に決まった。
手術から3日が経って。
なんか、「出産」っていうより「手術」って言った方がしっくりくるのは、産んだっていう実感がないから。
帝王切開っていうのは、産む時は痛くないけど、その後が凄く痛いんだって思い知らされた。
同室の自然分娩のママさん達は、自分で歩いてトイレに行く。あたしも、体を動かさなきゃいけないってんで自分でトイレに行くんだけど、傷が痛くてたまらない。
折角買った産褥用の体型復帰下着も、縫ったところが痛くて全然使えないの。なんか勿体ない。こんなことなら、買わなきゃよかった。
手術から10日。
自然分娩で産んだ人達が1週間くらいで退院していく中、1人取り残されていたあたしも、ようやく退院できる。
これから1か月くらい、実家で過ごさせてもらう予定だ。
産着もほ乳瓶も買ってある。
粉ミルクも試供品を山のように貰ったから、当面はそれを使って、どれが一番いいか探そう。
病気のせいなのか、胸が小さいせいなのか、あたしは母乳の出が悪い。悪いというより、ほとんど出ない。
だから、粉ミルク併用、ううん、粉ミルク主体になる。
それで、天さんに、ネットで評判のいいほ乳瓶を調べて買ってもらった。お母さんの乳首を参考に、咥える力でミルクが出てくるような特殊な構造になってるんだって。
そして、退院して実家に送ってもらって。
いきなり問題が起きた。
翼が、ミルクを飲まない。
飲もうとしてるけど、飲めてない。…なんで!? あたしおっぱい出ないから、ミルク飲まなきゃいけないのに!
「翼! なんで!? 飲んで! お願いだから!」
「落ち着け、梓」
天さんに翼ごと包み込まれた。頭を撫でられて、ちょっと落ち着いて。
「多分、ほ乳瓶が病院のと違うから、勝手が違うんだ。特殊な構造なのが裏目に出たな。
普通のを買ってくる」
天さんは、出掛けた。そして、20分くらいで戻ってくると、買ってきたほ乳瓶を煮沸消毒して、抱き上げた翼に咥えさせた。
「ほら、頑張れ。もうちょっとだぞ」
翼は、しばらく苦労してたけど、それでもなんとか飲み始めてくれた。
よかった。
やだもう、涙出てきちゃった。
こういう時に冷静なのって、天さんのいいところだよね。
よかった、天さんがいてくれて。
結局、1か月半、あたしと翼は実家でお世話になった。
天さんは、毎週金曜の夜から日曜の夜までいて、翼をお風呂に入れたりミルクをあげたりしてくれた。
授乳は、あたしが母乳をあげてる間に天さんがミルクを用意して、天さんが翼にミルクをあげてほ乳瓶を洗うって感じで流れができた。
あたしは、母乳をあげて、天さんがミルクを飲ませた後の翼を寝かしつけるだけ。粉ミルク関連は、全部天さんがやってくれる。
夜中でも、ちゃんと起きてミルクを飲ませてくれる。
一緒に子育てしてるって実感があるのが、こんなに嬉しいとは思わなかったよ。
そして。
あたしの体のことなんかも話し合った。
一応、また妊娠できるけど、可能性は高くないってこと(医者は、素直に「低い」って言わないのだ)。
自然分娩は絶対できないこと。
それから、腫瘍もいつ再発するかわからないってこと。
命には関わらないけど、子宮が弱ってるから、妊娠はかなりの負担になるし、子宮外妊娠の恐れもあるんだって。
「子供は、もういらない」
天さんがぽつりと言った。
「心配で、俺の心臓が持たない。翼が産まれたんだ、うちの親にも文句は言わせない」
「ごめんね。あたしが変な病気になっちゃって。
これからずっと病院通いになるんだもんね。お金も掛かるよね」
「そっちは気にすんな。俺だっていつ病気になるかわかんないんだし。
そん時のために保険入ってんだしな。
ああそうだ、保険と言えば、今回の出産費用は多分黒字になるぞ」
「え? 黒字って?」
「出産ってのは病気じゃないから保険は利かないのが普通なんだけどな、お前の場合、腫瘍の切除手術だから、保険が下りるんだ。だから、入院費用も込みで、黒字になる。
普通ないぞ、子供産んで金が入るなんて」
「それって、あたしと翼の生活費払っても残る?」
あたし達の食費や光熱水料ということで、実家にはそれなりにお金を入れてる。
さすがに、それがカバーできるほどのプラスがあるとは思えないんだけど。
「さすがに保険料でそこまでカバーしきれるわけじゃないけどな。でも、逆にうちの食費とかは減ってるからな。とんとんくらいにはなると思う」
そっか。
あたしがいないし、天さんも週末はこっちでご飯食べてるしね。
それはすごいかも。
「だからな? お前は余計なこと考えないで、体調戻すのと翼のことだけ考えとけ」
「…うん」
優しい言葉に涙が出た。なんかあたし、涙もろくなってるね。
そして今日、ようやくあたしはアパートに帰ってきた。
翼を連れて。
「翼、ここがあなたのおうちだよ。
楽しいことが、いっぱい待ってるからね」
これから、親子3人の暮らしが始まる。
授乳の際の分担は、離乳食になるまで変わりませんでした。
天さんは、「あの頃は若かった。今じゃ、夜中に起きたら昼間に体力持たないよな」と笑ってます。
それと、梓が言っている「こんなこともあろうかと」は、「宇宙戦艦ヤマト」の真田さんの台詞として有名なものです。
もっとも、実際にはほとんど言っていないそうですが。