22.部室をもらおう
前回までのミコカゴ!
巫女のミコと部活を作ることになった
ココこと神前! だけども、部員が
足りなくて困った困った……
だけど、不良の義堂が手伝ってくれる
ことになって部活ができた!
これからの学校生活、がんばるぞー!
……
「気持ち悪っ!」
「ミコ、後で覚えてろよ、オイ」
部活の話をした日から1週間が
たったある日、ミコが俺の机にダイブ
してきた。そういえば、さっき
生徒会室にミコが呼ばれていたな。
なんだ? ついに何か問題でも?
「さぁーーーーーっ!!」
と言ってガッツポーズを俺の眼前に
見せつけてきた。問題じゃなさそうだ。
それとお前、卓球でもやってんのか?
ひとまず、何か言いたそうな雰囲気を
体いっぱいにかもしだしていたから、
「どうした」と聞いてみる。
「部室をもらいました!!!!」
「悪い、タイトルでもう知ってる」
「それは言わない約束!」
話を詳しく聞くと、副会長が
個人的に動いて、勝手に顧問を決めて
しまい、その顧問が「佐々木」だった。
その関係で、一つ使っていない体育倉庫
(のような部屋?)を借りれることに
なり、こうやって部長であるミコを
生徒会室に呼んだというわけだ。
「佐々木先生って誰やねん!」って
人は思った人はちらっと1話にでてきた
のでもう一度1話を読み返してくれ。
そして、今は放課後で副会長と俺
以外に周りには部員が全員そろっている。
と言ったって3人だけだが。そして、
副会長に連れられ、部室の前に連れて
こられたところだ。
「ん?義堂、腕は?」
「あ”1週間で治るっつったろ。もう
この通りなんともねーよ」
そうだな、もうあれから1週間も
経っているのか。それと、今さらに
なって驚いているのが、部活を
作ろうと言って、義堂と出会い、ミコを
助けに廃工場に行ったという工程を
俺は1日でこなしていたということだ。
かなりのハードワークだな、今思えば。
「さて、えーっと……確か「異能部」でした
かしら?」
ミコがブンブン首を振ってうなずいた
それ、うなずきちゃう。ヘドバンやそれ。
「異能部が何事もなく無事完成してこちら
生徒会も非常に安心しました。それで、
私たち生徒会も微力ながら、このように
部室を用意させてもらいました」
「そういえば、聞いたんだけど本来は
俺たちが部室がほしいって言わないと
もらえるものじゃないんだろ? なんで
こんなに良くしてもらっていいのか?」
「え? 何言ってるんですか? もう
私があなたたちの部活の承諾を受けて
すぐにその書類が届いたので、私と
してもとても驚きましたよ」
「え?」
俺はここで会話の隙をついてミコと
義堂にこのことをひっそりと聞いた。
「え? 何か手続きした人いる?」
「…………」
いなそうだ。部活の登録をしたときに
義堂は利き手をけがしていたから書類を
書けるとは思えないし、ミコはミコだから
考えられない。
「ちょっ! 私の評価ひどくない!?」
なら考えられる人物は一人しかいない。
というか登場人物が少ないだけあってもう
それに該当するのが一人しかいないだろう。
それに部室の中でなにかモソモソ動いている
人が見えるし……。あれが張本人かぁ。
なんか変な人にしか見えなくもないが。
「会長、何してるんですか」
部屋を持っていた鍵で開けてそうそう
副会長が刺さるような言葉で言った。
やっぱりか。
「そりゃもちろん新しい部活の開部式なら
生徒会長である僕は必要でしょ?」
「会長はさっさと生徒会室に戻って、他の
部活からきている書類の手続きをして
ください」
「いやいや、まだ僕何もしてないでしょ。
生徒会長としてここは……」
「私たちの目的はこうやって部室の案内を
するだけです。もうこの部活にすることは
ありません。お引き取りお願いします」
そういって、生徒会長を無理やり
引きずって戻っていった。本当に生徒会長
何も役割なく消えていったな! 帰り際に
ピースサインをしていたことからやはり
生徒会長が部室の手続きをやってくれた
のだろう。後々、礼をしにいかないとな。
つーか、副会長さんよ、生徒会長に
きびしすぎないか? いや逆にそこに
シビれる! 憧れる! 人がいるのか。
と同時に、生徒会長の隠れた”性h”
……やめようか、このままじゃ全年齢対象の
健全なこの小説がR15に引き上げられて
しまう。もう、手遅れな気もするけど。
案内された部屋はさっきも言ったが
元・体育倉庫だったこともあり、物が
散らかっていて狭く感じたが、このぐらい
なら掃除次第で全然広くなりそうだ。それに
この部屋にあるものは”備品”として使っても
いいとのこと。というか、もう使うことの
ないものしかここに置いてないらしく、
捨てようかと話が上がっていたものばかり
のようだ。何があるかはどうとして、
とりあえず掃除を、
ボフッ……!!
「部室だーーーーーーー!!」
「やると思ったよ! ほこりが舞うから
やめろぉ!」
目の前に体育マットが無造作に置いてあり
「あー、ダイブしそうだなぁ」と思った
瞬間これだよ。どこまで、幼いんだお前!
「あーあー、ミコてめぇ、何も考えずに
突っ込みやがって。制服がほこりだらけ
になっちまったじゃねーか」
「いやぁ、誰だってこのマットを見たら
突撃したくなっちゃうよ」
いや、それは本当で俺も突撃してぇなぁ
と思った、最初は。だが、さすがにほこりも
舞うからと止めたのにミコが突撃したために
バーンと窓の開けてない部屋にほこりが
舞い散る羽目になった。それにしても、
義堂はおっかない見た目とは裏腹にかなり
面倒見がいい。一年ダブっているという
だけあって年長者らしい行動がよく
見受けられる。
ちなみに俺はアラサー。
超絶ド級の年長者だ。
とまあ話はこれくらいにして、今はこの
現状の部屋を何とかすることからはじめ
ないとならないな。ということで、俺と
義堂は部屋の要らないものを処分するのと
掃除機がけ。ミコには部屋のレイアウトを
まかせた。この配役を決めたのは俺で、
ここで俺(30代前半)の年長者気取りな
部分が出てしまう。
「義堂と俺は部屋の清掃をするから、
ミコはそれに合わせて、部屋の
レイアウトを考えて、配置してくれ」
「うわ、独裁者ー(笑)」
「うるせ」
それでも、俺のいった通りに動いた
おかげでかなりスピーディに事が進んだ。
副部長ですから、しっかりしないとね。
結局、使えそうな備品は俺たちで使おう
かと思っていたが、そのほとんどが
壊れていたり汚すぎたり、
「あやこ LOVE やまだ」
なんて使うに使えないような落書きが
されていたりと、廃棄処分のほうが
備品よりも多くなってしまった。
「あやこ」と名前で書かれているのに
対し「やまだ」と苗字で書かれているのは
何か不穏な空気がするが、そんなのは
俺にとってもどうでもいい。
俺と義堂はその大量の廃棄処分を
かかえてゴミ処理所に向かった。馬鹿力
持ちの義堂だとしてもあの量は手の数から
して持てなかった。それに、その間に
ミコが頑張って部屋のレイアウトを
しているわけだし俺たちも頑張らないと。
「おい、神前…」
「ん? 急にどうした義堂?
まだ腕が痛むのか」
「あ゛ちげぇよ。んなことじゃねぇ。
聞きてぇのはあの部活のことだ。
なんで、んな部活作ろうって
思ったんだよてめぇ」
夜の学校に侵入するため。
というのが本音だ。ここはあまり
そういうことは言わないほうがいいな。
「いや、俺もミコも悪魔とか霊にちょっと
した関係があるんだよ。それを部活に
したら、たのしいんだろうなと思って」
「ふん、んな御託はいらねぇ」
え、嘘ってバレた?
「……が、付いてくっつったのは紛れもねぇ
俺自身だ。その付いてくヤツがそう
言ってんだ。俺も楽しませてもらうぜ。
俺も、部活に入るのは初めてだがな」
「……俺も部活を作ったのは初めてだよ。
このさき、どうなるかはわからないが
どうかよろしく頼むな」
「あぁ、よろしくぅ。仲良くやろうぜ」
そう言って義堂はニッと笑った。
この言葉の意味が分からなかったが、義堂
なりの部員に対する愛情なのだろうか。
今は、そういうことにしておこう。と
話している間に、廃棄処分の処理は終わり
この話はミコの劇的ビフォーアフターを
見るだけとなった。
「ミコー、できたk…」
「あ、おかえりー、どーよこれ!?」
「……」
部室に入ったときに俺と義堂は言葉を
失った。というのは、まだ汚いままで
掃除が終わってないということではなく、
逆に綺麗すぎるわけでもない。
なら何に驚いているのかというと、
部室のど真ん中に仏像がドカンと
存在感ハンパなく立っていたからだ。
「どう? コレ? 可愛いでしょ?」
「「なんであるんだそれ!?」」




