第1章第4話 依頼の敵全てを討伐しました・・・またここかよ!?
宣告通り。
オレは置いてあった鉄パイプで人生の失敗者を全滅させた。
うちらの学校私服だったから狙われたのかな。
まあいいか。
正当防衛だし。
飛鳥は平然な顔でこちらを見ている。
「・・・凄い!」
お、アピールできたか!
やったぜ!
「追手が来る前に逃げようか」
少し決めてみた。
少し歩くと見覚えのある通りに出た。
「ここは・・・」
そう。
ここは昨日の忌々しい記憶が蘇るあの場所。
「・・・ねぇ、駿くん」
裾をつかまれた。
手、ちっちゃいな〜。
「ここにいてはいけないから帰ろうか・・・ははは」
そう。
ここは昨日のホテル街。
「休憩する?」
何言ってんだよ!
オレの純粋な飛鳥は!?
「休憩しようね」
あれ?
この声は・・・
はやて姉だ・・・。
後ろにはやはりはやて姉が。
「はやて姉、何でこんなとこに!?」
「そんなことはどうでもいいわ」
こ、こいつ・・・。
その時、オレの裾が引っ張られた。
「休憩って?」
って、おい。
オレに何言わせる!
「あら、駿くん。彼女?」
「ち、違うよ・・・と、友達だ」
「あ、初めまして。飛鳥です」
飛鳥は普通に自己紹介。
オレはかなり焦ってる。
「私は駿くんの姉のはやてです。よろしくね」
はやて姉も自己紹介。
そんなことはどうだっていい。
その後に続けられた言葉。
「飛鳥ちゃんも休憩する?」
「疲れたからする」
「絶対理解してねぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
オレはなんとか説得して帰還することに成功。
飛鳥を汚してはならない。
そもそも姉は問題外。
でも飛鳥も意味を理解していたらオレは誘いに乗ってたかもしれない。
何考えてんだ、オレは!
雑念を振り払え。
帰還後、オレは轟騎を探した。
10分ほど探して、ロビーの椅子の上で死んでいるのを見つけた。
この原因絶対米が食えなかったからだ。
まあいい。
オレは手に下げていた袋からおにぎりを出した。
こんな事だろうと買っておいた。
これで轟騎も復活するだろう。
そういえば去年までおにぎりが食えない教師がいたな。
ま、いっか。
「ふふふ、復活!!」
「やっと起きたか」
オレはケータイをいじりながら適当に返答。
え、規則でケータイを持ってきてはいけない?
オレには関係ねぇよ。
オレは疲れたのでベットに潜り込むと、
「一曲歌って寝るか」
轟騎はそう言いながら機械を起動。
迷惑ったらありゃしない。
「一曲目は、道だな」
一曲じゃねぇのかよ!?
12月17日午前2時
ケータイがなった。
起きて出ると、
「おい、起きてるか?
オレだ轟騎だ。
冷蔵庫から水持ってこい」
おい。
ケータイにかける必要ねぇだろ。
しかも冷蔵庫には轟騎の方が近いし。
頭に来たのでオレは冷蔵庫に仕込んでおいたコーラを思い切り振ってから轟騎に発射してやった。
「悪かった、悪かった、だからもうコーラかけるな!!」
「懲りたならもうやめろ」
まったく、こいつは・・・。
「さて、じゃあそろそろ行くか!」
どこだ?
まだ飯の時間まで5時間程あるぞ?
「まあ、ついてこいや」
「おい、轟騎。これはさすがにヤバいんじゃね?」
「教師にばれなきゃ大丈夫」
こいつ・・・夜這いかけに来たらしい。
今までのはまだ許せたが、これは流石にまずいぞ。
てか犯罪じゃ・・・。
そして轟騎は侵入。
あーあ。オレは知らないぞ?
何も関与していない。
うん、関与してない。
「駿?」
「うわっ!!」
ヤバい!
バレた!
こりゃ死んだな。
振り向くとそこには椎名が。
「女子の部屋の前で何をしているのですか?」
「こここここここれは、その、何もオレは夜這いかけに来たわけじゃなく・・・はっ!」
墓穴掘った・・・。