第2章第11話 潜入!恐怖の封印の館!やってる本人はマジ怖い
<轟騎視点>
非常に怖いです。
轟騎です。
現在、俺一人で墓場の入口に突っ立ってます。
仲間はいません。
みんな俺を置いていきました。
マジ怖いです。
二人なら怖くはなかった。
だけど一人って・・・。
くじ作ったのは俺だし、企画したのは俺だけど・・・。
なんのために企画したんだろう。
いつまでも愚痴言ってても始まらないや。
もう行こう・・・。
<はるか視点>
あの・・・刹那さんと一緒だと間が持たないんですが。
別に、魔法を封じられても私は昔からあらゆる体術や、呪術を身に着けてきたので怖くはないんですが。
今は、刹那さんが怖いです。
無表情で黙々と・・・まあ、武士とか騎士に必要な念を捨てることなんでしょうが・・・。
ここに入ってから軽く30分は経ちましたが、今だ幽霊どころか障害すら見当たりません。
本当に、轟騎さんは何がしたいんでしょうね・・・。
<駿視点>
ようやく回ってきた。
オレはと柚季は轟騎の言ってた・・・封印のなんとか?だっけ?にようやく到着・・・・・・・柚季に脅えながらな。
「先輩、何か失礼なこと考えませんでした?」
「・・・い、いや、何も・・・」
「ならいいですけど」
この状況でおびえないのが不可能だ。
ってか着くまで1時間近くかかるってどういうことだよ?
あー腹減った。
後で轟騎を殴ってやる。
それとも・・・骨地獄がいいかな?
そんなことを考えながらオレたちは館に足を踏み入れた。
玄関から最初に入った部屋はホール。
見事に真っ暗、そして壁に立てかけられた銀の甲冑。
これはなんかしたら襲い掛かってくるってパターンだな・・・。
ホールには合計10体。銀の甲冑だけが不気味に輝いている。
なんていうか・・・銀の甲冑が光を放っているようだ。
オレは一通り散策した後、柚季に安全を告げた。
「柚季、一応今は安全だ」
・・・柚季がいない。
マジかよ・・・。
ホール以外にいく訳ないだろう。
マジでどこ行ったんだ・・・。
ホールにある沢山の扉の内、オレは右はじの小さな部屋に手をかけた。
「・・・あーなんか怖いな・・・」
オレは覚悟を決め、扉を開ける!
「鍵閉まってるじゃん!」
見事に開けることはできなかった。
オレはひとつ隣のドアに手をかける。
「今度こそ・・・」
オレは扉を開けた・・・。
「ちょw」
そこには無数の骨が積まれていた。
・・・生贄かなんかか?
なんかここには悪魔だとかが封印されてるらしいし。
オレは何も言わずに閉じた。
下の階の扉、ようやく半分。
右から三つ目の扉に手をかける。
「ここは・・・人形がたくさんある」
もしかして呪いの人形とか?
背筋がゾッとしてきた・・・。
やべえよ・・・。
なんか尋常じゃないほど髪が長い日本人形とか、目がありえない方向に逝ってる西洋人形とか・・・。
絶対呪いの人形封印ルームだな。
そして怖いのでオレは扉を閉じた。
次は左から三つ目。右から四つ目の部屋。
分かってるだろうが、下の階には小部屋が6つある。
「マジでもう止めてよな」
扉を開けると、そこには何もなかった。
いや、何もないんですかい。
なんか結構普通だな。
「この状況は一種の罠で、部屋から出たとたんに甲冑が襲ってきたりして・・・」
ってか、轟騎の言ってた紙ってどこだろ?
部屋を出ても甲冑は動いていなかった。
動く気配すら感じられなかった。
左から二つ目の部屋に入る。
「柚季!!」
柚季がぐたっと倒れていた。
別に外傷も見られないし、息もしている。
「寝てるだけじゃん」
はあ、とりあえずよかった・・・。
オレは柚季を抱き寄せるとその温かさを感じた。
30分程人の温もりを感じてなかったからな。
オレはそのまま目を閉じる。
もう今日が終わりそうな時刻だからな。
オレも・・・眠い。
丁度いいことにそこにはベットが置いてあったので、オレは柚季を抱えたままベットに潜り込み、寝た。