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片瀬の日々  作者: STORM
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最終章第8話 悪夢再び、恐怖の最終兵器

「ここにいるのか?」

「ああ、この平原のどこかにいる」

全く使えない回答だ。

どこかとか言うアバウトすぎる回答は欲していない。



オレは名もなき悪魔に暁の居場所を尋ねていた。

聞くときも常に刀を構えて。

「さっきから思うが、その剣は何なんだ。普通の剣とは感じが違う」

「・・・妖刀。オレはつい先日まで妖刀と呼ばれる所以がこの刀たちが人の姿を取ることができるからだと思っていた。だが、これを見ろ」

オレは妖刀に命じた。

「真の姿を現せ」

・・・と。

「それは・・・」

「エクスカリバー。名前くらいは聞いたことがあるだろう。湖に捨てられた後、現在に至り妖刀と化した」

「それが本当の力なのか」

残念だな。

「残念ながらこれが真の力ではない。妖刀が魔力を開放したときに聖剣の姿を取ることができるが、実はまだあるんだ。それが、オレの魔力とのシンクロ」

魔力の解放をシンクロさせることにより、強大な力を発揮する。

その力は以前見せたとおり、基地全体を凍らせたり、簡単に兵器を大破させたりすることができる。

「まあ、これにオレの流派の奥義を組み合わせることにより、簡単に貴様など葬れる。いや、通常の刀の状態で充分だな」

オレが召喚した悪魔はそのくらい非力な悪魔である。

どうせ探し物専門だしな。

戦闘に使うのであればもっと大がかりな召喚陣も描いただろう。


「それじゃ、入るか」

無駄に話が長くなった。


「駿くん、前方に兵器の気配・・・というよりレーダーが察知してる」

はやて姉・・・。

んなアイテムあるなら先に言っておけよ・・・。

「確かに、見えるな」

フレアも見えるのか。

「おれ視力はいいんだ」

そうですか、オレは最近視力が落ちてきた感があるんだが・・・。

「んで、どうするよ?」

「ん〜、まあ、私最強だから大丈夫よ」

うわぁ、この人自分で最強って言ったよ・・・。

「それじゃ、最強の力を見せてあげるわ!」

そう言ってはやて姉は杖・・・もとい魔砲を構え、あたりの植物から生命力を吸収し始めた。

未だかつてない程の吸収力だ。

植物が見る見るうちに枯れて行く・・・。


「スーパーノヴァ・デストロイヤー!!」


次の瞬間、あたり一面焼け野原になった。

つかスーパーノヴァ・デストロイヤーって・・・。

超新星破壊者・・・であってるのかな・・・。

デストロイヤーって言う表現を攻撃名に入れていいのかとも思うが、良くブレイカーはつかわれるからありなんだろう。

そう言うことにしておきましょう。

なお、オレはこんなことできません。

範囲が違い過ぎる。











「それで、暁はどうするのよ」

「巻き込んじゃったかもね」

かもねじゃねーよ!?

「・・・仕方無いな、手分けして探すか」


というわけで捜索が開始した。




「と、駿が思った瞬間、すぐそこに倒れていた」

骸がナレーションを務めた。

しかもオレが思った瞬間って・・・。

というわけで捜索が開始した。

って思ったっつーか解説しただけだし!?


一応、声をかけてみた。

「あ、暁?」

「なんでウチってこんなに不幸なんや」

「は?」

「ああ、それね。ごめんね〜、巻き込んじゃったみたい。ま、でもとっさに防御したみたいだったから大丈夫ね」

ひ、ひでぇ・・・。

そして、こえぇ・・・。

はやて姉には一生勝てる気がしない。

未来に行った時もはやて姉には勝ててなかったからな。

絶対に勝てない。


「それにしても凄まじい力です。ここまでできる魔術師や兵器はあなた以外に存在しないでしょうね」

「オレも流石にここまではできないからな」

「片瀬にできないんなら、俺達にもできない」

「所詮銃じゃ焼き払うことなど、不可能だ。・・・もしかしたら轟騎ならできるんじゃないか?」

「残念、俺は気を使うことに長けていないんだ。錬金術で戦闘をサポートしているという感覚に近い。それ以外は普通の兵士と何も変わらないさ」

皆がはやて姉の魔砲を褒め称える。

それだけ凄いことなのだ。

「そんなに褒められても困るわよ、だって全然本気出していないだから」

・・・。

彼女が本気を出したら星が破壊されそうで怖いです。



「骸、言い忘れていたわ。さっきの言葉は取り消しなさい。銃は一撃必殺なんだから」

はやて姉が付け足すように言う。

「ん・・・ああ。だから俺は銃を使う。剣なんかじゃできない、最高の必殺を」

「銃を使う人間なんてみんなそうだ。剣よりも遠く、剣よりも近くから攻撃でき、かつ威力も高い」

「まあ、欠点もあるわ。銃は弾丸を失えば使い物にならないこと。それを補うのが、私の持つ魔砲。今から、これを亮平と骸に伝授しようと思うの」

え?

「は?」

「無理だろ」

「駿くんには奥義があるわ。轟騎にだって錬金術がある。そして私たちの中で唯一、術という術を使わないのが貴方達」

確かに、オレには奥義や召喚術がある。

轟騎にも錬金術がある。

刹那にも奥義と風魔法があるし、フレアも千秋から洗脳を学習中とかなんとか。

戦闘要員の中では使わないのは銃組の約二名。


「禁術だってことは分かってる。だけど、私たちはもっと強くならなきゃいけない」

何語ってんだよ。

充分つえーよ。

つかはやて姉いる時点で無敵だから。

「だから、私はあなたたちにこの術を授けようと思う!」

何シリアスっぽく振舞ってんだよ。

「私も、いつか死ぬかも知れない」

人は誰でも死ぬよ。

「その前に、私は二人にこの術を教えなければならないの」

何その使命感。

「さっきからうるさいわよ、駿くん」

こ、心読むなよ・・・。

「ええ、私は心を読めるわ。轟騎、今は柚季のこと考えるんじゃない。骸、何エッチなこと考えてんの?亮平、お前今面倒だって思ったでしょ」

みんな図星のようで戸惑っている。

はやて姉、恐るべし。





と、言うわけで骸と亮平ははやて姉のスパルタ教育を施されることになった。





そして次の日、骸と亮平が死人のような顔をしていたことは言うまでもない。

しかも結果的に使えるようになってないのが現状であった。

はやて姉のスパルタ教育はまだまだ続く。

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