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片瀬の日々  作者: STORM
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第11章第1話 海に向かう間にあった出来事

「・・・どうやら私の教育への進出は・・・認めないようですね」

無表情で、そして冷酷な顔で彼女は呟いた。

「無論だ、お前のような小娘に教育など任せてはならない、経験を積め」

教育関連の人もきっぱりと言った。

「ま、どこかのお嬢ちゃんは10歳で教師やってるし」

そしてて俺は余計に口を突っ込む。


「私はあなたと違って高学歴です」

「俺は低学歴だけどねぇ」

「そんなことは関係ない、生きてきた年数が違う!」

全く、関係ないことを。

「生きてきて、それで何があるのか?」

そして再び俺は余計な口を突っ込む。

「社会の過酷さを知れ」

「社会ねぇ・・・」

「社会に出たら使えない人間なんてすぐに捨てられる」

確かに。

「でも俺たちって何度も何度も・・・死の直前を味わってきたけど・・・な?」

「そう、私たちはあなたとは全く違う世界を生きています。だから、あなた方と価値観も違う。さあ、考えなさい。毎日銃弾が飛んでくる日々を。そのような日々を私は生き延びているのですよ」

まあ、確かに事実だわな。

駿がいないときは基本的に他の人が守ってるし。

千秋さん本人もそれなりの力も持ってる。

滅多に人前で使おうとはしないが。

「それとは何の関係がある?」

・・・頭固ぇな、このジジイ。

「それではひとつ聞きます。あなたは・・・歳で全て決めつける人間ですか?私は違います。歳なんて関係ありません。この世は全て、実力で動いていることを・・・知らないのですか?」

確かに事業で成功している人間は年に関係はない。

某コンビニの社長だって40代で就任している。

それは彼に実力があったからだ。

同じ年齢の人間でも実力がない者は切り捨てられるし、さらにそれより年下の者でも、実力さえあれば同じこともできるはず。

実力がない者はどれ程時間が経っても地位も何も変わらない。

「私、待つのは苦手ですの。早く答えていただけないでしょうか?」

「ちっ、小娘が・・・」

「・・・私を見下しましたわね。覚悟なさい、そして呪うなら自分を呪いなさい。轟騎!!」

「おうよ!」


俺の出番ですかね、ようやく。

俺は手に持っていたトンファーを構える。

「悪く思うなよ。気絶で済ますよう努力はするから」

ま、マジでやったら死ぬけど。

「やっぱりそいつは護衛か!だが残念だったな、私もガードマンを雇っているのでね」

そう言うと、奥から10人くらいのガードマンが現れた。


「俺と戦ってみるか?」


俺は問う。

何時になく真剣な眼差し(のつもり)で。


「こいつらは裏社会の人間なんでね、そうそうやられないさ」

「そうか・・・なら、試してみよう」

「その前にひとつ言わせてもらいますわ。彼は・・・手加減というものを知らないですわよ」



千秋さんがそう言うと、俺はその言葉が引き金になったかのように駆け出し、ガードマンのひとりの懐に入る。

駿ほどの速さはないけど、かなり早いと思う。

「錬成衝撃!!」


俺が使用したこの技、実は非常にグロテスクだったりする。

トンファーで腹を殴打して、その肉体を鋼鉄に錬成、トンファーに装着する。

同時に、その被害者は鋼鉄になるために命を落とすのである。

ただ、これには非常に強力でデリケートな魔力が必要なため、魔力を使用する魔術師や魔法生物には使用できない。

できるけど、効果ない。

つまり、俺達のメンバーはみんな魔力を持つ武器を装備しているため、効かないということにもなる。


俺は錬成した肉体の一部をトンファーに組み込み、新たな武器を作り出した。




〈イリーガル・メタルブレイク〉




うん、まさに名の通り違法。

人体錬成をするという高度なテクニックが必要なため、普通の人間作成できないしな。

勿論、威力も破格だ。

ちなみに何の武器かと言うと、所謂パイルバンカーだ。



俺は次々とガードマンに鋼鉄の杭を打ち込んでいく。

彼らの断末魔が耳に響く。


ちなみに原理は本体に仕込まれた鉄を順次杭に錬成し、打ち込む瞬間に鉄を火薬に錬成し、その威力で肉体を貫く。

しかも俺はわざわざ心臓や脳を狙って打ち込むという鬼である。

さらに打ち込んで息の根を止めた後、更にその肉体を錬成し、鋼を補充するという何とも効率の良いリサイクルを行う。

それ以前に人を殺してもいいのかと思うけどな・・・。


残り一人になったガードマンに俺は耳元で囁く。


「今退けば、許してやる。俺も人は殺したくはないしな」

「こちらにも事情はある。ここで手を引くことはできない!」

・・・刀か。

こいつの武器は刀か。

ただ、リーチが長い武器は長いなりに欠点がある。

一番の大きな点は攻撃スピードがリーチが短い武器よりも遅いこと。

俺の武器は腕に装着されているため、殴るスピードとさほど変わらない。

重量分は遅くはなるけど刀よりは早いはず。


・・・まあ、駿や刹那ちゃん相手では俺の方が遅いけど・・・何て言ったって片方は悪魔との契約、片方は速度増幅魔法を使っているし。

俺は錬金術しか使えないし。

今じゃ錬磨が当初使ってた錬金術も俺は使えるし、錬磨は融合魔法に完全に移行してしまった。

まあ、いいか。


「俺の親友にも刀を使う奴がいる」

「だからどうした?」

「彼は数々の試練を乗り越え(本人談)、数々の敵を制してきた。俺はそいつに喧嘩では勝てるが、武器をもたれたら何もできない。そんな奴が刀を使っている。そして先日、ついに俺は刀を持ったそいつに一撃を与えた」

あ、駿は言ってないみたいだけど、あいつは剣や刀を持った時の身体能力は尋常じゃないほど上がる。

彼の師匠曰く、剣の道を歩む者は剣を手にしたときでなければ真の力を発揮することができない。

「・・・ま、まさか・・・その親友って・・・」

「俺の名は小野崎轟騎。そしてその親友の名は・・・・・・片瀬駿」

その瞬間、ガードマンが青ざめた。

「ま、まさか・・・あの国際殺人許可者が!?」

「その団体の一人、それが俺!そしてあいつに勝てない人間は・・・俺の敵じゃない!」

俺は不意打ちの如く、怯えているガードマンの右目を殴り、鉄杭を打ち込んだ。

眼球の中心を杭が貫き、彼は叫びにならない悲鳴をあげた。

もはや、その叫び声は人間の耳では聞き取れないほどの高い周波数と化している。


「生きていることを祈るよ、じゃあな」


床に倒れ、目から大量の血を流しているガードマンにそう言って千秋さんのとこに戻った。











「で、どうするよ。死んでみる?」

「私はどちらでも構いません。ただ、認めないのであれば、この世から去ってもらうしか・・・」

「わ、私は・・・それでもプライd「轟騎!やりなさい!」

その瞬間、『ぐちゃぁ』と言う不快な音とともに脳が飛び散った。

「う・・・」

千秋さんは見慣れていないようで、口を押さえて蹲った。

まあ、俺も慣れてないけど。

「大丈夫か?早くここから立ち去ろう」

「ええ、ありがとうございます」

千秋さんは俺の肩によりかかった。

・・・ああ、福与かな胸が俺の腕に・・・って、彼女は駿の嫁じゃねぇか。

まあ、たまにはこんな報酬もいいかな?

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