第10章第3話 アブソリュートゼロ、反逆の錬磨・・・ってどこのアニメですか?
「ああ、そうだ。そう言えば先日これを開発したんだよ」
錬磨がそう言って指輪的なものを見せてきた。
「これをはめている限りCFが解除されることはない」
「へ〜」
「反応薄っ!?」
まあ、あるだけ便利だな。
「早く海の中探せよ」
既に日本海に来ていたオレたちでした。
「じゃ、今から骸とか呼ぶか」
オレはケータイをいじる。
「手伝ってよ」
「手伝う方法がない」
「でもせめて温かい食べ物とかお茶とか用意しておいてくれよ。オレ海の中入るんだぜ?」
「頑張ってくれ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・酷いや」
もうなんとでも言ってくれ。
暫く経った。
「錬磨〜、まだ〜?」
オレが呼びかけると錬磨が凄い速さで海から飛び出してきた。
「見つかんねぇよ!」
「ちっ、使えねぇ」
「じゃあ手伝えよ!?」
「なんで飼い主がペットの手伝いしなきゃいけねぇの?」
「俺ペットかよ・・・」
錬磨は勝手に悲しんでいるようである。
ま、オレはその程度の認識しかなかったけど。
「こんな時くらい励ましてやれよ」
「お、骸。やっと来たか」
「まあな、エスナ寄こしてくれれば瞬時に来れたのによ」
エスナは熾天使ということで無駄にプライドが高いようだ。
だからオレ以外の奴のためだけには絶対に働かない。
直接的にオレが関わってないと働いてくれない。
「先を越されたようだな」
オレが二人目に選んだ助っ人は、
「神宮亮平、参上」
肩にバーニング・エアレイドを乗せてカッコつけながら来た。
見事にナルシストっぽいけど亮平はカッコいいから特に感じない。
後二人・・・か。
錬磨はだいたい捜索のためだけに使ってるし。
ま、戦力には入ってない。
「やっと仕事が入ったと思ったらこんな寒いところか」
まあ、日本海は太平洋に比べて寒いしな。
しかたないことだ。
「おれの国は赤道付近にあったからこんな寒さは初めてだ」
「まってたぜ、フレア」
第三のメンバーはフレア。
炎を連想させるイメージを持つ彼女の実力はオレが身をもって知っている。
リアを倒す程の者だからな。
「ようやく最後の戦士が到着したようだな」
綺麗な刀を腰に下げ、深緑の長髪を風に靡かせて颯爽と現れた最後の戦士。
「待たせた」
「遅いぞ、刹那」
剣の腕は一流。千秋曰く、さらに磨きがかかっているらしい。
テクノと刹那で迷ったが、千秋の言っていた素晴らしい技とやらが気になった。
<!?あの刀・・・>
大賢者がふとこぼした言葉。
代替予想はついた。
「それ、妖刀だな?」
「そう。名はキリュウ。漢字で書くと騎龍。宇宙を司る刀である」
こいつもついに妖刀を手にしたか・・・。
なんか面倒なことになりそうだな・・・。
「駿!見つけたぜ!!」
「おせぇよ」
捜索を開始してから軽く2週間後のことだった。
「あのさぁ、お前ら俺が働いてる2週間何やってた?」
「ナンパ」と骸。
「ゲーム」とオレ。
「不良狩り」と亮平。
「剣の修行」と刹那。
「仮眠」とフレア。
「おい、まともなのは刹那さんの剣の修行だけだろ!?」
まあ、確かにオレはゲームだしな。
他のみんなもみんなでアウトだし。
フレアなんて2週間ずっと寝てたし、もはや仮眠じゃない。
「最近面白いゲームなくてさ」
「この地域にかわいい子いっぱいいたぜ?」
「この地区の不良は全滅させた」
「新しい技編み出したぞ!」
「・・・よく寝た」
みんなの感想はそれぞれだった。
「ふざけんなああああああああああああ、俺がどんな気持ちで深い海の中彷徨ってたか分からねぇのか!?」
「え、分かるわけないじゃん。読心術とか使えないし」
その言葉により錬磨は暴走を開始した。
「FとAとの融合!」
うわ、なんか始まった。
「スチームフォーム」
え、実体ないじゃん。
「気体状態のオレを倒すことはできない。駿、お前の剣は通用しねぇんだよ!痛みや悲しみを共有し合おうぜ?それが愛ってものじゃないのかな?」
「何お前、どこのユベルですか?」
「つかユベルって進化形態滅茶苦茶名前長いよな」
「第二形態がユベル−Das Abscheulich Ritter、最終形態がユベル−Das Extremer Traurig Drachen」
「よく覚えてられるな」
「無視するなあああああああああああああああああああああ!!!」
あ、錬磨がキレてる。
まあ、いいか。
「今のオレなら以前の太陽も倒せる!」
オレには究極の奥義がある!
「行くぞ、シロガネ!」
「貫くは白銀の刃、その輝きに目を眩ませ、銀は鮮血に塗れる―――――クラウ・ソラス!!」
え、何その詠唱?
以前はそんなことしなかったよね?
まあいいか。
オレは手にクラウ・ソラスを握り、錬磨を見る。
「錬磨、お前の死は無駄にはしない!」
「ちょ、まて!?」
「十代目真一刀奥義・アブソリュートゼロ!」
錬磨は氷漬けになりました。
気体であろうが凍ってしまえば無駄。
温度が下がるにつれて気体→液体→固体になるからな。
「これにて一件落着」
「おい、錬磨なしでどうやって目的地に行くんだ?」
あ・・・。
その時だった。
氷の中から煙が吹き出し、氷が溶けた。
錬磨が姿を現したが、いつも通りの姿だった。
「Fを犠牲にして何とか脱出できた・・・」
「よかった、生きてて」
オレがボソッと零した言葉に錬磨は食らいつく。
「俺を心配してたのか?」
そう言いながら錬磨はオレに抱きついてきた。
「キモい、離れろ!つか、お前は利用するためだけだから!」
まあ、そうして青銅の島は見つかった。
最近ネタが尽きています。