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片瀬の日々  作者: STORM
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第10章第2話 幼女は世界遺産と豪語するあのお方は犯罪者だとオレは思う

「リリィの情報が気になるな・・・青銅の島とか行ってみるか」

つってもどこにあるんだろう。

文献とか探すのも面倒だし・・・。

リリィもなんか寝てるし・・・。

マジ使えねぇ。


「駿、あの・・・無理はなさらないで」

「常に無理しているオレに言っても無駄なような気もするけどな」

「私もついていきます。駿が無理をしないように」

常に無理してるって。


「ダメだ、危険かもしれない」

「私は駿の役に立てるなら・・・危険を冒してでも!」

千秋の言葉は嬉しいが、それよりも大切なことがある。

「オレの役に立ってくれるなら、危険な真似はしないでほしい。そんな真似をするのはオレだけで充分だ」

「・・・なら、私も安心が欲しいです。あなたが絶対に死なせない・・・あなたを守ってくれる人をつけて行ってください」

ひとりで大丈夫だけどな・・・。

まあ、多いに越したことはないが、あまり多すぎてもな。

数人ってとこか。


「候補は亮平と骸ってとこか」

この二人は非常に有力だ。

特に亮平は最近、異常なまでに進歩を遂げている。

先日戦ったときに使われた銃、バーニング・エアレイド。

あれ一発一発を的確に狙ってきた。

一点のブレもなしに。

人間や機械には確実に誤差がでる。

だからブレまで完璧に計算した位置で撃っているのだろう。

オレには不可能だ。


「そうでした。刹那さんが非常に素晴らしい技を披露していました」

ん?

興味があるな。

刹那も視野に入れておくか。


はやて姉は最近、「魔砲の強化に取り組むから話しかけないで」とか言って部屋にこもったきりだし・・・。

暁は・・・なんか苦手だ・・・。

他には・・・中将・・・あれとは何もなかったことにしよう・・・。



まあいい。

捜索は現代でやろうか。

水の中の捜索は召喚獣に任せよう。

それと、錬磨も確か水の核と融合すれば・・・。

久々に奴の力でもみるか。












と、まあ戻ってきたわけだ。


「・・・あ、錬磨か?」

オレは珍しく錬磨に電話した。

「今日本に戻って来てんだけどさ、ちょっと手伝ってほしいことがあるんだ」

『え?何?親友の助けならば俺はどこへでも飛んでゆく!』

なんだこの変態。

オレを親友と、勘違いしないでもらえるかな?

「まあいいか。お前の魔術で、海底に沈んだ島を見つけてほしい」

『水・・・か。ならその前に(アクア)・デーモンを召喚してもらえる?』

「余裕よ」

天下の召喚師、または現代の剣聖片瀬駿様に召喚できぬ魔物なし!

数少ない召喚師の中でも召喚をできる者は平気で数少ない。

普段やっているのは召喚ではなく、喚起である。

学院で最初に召喚する魔物も、実は召喚ではなく喚起で呼び出している。

喚起よりも召喚の方が聞き慣れているからだろう。

だから、全てひっくるめて召喚とみんなは呼んでいる。

召喚師でも、儀式用に準備しないと召喚は難しい。

現にエスナを呼び出すために、オレはいろいろ準備した。

だが、それはエスナが最上級天使・熾天使だったからであるため。

完全にオレより上位の者だからな。

昔のリア程度の天使なら今のオレなら準備なしに召喚することができる。

ヴァルキュリアはオレからしてみれば喚起なんだろうが。


そして今更だが剣聖関係ねぇ・・・。

ホント今更だ・・・。










三十分後、錬磨が来た。

「やっほ〜、会いたかったよ、駿!」

「死ね気持ち悪い、オレはお前を利用するだけだ!」

「愛する者のためなら頑張っちゃうぜ!」

「女に言われたら嬉しいけど男に言われてもキモいだけだ!」

悪いがオレにはそんな特殊な趣味はない!

オレは貴様とは違うんだ!


「じゃあ儀式を行うぞ」

調べる限りあの程度の召喚獣なら召喚陣は不要。


オレが調べた書物によると、錬磨が扱う召喚獣は召喚者と融合することができるいくつかの属性を秘めた獣。


(フレイム)(トルネード)(シャイン)(ガイア)(アクア)(ダーク)

この6種が基礎となり、さらに2種を混合させることで更なる召喚獣を生み出すことも可能。

召喚者だけではなく召喚獣同士とも融合が可能だ。


以前あいつが見せたソレイユはFとSの混合型。

この際だ、全て召喚してその全てを見せてもらおうか。











「うおおおおおおおおおおおおおおお、すげぇ!!」

さて、A・デーモンとはどんな召喚獣なのか・・・。

「ちょ!?」

「どうだ、可愛いだろ!」

悪魔・・・と言えば悪魔だ。

確かに悪魔だ。

どちらかというと小悪魔って感じだが・・・。

「この服の透け具合、あまり豊かではない胸、幼い顔!どれも一級品だ!」

悪魔だ・・・。


肌は薄い青色をしていて、青い翼をもっている。


目だけは炎のような深紅であり、それは悪魔を連想させる。


確かに悪魔だ。


だが・・・。


「召喚獣に欲情するんじゃねぇ!!」


女だったのだ・・・。


「死ね!!」

「ぶはっ!」

オレは錬磨に膝蹴りを入れた。

こいつ、こっちが目的だったな!?

「ロリ顔は最高だ!そして貧乳ってのが一番の鍵だ!」

「知るか!」

「いや、ロリで貧乳は最高のステータスだ!」

悪い、オレはそんな特殊な趣味はない。

「道を踏み外すなよ」

「いやぁ、幼女はまさに世界遺産」

うわぁ・・・気持ち悪い・・・。

「捕まらないようにな?」

「安心しな、オレは駿も愛してるぜ」

「愛さなくていいわ!!」

「俺はゲイじゃない、バイだ!」

「聞いてねぇよ!?それに大声で言うことじゃねぇよ!?」

呆れた。

このキモさに呆れた。

「召喚してやったんだからこの際しっかりと働いてもらいますよ、錬磨くん?」

オレは鞭を取り出して錬磨の肩を打った。

「いって!痛いって!止めろ!」

「そのエロい目を止めたらやめてやるさ!」


そうして錬磨の過酷な奴隷生活が始まった。

「俺奴隷じゃねぇよ・・・」

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