表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
片瀬の日々  作者: STORM
131/180

第9章第10話 紅蓮の空襲、バーニング・エアレイド

エスナの力はやはり絶大だった。

リアとは比較にならないほど強大だ。

瞬間移動はリアよりも速い。

光の速さよりもさらに高速で日本に着くことができる。

流石、最上級天使だ。


「ついでに俺達も送ってもらって悪いな」


ついでに亮平達も連れてきた。

そして光速。

尋常じゃない。

リアなら10秒はかかっていたところだ。


「そう言えば片瀬、ちょっと手合わせいいか?」

「ん、ああ。別にいいよ」


亮平もこっち来てからは特訓してたからな。

なんか他の組の奴らをひとりで蹴散らすとか言いながら。

武器は相変わらず銃。

だが、


「なんだその赤い銃は?」

「バーニング・エアレイド。オレの新たな銃。性能は秒間200発で撃つことができる」

「は?それハンドガンだろ?」

「ああ、ブローバックだ」

不可能じゃね?

「そんなのどこで手に入れたんだよ」

「え?普通に本部で作ってもらった。オレさ、お前の捜索部隊だったわけよ。そん時にもらったんだ」

本部の技術おそろしや・・・。

ま、手合わせしてみっか。






「ちょ、おい!この速さ弾丸じゃねぇだろ!?」

「そりゃ、お前がMSっぽいのに乗ってる間にリアの魔力を借りて作ったからな!」

マジかよ!?

気付かなかった!


亮平の銃の性能も凄かったが、それを完璧に扱うことのできる亮平も凄い。

空中でダンテまがいのことしながら的確に狙ってきている。

200発の、それも凄まじい速度の弾丸を回避することは非常に困難。

なんとか逃げ切っているというところだ。

だが、守っているばかりじゃ戦いにはならない。

戦いには、攻めが必要だ。

弾丸を全て斬り裂いて進むのは不可能。

両断できてもあの速さじゃ100発が限界だ。

速戦即決を使う・・・か。

いや、あれでも無理だ。

あれは身体能力を1.5倍にして攻撃する。

若干人間の限界に近づけるが、それでも無理だ。

科学的には。


オレは手に持つ妖刀を鞘に戻し、二本の刀を抜く。

斬り進まなくても、避けて行けばいい。

普通なら弾丸の嵐を避けて走ることは不可能。

走ることは、な。


地を進むより、空を進んだ方が速い。

だから、


「干將・莫邪!!」


真琴から受け取った二本の妖刀。

それを覚醒させる。

これは中国の剣。

だから、比較的刀に近い用法で使用することができる。

だが、オレはあえてそうしない。


「十八代目真二刀奥義・インフェルノウイング」


流石だ、オレを本気にさせるなんて。

奴は、強くなった。

荒れていた時代より、今の方がずっといい顔をしている。


二本の剣を横に振ると背から炎の翼が開き、紅い粉塵と炎の羽根を撒き散らしながら飛び立つ。

そのまま弾丸を全て飛び越え、亮平の元に。

仮にもオレに届いた弾丸は全て両断できる程度のものだった。


そして、脚で銃を弾き飛ばす。




「参った、降参だ。お前には勝てないよ」

いや、一歩間違ってたらあの弾丸がオレを貫いていたから。

「負けるとこだった・・・」

「いや、それはないから」


お互い、笑いあって武器を仕舞った。


「お前に会った時より、俺、生きてる気がするよ」

「そう、良かったな」

亮平も実感していたようだ。


今のあいつは、生きる気力に満ち溢れている。










日本に戻ってきたところで、オレは千秋に会うことを少しためらった。


今会うべきじゃないかもしれない。

そう思ったから。


「駿くん、どうしたの?」

つばさがオレの顔を覗く。

「いや、何でもないよ」

気合いを入れなおしていくか!


オレは部屋の扉を開けた。


中には誰もいなかった。


そして、床には一枚の紙が。





「バカ・・・何考えてんだ」


「どうしたの?」


つばさの呼びかけにも応じず、オレは走り出した。





「リア、千秋はどこに!?」

「わらわに任せるがよい!」

ゲイボルグに宿されても力は衰えない。

衰えないが、成長もしない。

だが、リアが天使だったころよりも魔力は増大している。

ゲイボルグと結合したからな。


「飛べ!リア!」

リアの大翼に見とれながら、オレはリアと共に空を飛んだ。

瞬間移動じゃ、見れないものがある。

そう教えてくれた。



「わらわの翼も気持ちが良いだろう?」

「ああ、最高だ!」



リアは千秋がいる場所は結界が張られていると言った。

張られていてはリアやエスナは立ち入ることができない。

勿論、エスナの魔法で侵入することも不可能。

結界は中にある神体を破壊しなければ壊れない。

オレが行くしかない。


だから、わざわざこんな行為に走ったのだ。



十分すぎる速さだけどな。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ