可愛い子には………
更新遅れてすみません!
「それにしても可愛いですねぇ……。」
あれからダークサイドに堕ちそうなスノウを落ち着かせたのは良いが、その後べったりと引っ付かれてしまった。
そして今は魔王様の自室にいます。スノウは古くからの友人だから、気にするなと言われたので気にしません。
………転生してから順能力がレベルアップした気がしますが、まあ良いでしょう。
「あの、スノウ。できればもう少し離れてくれると……。」
「却下します。」
「………じゃあせめて膝から下ろし」
「却下します。」
こんな感じの会話がしばらく続いている。
魔王様ヘルプー!と目線を合わせるも、首を横に振られました。諦めろって事ですね。
あ、
そういえば擬人化した理由を忘れかけてましたね。
「人の姿になれたんだから、今なら人間の世界に紛れて問題解決できます!」
そのためにこの姿になったんだ。
「そうだな。姿を変えるのもすぐに出来るんだ。問題無いだろう。」
「ありがとうございます!魔王様。」
でも具体的に何しよう。
「最近、魔物が増えているから冒険者ギルドに登録して討伐していくのが一番手っ取り早いんじゃないか?魔物は魔族になる前の知能が低い生き物と言われているから、これも俺の仕業だと言っている奴もいるし。」
「え、魔族って元は魔物何ですか?」
「何とも言えないな。今は魔族同士の親から生まれて生れつき魔族の者がほとんどだし、魔物との力の差は大きいから魔族になれるとしても相当力をつけないといけないだろうから見たことはない。」
魔物はRPGのモンスター見たいな物で、魔族は最後あたりに出て来て喋る強い奴、というとわかりやすいだろうか。
魔物は割と簡単に倒せるけど、魔族は相当な強さと覚悟がないと人間には倒せないらしい。
「魔王様のせいって思われているらしいですけど、魔物って作れるんですか?」
「作ろうと思えば作れるが、勝手に繁殖してるから作る必要はない。今増えているのはおそらく増えやすい時期というだけだと思う。」
うわ。これもなすりつけですか。
魔王様も大変なんですね。
「じゃあ今からすぐそこの国の王都にでも行って、冒険者になってきます。」
では早速準備を。
「というわけだからスノウ、納得してやれるよな?」
え、スノウ?
そういえばずっと黙ってたけど、どうしたんだ?
………なんか、スノウから冷気がただもれなんですが。え、怒ってます?
「…………出来るだけ、こゆきの意見を尊重しようとは思ってます。娘は可愛いですが、成長させるためには手を出さない方が良いときが多いでしょう。私は、こゆきの成長がなにより嬉しいのですよ。」
す、スノウ……!
この短期間で立派なお父さんじゃないですか!
私の前世での親は言ってくれませんでしたよ!
「でも親離れ早すぎませんか!?まだ生まれたばかりですよ!!」
………あっ。
そういやさっき生まれたばかりだったね。
順能力高くなってたのですっかり慣れて、そのことも忘れてました。
「まあ良いじゃないか。子供の成長は喜ばしい事なんだろう?」
あ、魔王様楽しそう。
「それはそうなんですが………。」
スノウ悲しそう。
……まあ、愛娘が生まれて早々に旅立っていったら悲しいよね。
「……え、と。スノウ?ちゃんと、毎日帰ってくるよ?狩りの状況によっては無理な時もあるかもだけど、ちゃんと帰って来るから。」
むしろそうしないと駄目だ。
「ほ、本当ですか!絶対ですよ!約束ですよ!」
「う、うん。約束する。」
手のかかる親だなぁ。
でも、冒険者には無事なれそうですね!安心しました。
「よし。では準備しますか!」
「ならばこちらで準備しよう。武器も装備も沢山あるからな。」
「わあ!魔王様ありがとうございます!」
「では私は資金を用意します。」
「………そんなに、いらないからね?」
では、親孝行頑張りましょう!
スノウの安息と、仏様の怒りを買わないようにするために!
感想下さった方、本っ当にありがとうございます!
感謝感激です!
それと申し訳ないのですが、これから更新が遅れるかもしれません。
もう一つ同時に投稿している作品と交互に更新していこうと思うので、よろしくお願いします。