「月とすっぽん」な君と私。
君が夜に輝く月なら私は月になりたいと望む海に
浮かぶ海月…。
君とは赤ちゃんの頃から一緒に遊んでて幼なじみだった。
毎日一緒に遊んで暮らすんだと思ってた…だけど小学校にはい
った後は目を合わすことさせましてや話すことなんて出来なく
なってた。
私は皆にいい顔して嫌われないように偽り君は明るくて男
勝りで素で笑って皆を惹きつける。
輪の中心にいる君をいつもそばにいたはずの私はずっとみ
てた。君が皆に好かれるのが嫌。とかじゃなく憧れてた純粋
に憧れてた皆に囲まれて笑ってる君が楽しそうで…
気づけば周りには「友達」と呼べる人が居なくなって独り
で過ごしてた。中学にいけば変わると信じて。
卒業式、アルバムをもらった君が笑顔で映った写真や転ん
で泣きべそかいてる小さい頃の君たくさんあった。沢山の
人に囲まれながら…
私はその影で独り立ちすくんでる。
このとき気づいてた。君と私じゃ月とすっぽんだと。
中学にはいり、また君と仲良くなった。「親友」だと私に
は眩しすぎる顔で笑っていった。
凄く凄く嬉しかった。それと同時に私の欠点が君といるこ
とで晒されるリスクもあった。
だから、私は弱いとこをみせないように強い自分を演じて
親友と対等に関係を築いた。小学校の頃のように単純に皆に
好かれたいから性格を偽るのではなく皆に君に嫌われないよ
うに偽り続けた。
ある人の前では男勝りな、またある人の前では儚げに偽り
偽って「自分」なんて個性消え失せて…。
それでも君といれて楽しかったいろんなこと経験して新し
い友達も増えて充実してた。
でも、やっぱり君には届かない。男女に好かれて君の横に
はいつも沢山の笑顔。愛おしい人をみつければ君はその人と
いる。
前よりも近寄りがたい存在になってくけど、「親友」とい
う名だけの関係に満足してたし私に君がよく弱いとこをみせ
てくれるからそれだけが嬉しかった。
君と釣り合わないと罵られようが虐められようが私には
関係なかった。モブで君の影でしか生きれないけど君の側
で笑って話せれたらそれで満足だから。
卒業まじかになると一緒に居ても楽しくなかった…君とあ
いつが話してるから君の悪口いってるのに笑顔で話かけて
てイラついてた。でも君は楽しそうに話すからなにも言え
なくて知らないふりして君の横で笑い続ける。
皆が好きな話題なんて知らないから少し調べて気にいった
話題を持ちかければ「まねんすな。きもい。」と言われ少し
似た文具を持ってれば「あんたと一緒とかありえない。」と
言われ前よりも話してくれる人は減った。
業間休みだって昼休みだって誰もいない図書室の隅で大好
きな小説読んで過ごしてた。君といるのは辛かった。君と
いると私の汚いところが浮かぶから…君と恋人の邪魔はした
くないから。
「月とすっぽん」わかってた筈なのに現実に叩きつけら
れる度に泣きそだよ。
君には私が持ってないモノが沢山ある。私にあって君に
ナイものは汚れかもしれないね。
私は人と関わるためにいろんなモノを捨てたり犠牲にし
てきた。君だってきっとそうなんだろう。でも周りに沢山
の笑顔のある君はその笑顔に幾度なく助けられたはず。
私にはそんなものなくて偽ってたぶんホントのことなんて
言えもしないから人なんて信用する気もなかったから自分の
気持ちさえも偽って全部を隠した。
君と今でも「親友」として居る。きっと何時でも何時まで
も君が私の前から消えるその時まで…。
今でも変わらず君は私の憧れで真っ暗な路を優しく照らし
てくれる月なんだ。
自分の力じゃ泳ぐことも考えることも出来ないで広い世界
にただ浮かんでる私と優しく照らしてくれる君はもしかした
らこの関係が1番いいのかもしれないね。
君は私の側にいて私は君を影で支える。
そんな関係になれるといいな。もうなれてるのかな?
届かない君の背中に手が触れられる日だっていつか来るは
ずだよね。
君が楽しそうに笑えば私も笑って君が悲しんでればずっと
そばで支えるから。
君と私は「親友」だもんね。笑
だからこの関係を維持していこう。
今はそれでいい。月が2つあったら大変だからね。
私は手の届かないところにいる君を追い続ける。一瞬でも
触れられるように。そうしたら昔の自分で笑える気がするん
だ。
「月とすっぽん」な君と私。end