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ホームページの掲示板の主なレスを抜粋すると。
「召喚された人々の理想郷爆誕か?」
「だが、其処の政治が王政的なのに成るかも」
「小国連合って創作では超大国に参入されるだけで潰されて無かった?」
「流石にそれは考えてはあるでしょう。実効支配権有りとか一部違いも有るし」
「その実効支配権を否定して無かったけど、参加して大丈夫なのか?」
「開墾主で地主に何も有利な権利が無いのもおかしいし、別に良いと思うけど」
「海底都市、ムー大陸を造り其処に住む。実にロマンが有りますねぇ」
「でも、前に召喚システム関連で海獣が出て海を渡る難易度がやばくなって無かった?」
「それについては海獣の討伐実績が有る奴がバックに付いている様だが」
「セーフティーをもっと開示するのです。海底とか危険なのです」
「……お前、それやったら他の奴が真似するだろ?先行者利益ぐらい許したれよ」
等々。……海獣討伐実績持ち?そんなの居たかしら?
「さて、宣伝は上々な様ね」
「アーバーンさん。海獣討伐実績の奴なんて仲間にしました?」
「それ私も一応その時のメンバーに居たのよ……もっとも私は今よりも弱い時の話だけど」
「……そうですか……」
「さて、更に忙しくなるわよ。襲撃も有るかもだし。……まあ、大義名分的に召喚システムで産まれた奴は襲撃の構成員に成らないでしょうから、其処迄迎撃するのは難しくないと思うけど」
「そう言えば催眠術対策はどうしましょうか?必要ですよね?主に小国連合を潰した作品の主人公的な手法潰しの為に」
「各々が自分でやる形を取らせるしか無いわ。ただでさえ前提に此方の強権が有るのだし、求めすぎると客は逃げるわよね。領地に重税掛けたら領民に逃げられましたとかテンプレな失敗例過ぎて避けとくに越したことは無いし」
「まあ、催眠術対策に催眠術を受けろとか言うのは信頼皆無の段階ではで通りませんから、仕方ないですね」
「準備が終わって始動するのは約一ヶ月後に成るけど参加する奴の整理を、……甘く見ていたわ。受け入れ可能人数を希望者がオーバーしたらしいわね……でも、人間もそれなりな数がいるらしいわ」
「二千万人くらいは受け入れ出来たはずですが?」
「希望者は人間が約五百万人で、召喚された人々は約二千五百万人の、合計約三千万人……でも、人間はどうしましょうか。住み分けの名目で此処まで人間に来られても、なのだけど」
「何か裏が有りそうなレベルで多いですね。まさか住民として入り、何時か邪魔に成ったら制圧する為だったりして」
「……なら、基本的には居住区を人間と召喚された人々で分ける必要が有るわね。ムー大陸や、海底都市に単に興味が有る人しか居ないなら良いけど、そんな事は無いでしょうし」
「それも詰めないとですが、それよりも先ずはオーバーする一千万人をどうするか、ですよ」
「全部断るのは勿体無いし、来る理由の前提的にも不味いから如何にかするしかない……でもそれは住民にする為の事前審査で絞れるだけ絞った上で考えましょう。観光目的だけの奴は一先ず弾く方向で行くしかないわね。そうしないと大義名分が果たせなくなるもの」
「まあそういう人は拡張の後に来てもらうしか無いですね。……使える土地も基本的には万里の長城立てても余裕なくらいは土地を確保出来るから結構余裕を持って用意したはずだったのですが、……これ、陸地に造っていたら土地ほぼ確実に足りてないですよね」
「そうね。私も流石に此処まで成るとは思って無かったわ。公海の中のみでなら土地を自由に確保出来るから、後からの拡張も一応問題無い訳だし。改めて拡張部分の土地を国扱いにするのが面倒なだけで」
「二千万人は入るだろうと言うのも、要は約二千万人の人口の国の土地並みの場所を海底に確保出来たからです……陸地で買うなら幾らになるかは考えたくも有りません。必要な設備の事を考えるとそれより少し少ないくらいの収容人数だと思っていた方が無難ですが」
「予定より換気口と陸地扱いにする為の海上の穴をかなり用意しないといけなくなるわよね。これは換気のしにくさを空間の広さでごまかすのが出来ない訳だし。そしてその海上の穴は海上フロートか船かで囲んでないと誰かが落ちたら不味いし、これ予算足りるかしら」
「それより換気のためのシステムを組んだ方が安上がりかもしれませんね」
「……それ、一ヶ月以内でやれる?」
「もういっその事、海をかなり定期的にどかしますか?で、換気のファンでも回しましょう」
「それが代用策としては無難ね。……でも換気の仕組みはいずれにしても作る事」
「ですね」
「まあ他国がムー大陸を攻める形式としてあり得るのは、陸地扱いにする為の海上の穴を全部潰すこと。そうすれば此方を倒せなくともムー大陸の国扱いを潰せるし、国と言う形式を潰すだけならそれで十分。……まあ此方はそんな事は解り切っているから、海上の穴付近にもそれなりに人員配置しとかないと不味いのよね」
「海底都市に住むつもりで来たら海上勤務をさせられたとか割と笑えないのですが」
「とは言え、観光地にするなら其処には玄関の役目が有るのだし、ある程度はそういう人も居ないと不味いわよ?」
「……それはそうですけど、担当者はコレジャナイ感が有る気がします」
「とは言え、仕方ないじゃ無い。まあ穴潰しが成立されたなら私は負けている訳だし。……他の神相応個体に連絡でも付けるかしら?」
「いやいやいや、そんな伝手が有るならもっと速く頼ってくださいよ……」
「そいつらとは別に仲が良い訳じゃ無いのよ。単に前に共闘した事が有ると言うだけ。でも、それをする価値は有るわ」
「……嫌な予感がしますね……」
「大丈夫、大丈夫。今回の話は彼方にも利点は有るし。実利が有れば協力はしてくれるはず」
「……つまり私達を保護するのがメリットに成ると可能性では無く普通に言えていたのは、競合相手が居るのが解って居たからですか」
「そう言う事ね。……まあ、大丈夫な……はず」
「流石に危険すぎますよね?共闘した際の理由にもよりますが」
「共通の脅威に対する対抗手段として私達は集まって、結果として各々今の力を手に入れたのだけど、その原因は解決して有るし……いや、それなら、うん。彼女の方が今の状況には適しているわね……フラワシ。出てきなさいよ」
すると空間上から声がする。
【何?アーバーン=ウォーター】
「どうせ聞いていると思った。どう?協力してくれるかしら?」
「ちょ、誰と話を?」
【其処の奴は退出させた方が良いのでは無い?】
「……貴女の能力的にそれは不味いでしょうよ」
【まあ、それはそうね。へえ、其処の人は膨大な数と、量のエネルギーが混ざったのを受け続けた結果、完全無効と迄は言わないけど、異常なレベルの各種耐性を得ているわね。……あくまでエネルギーの過剰エンチャントへの順応の結果だから、物理的には其処迄でも無いけど】
「……それなら私が気付くべきだったわね。なら物理さえ如何にかしてしまえば良い訳ね」
「ええとそれはつまり?」
【最早耐性が付き過ぎた結果、むしろ自分でエネルギーを生成制御するのにも支障が出るレベルのそれ。つまり、魔法を使うなら自分を媒体とする奴は諦めろと言う事】
「バフの能力は使えていますよ?」
「要するにそれはバフの魔法を掴んで投げているだけなのじゃ無いかしら?」
「……うわぁ……って、そうじゃなくて、どちら様なのですか?」
【私はフラワシ。しがない下級神格よ】
「……よく言うわね。元ネタがそうだと言うだけでしょうが」
【だとしても、まだ私には力が足りないから】
「……あんたが一定以上の力を得られると本当に強さ議論を無価値にするような奴にしか勝てなくなるから止めなさい」
【なら貴女も強くなるのを止めろと言われたら止めるの?】
「……止めないけど、本当勘弁してよ」
【貴女は万物其の物で有るならば、私はそれに宿る者なのだから似たような物よ】
「……最終的にはそうなる可能性が有ると言うだけの話をもう既にそう成って居るみたいに言わないでくれる?」
【そう出来る基盤は既に獲て居るくせに】
「……それは私だけじゃ無いし」
【そうね。今はそう言う事にしましょうか】
「あの、どういうことですか?」
「今のはまだ成長途中なのにカンスト後の事を前提に話して来ただけの話で、今の私にはそんなレベルの力は無いわよ」
「でもそれはそう成れる可能性の有る力を持つと言う事ですよね?」
「……そうだとしても、まだそうは成って無いし、それはまだ机上の空論レベルの物よ?」
「そうなるつもりは有るのですよね?」
「……そうなれば要は全世界の敵味方含めて全ての物が全滅でもしない限り死なないもの」
「……うわぁ……」
「この話はこれくらいで良いわ。で、どうなの?協力してくれるかしら」
【私が協力する事でのそれによるメリットは?】
「……能力者が住み分けされるわ」
【……つまり、そう言うのが居ない所で好き勝手していいと?】
「そうしたらまた止めるわよ?」
【はいはい。あの時の私は本意じゃ無かった物。まさか私があの時から一切強くなって無いとでも?】
「……そうなったのを嫌がって無かったかしら?」
【その代わりに物欲は基本的に満たされない事は無いもの】
「それは所有欲が、でしょう?」
【ま、そうね。最低なデメリットももうさすがに慣れたよ】
「……それにもう価値を感じなく成ったのではなくて?」
【……そう言うなら何か別のメリットを私に提示してよ】
「物を渡す系は意味が無いとして何が欲しいのかしら?」
【なら強く成れる環境かな】
「そうして強くなったら何をする気?」
【どうしようかな、私を造った奴ももう始末は付けたし……元凶の奴を倒せるなら倒したいけど】
「その機会があれば協力すると言う事で、どう?」
【分かったわ。それでいいよ】
「決まりね」
創り主も、アーバーンさんもこの声の人も、奴を倒したいと共通して発言しているわね。何か共通の因縁が有りそうね……。奴とは誰なのかしらね?
「あの、疑問なのですが、復活能力持ちが全滅前提で全て爆破したらやばくないですか?」
「……私は、物は物でも物理の字の方を言っているのだけど、その能力が成立すると、いわゆる残機が世界に有る物質、それら全てが私の命に成るのよ。世界外に何かを避難させてもその避難に私も付随する形でね。だから世界その物を跡形もなく壊し尽すレベルの物でも無い限りは原理上やられないわよ。でもそう言うのが出来るとか言い出すのは強さの議論を無意味にするレベルのそれでしょう?」
「……うわぁ……」
「まあ、これはあくまでこの先の予定地点の話。今の力を話しているわけじゃ無いわ。……別にこういう力に手が届きうる力が無い訳じゃ無いけど」
其処に水霧さんが来る。
「おい、ニュース見ろ。他の神格の奴が別のプロジェクトを発表したぞ。限定的な意味での天空都市を創るらしい。まあ、つまり、対抗心か此方の集客潰しかだろうが」
「……それにはロマンは有るけど、問題点はどうしたのよ?」
「だから限定的なそれなのだと。浮かぶ為に使う奴が浮かすのに使うエネルギーが多すぎるので、飛べない時間がある。……要するに、エアロスクラフトを改造した様な物。ゲームで例えるならば、飛空艇の島版みたいな感じらしい」
「……つまり内情的には天空都市、では無く、飛空艇の積載可能量を極端に増やした物ね」
「だが、要は補給さえ如何にかすれば、ずっと空中も可能な可能性が有ると言う物だな」
「……積載量さえ何とかすればやれたとか不覚としか言えないわね、それは……」
「一先ず視察に行きたいから渡りを付けてくれ。対抗が目的なら彼方からお誘いが来るとは思うが」
「そんな事はしなくとも現場さえ解れば、ああ、そう言う事。要は飛行艇だけでは足りない浮力を飛行出来る系の召喚された奴が支える事でカバーしている様ね。燃料だけが問題点なら、普通なら意地でも常時飛ばせる様にするもの。フルタイムでそれを飛ばせないのは、多分その補助役の休憩の為じゃ無いかしら」
「……つまり彼方も人手不足か……」
「とは言え商売的には彼方の方が良いわよね?主に落下時の為に少し町外れに有るだけで他の場所の観光地に行くのは簡単なのだし」
「……要は店をどれだけ此処に引き込めるか、と言う事か?」
「そうじゃなくて、要するに他とセットで行ける観光名所が彼方の方が多いわ。他の場所に行ったついでに行こうと言う客も来るのよ」
「……とは言え観光地にするのはそれで儲けようと言うよりも、補給の為の面が大きいのだろ?商売目的で参加してくれる奴がある程度居たら物資を運搬する上で此方が全額単独で払う事態に成る所がそうじゃ無くなる。それなりに商売で大手企業が参加したら物流面で楽に成る。此方がお金を払わなくてもある程度の物流が生まれるのだし、最大三千万人の顧客を得られる未開拓事業をやれる……商売人的には美味しすぎる状況なはずなのだが」
「人口の多い所で商売をやりたいのは自然ですけど……三千万人は多いのか少ないのか」
「なら調べてみてよ。例えば人口が一億超える所は二十カ国も無いよ?後それで少ないと言うのは国の人口が三千万人を下回る国全部をディスっているからね?」
「……はは……」
「今回は人口的にも国扱いでも何ら問題無いレベルの人数が集まる場所には出来ている。逃がしてなる物かよ。全員何とか受け入れる方向で行くぞ」
「現実的には今の土地では二千万人くらいしか受け入れられませんが」
「……土地は増やせないのだとしても、その二千万人の数値は一戸建ての所も含んでの話だろ?なら例えば一戸建てを建てる事を基本的に禁止するとか、高層マンションを増やすとかまだやりようは有るだろう?それを言って良いのはそう言う策をやってからだろうが」
「そうでしたね……一戸建てを無くすだけでかなりの上限値を上げられますね」
「……景観がぶっ壊れてアレに成るわよ?」
「そう言うのを気にするのは大義名分を果たしてからだろうが」
「そうね……さて、それで最悪収容可能人数を約二千万五百万人に到達出来れば、最低限の大義名分は果たせるわね」
「……おいおい。俺らは拠点として使いたいのが条件で協力しているのだろうが。それじゃ足りないよ。俺たちが住む場所がさ……。出来る限り受け入れられる様にしてからダメなら仕方ねえけど」
「そうだったわね……さて、住宅地の建築設計を見直ししないとね。まあ建てるのは能力でやるのだから配置図面と言う方が良いのかもしれないけど」
「まあ彼方も最低でもお金換算だと最低でも四十六億其処らは最低でも掛けて居るしね。生半可な物は出せ無いよ」
「……つまり、エアロスクラフトの値段がそうなのですか?」
「ネットで調べる限りでは、ね。しかもそれを改造し、巨大化迄している。後本来その設備では足りない浮力を召喚された奴で補う、と……。機械だけでやれるかやれないはともかく、やる場合にはさ」
【提案が一つ有るのだけど良いかな】
「なんだ?フラワシ」
【……脇の海水の中に土地のパーツの一部を入れる事で疑似的に浮かんだ土地を創る。と言うのはどうなのかな?】
「ほう?水中側に入る部分で浮力を持たせて、それで空中に浮かせるのか?面白そうだが外壁の負担が増すぞ?」
「その受ける負担については海水の中に入れている部分で得られる浮力次第よ。でも侵略を受ける場合に真っ先にその部分が破壊されそうだから、それをやるならそれ単体の場所で無いと無理ね」
「ま、そうなるか。でもそれは採用しよう。面白そうだ。……まあ多分、バンジージャンプとかの設備の場所に成るかもだけど。実際どんな設定の敵が来るか解らんのがね……。あーとにもかくにも凄い敵にはこう言う弱点が有って、(尚公式にそう言う文言無し)俺はそれを潰せる。なんてな」
【創作上自分の世界の独自設定を出すのは自由だけど、他の創作の世界もそうである。と言い出して、その理屈を肯定して、前提にしてマウントするのを有りにしたら、二次創作的な世界の玩具に成るよ。そう言うので否定出来る根拠がそうしたら潰れるし】
「まあ、だよな。元ネタが有るのはそういう時強いな。環境適応による相手に弱点を強制的に創る系なら既に此方は前に用意出来たけど」
「それを有りと言うなら独自の事の理屈上は何も断言出来なく成るのでは?他には前提をいくらでも勝手に変えられてしまいますし」
「それは創作上の話だが、万物其の物とかそう言えば世界外の奴はどうなるのだろうか」
「……定義次第よね。私は世界内の全ての物と概念的に成って居たら他の世界のだろうが世界に入る時点で私だし、世界に存在する全ての物質が私なら、そもそも身体の構成物質が一切此方にかすらないのでも無ければそれの中にも私は居るし」
「だが、それはかすらない奴を用意すれば良いと成るな」
「その理屈はそう出来ない程に此方が物質を網羅さえしてしまえば良いだけよ。……まあ身体の構成物質が何から何まで違う奴とか、要は生きる為に必要な物も違うわよね。呼吸するだけでも空気関連の物は有るはずなのだし、違う空気を元に生きる奴でも無いと何かしら被っていると思うけど、そう言う奴は要するに普通に呼吸したいなら此方でいう窒素しか無い空気を吸う様な物に成る気がするのだけど……って止め止め。それをどうにかする能力が有れば良いだけなのだし、そう言うのを言い出したら不毛だわ」
「……まあ、要するに互いの仕様次第過ぎて語る段階には無いと言う事で良いな」
「まあもうそれだと身も蓋も無いけど、そうね」
「しかし、召喚システムで産まれた奴の人権保護問題。此処で問題なのは人権をその者達に与える事じゃ無い。昔から有る問題で例えて言うならば、ロボットに対する人権問題で問われる事を更に増やした様な物。しかもその人々に自由意志が有るが故にロボット三原則は成立しないと来た。更に再召喚方法も有るから殺人したからと死刑にしても割に合わない……人権が保護された楽園?一部の国は召喚された人々の人権を認め無い事で、迫害して、拒絶していただけだろう。そう言う奴らがまともな環境を得られる場所では有るが、少し道を踏み外せばそう言う魔境に成る。だから人権を認めない事で、反撃行動で殺しても大丈夫にしていた国も有る。……その対応がむしろ召喚された人々からのヘイトを稼ぐのだがね」
「本当重いですよね……再召喚が可能=死刑が無意味。死刑相応の犯罪をやられても死刑にしては罰に成らない」
「普通なら匙を投げる様な問題点なら沢山有る。でもそれをどうにかする事をしないと、だ。そもそも復活のメカニズムなんて全部知り尽くしてないと潰すのも無理だろうし」
【再召喚は基本的には元の召喚者のエネルギーと召喚時の注文リストが必要で、その注文リストに再召喚の為の物を入れていたらその限りでは無い……けど、基本的には召喚者と袂を分けた人達が来る場所なのだし、再召喚はそうでない人で無いと無理じゃ無いかな】
「……そう言えばそうか。再召喚を設定に入れるのは注文リストの限界量を逼迫する為に、それが無ければ盛れた分だけ本来よりも弱くなりやすいから、余り考えなくても良い。……でもまあ再召喚の為の専用の奴を作れば良いと言うだけだったか……流石にそう言う奴は簡単には居ないと信じたい、が、システム干渉能力持ちも居た訳だしな……」
「まあ実際問題として私達の居た軍の所属の人にそれが出来る奴居るものね」
「だな。ぶっちゃけると火力勝負は創作的には幾らでも盛れるし、その数値を超える事のみが目的ならどんな数値を出そうが後出しで超えられて意味は無く、ならもうどんな敵にもどんな火力を出されてもが、原理的に死なない奴の方が手っ取り早くは有る。……いわゆる不老不死だが、不老不死は色々な作品でヤベー末路が有りまくるし、そうはしないとしても、ならそもそも壊すに足る形が最初から無い奴なら只の物理では壊しようが無くねえ?とは思う」
「つまり、物理で壊す対象がそもそも無ければ幾ら物理で火力が有ろうが関係無いと?」
「これだけだと幽霊系に成る。なんて言うか、固定された形がそもそも無い奴を壊したとは、どうやったら言えるのか?と言う話」
「消滅させたら、でしょうかね?」
「只の殴る蹴るの物理でそれやれるとかは、専用の設定でも無ければまず無理では?」
「一応は対消滅とか有るわよね?」
【……この話は止めない?創作的にはそう言うのを用意される流れだよ?】
「対消滅を利用するのに片方だけ消えるとか、何で対消滅と主張した?的なのを出されでもしない限りは対消滅のみしか設定が無いのは、要は自爆技だが?」
【だからそれ、相手だけ消せる理屈が有るよってされる前振りにしか見えないよ……】
「まあ要は消える分だけ物理で同時に物質生成して補えればやれると言えばやれるからな。一定以上の再生能力辺りでも有ればやれるかも知れないが……。体を消費する弾丸的な物扱いにする戦い方なのだが」
「ああ、つまり、ダメージを受ける前提で無理矢理ゴリ押しする奴は結果的にそう見えると言う話ですか。それは見た目的にはともかく、内容的には違うと思いますが」
「それな。消滅を只の殴る蹴るの物理でやりたければ要は対象の物質の許容出来る威力を大幅に上回れば良い。……まあそれだと粉微塵に成るまで迄砕け散る。的な意味でだから、要は消滅と言うよりも見え無くなっただけだが、只の物理では死にたくなければそれでも尚死ななければ良いだけなのでは?」
「……それが出来るなら苦労は無い。過ぎますが」
「それを言うなら只の物理で消滅が出来たら苦労は無い。過ぎだな。形に拘らない無形存在なのにそれが出来ないとするのも変だろとは思うけど」
【まあ実際万物其の物とかの話をしておいて素粒子を押さえてないはず無いのは分かるよ】
「一応それも壊せる事は壊せるだろ?まあ、それを出力するのは自壊しながらやるのでも無ければ、基本的には耐えられる方法が有ると自分で示している事にも成るけど」
「万物破壊の力とか名乗るのに、それを使う本人がそれを使う事で壊れてないならそれは万物全ての破壊は出来ない。……なんか身も蓋も無いのですが……」
「だが事実だ。少なくとも通常金属なんて物は、同じ硬度の物をぶつけたら壊れるのだし、壊すだけなら同じ金属を用意して、後は威力が有れば大抵の物は理論上はやれるぞ」
「本当に身も蓋も無いですね」
「何せ只の科学なら再現性が有ると言う事だし。なら同じ物を用意出来る。だから能力での特殊金属でも無くやり方を問わなければ大抵は壊せるかな。さて、脱線したな、話を戻そう。……ええと、再召喚について、人間も五百万人来るのだろ?その中に来ている奴の召喚者側も居る可能性も十分有るよな?」
「しかし何らかの形での制限を最初から与えるのは人権保護の名目から外れますね」
「そう成ると、犯罪行為で死刑に成った場合にはその後再召喚されていても、再召喚した奴含めてムー大陸からの継続的な追放処分辺りが無難かね?」
「基本的にはそれで良いと思うわ。……避難先として来て集まる奴の大半に対しては……でも前提として犯罪行為をしに来ただけの奴とかは野放しにする事に成るけど」
「……人権保護なんて必要の無い様な事を既にやっている奴にしてみれば、国とか他の人の対応は既に順当で、故に気にしないので、結果的に意味が無い……か。そうならなくても良い環境を自分からわざわざ捨てるのか?」
「犯罪行為その物自体をしたい欲求が有る系の奴にはそんなの関係無いわ」
「……例えば幾らでもお金が有るから風俗にでも行けば良いのに、わざわざレイプをするような奴の事は解らん」
【料理で例えると美味しい料理を食べた後に、またそれを食べたいと言う心理ね。レイプをするのが通常のそれをやるのより気持ち良いのじゃ無い?】
「うわ、なんかな。考えている前提を覆された上で回答を出されると、違う物を考えていたのだから、思い付かなかっただけとは言え、なんか微妙な気分……ってまた脱線した。話を変えるが、国にする場合国名どうする?人権保護関連の事を国名にでも入れるか?」
「少し調べさせて……ふむ。まず、連合国は入れるのは確定にしても、エウノミア連合国か、エウポリア連合国でどう?」
「それらの語源は?」
「両方ホーライの女神よ。それでエウノミアは秩序を司り、エウポリアは豊饒を司る……つまり、大地の恵みが沢山……的な意味のそれね」
「……うーん。人権保護の名目的に前者は良いし、後者も縁起が良い名前ではあるか。だが海底都市なのを考慮すると、前者の方が良いか?海の恵み関連の神の名前でも良いが」
「……メジャーな神様の名前の国にすると既にその名前を名乗る神格居そうだから避けるとして、マイナスイメージが付かないで使われて無いそれを探すのは難しいと思うけど」
「ならエウノミア連合国で良いか。名前負けしないようにしないとだけども」
【……既存の神格の名前に被るから問題と言うなら今後それを名乗る奴が出たらアレだよ】
「……神格を名前の元ネタにするのはやめた方が良いのか……」
「でも神話の存在を国の名前を使うのは良く有りますよ?創作なんて同じ元ネタの存在が居る奴なんてざらに居ますし」
「だが、今居る奴らから名前を取るのは今後神格を仲間にするなら、その神格に傘下に下れと言うのと同じだからな……さて、どうするかな」
「なら少し名を抜いてエウミア連合国としましょう。つまり、空気と海ね」
「うん。良いと思うよ。さて、更に煮詰めて行こうか」
そして一か月が経った。