DREAMERS HIGH
プロローグ
この物語は 完成させる事が目的だ。特に本筋はない。
所ジョージが言った。兎に角クオリティは気にするな
完成させていけば そのうちどうやったら上手くいくかのコツが掴める。
なるほど。筆者は残念な完璧主義者である。
いつもやってるうちに伏線がどうだや 人物の魅力 話の起伏がない等を気にして
投げ出してしまう。そんな作品が10で収まらない。
どうしても何かと比べてしまって一向に何も成せない自身に
どこか諦めに似た感情を抱いていた。
マトリックスの様に頭にぶっ挿せば 何かを会得できるのか?
リミットレスの様に薬を一錠飲めば 過去の記憶全てを使い
物語が気付いていた出来上がってる そんな事はこの現実世界では有り得ない。
人は楽な方向へ逃げたがる 神に縋る気持ちは分からなくもない。
そんな僕は 今日も諦めに似た気持ちで 物語を書き始めた。
が、足の裏が気になる。とても痒いのだ。
爪で擦ると消しゴムのカスの様に 皮膚がボロボロと取れる
「はぁ せっかくやる気になったのに」
ボクはいつもの様に 言い訳がましく
Twitterを広げる ライブの告知や 犬や猫のツイート
政治的ツイートにはそっと ミュートボタンを押す。
別に思想を持つ事は良いが 選ばれる立場の人間が
今後 仕事の幅を狭める様な 想像力の欠如に関して
単純に落胆する。まぁ どうでも良いのだけど。
でもある程度の到達点を見たいつしかの元彼女のツイートには感心した。
生贄の様にはなってしまったが 彼女のツイートは確かに
民意を動かし 正しい議論を巻き起こしたのだ。
それに比べボクは 何も為さずただ 妄想をしながら
ティッシュを無駄に消費する。まさに絶望だ。
それでもまだこのぬるま湯から離れたくない。
好きなだけ寝て好きなだけ食べる。
キッチンに向かい換気扇を付け タバコを咥えた。
:DREAMERS HIGH:プロモーションツイートに掲げられた
何やら無駄に RTされてるツイート。
「はぇ〜 SONYやん。やっと革新起こしたんか。」
最近のSONYにはワクワクが足りない。
保険屋とアニメだけの会社でしょ?と思ってしまうくらいだった。
子供の頃 SONYは王者のシルシの様だった。
時とは残酷なものだ。スクロールしていくと
RTとフォローで プロトタイプが10000名にプレゼントと言う事らしい。
ボクは タイムラインが穢れるのが嫌いだ。まるで群がる乞食の様で
どうも気が進まないが その時は何故か RTしていたのだった。
タバコの火を消して コンビニへと向かった。
どうやら 今日もダメみたいだ。