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生と死

作者: 涙乃明日

生きるとは何か。

死ぬとは何か。


かの大御所有名人が亡くなったことで誰もがそれを身近に感じているのだろう。


かくいう私も少し動揺した。


生と死の在り方について人よりは冷めた見方をしていたつもりだったが動揺する心が残っていたらしい。


そんな今だからこそ、少し話をしよう。


生きている限り死は免れない。

始まりがあり終わりがある。


人は理性によってそれを自覚し、だからこそ生きている時になすべきことをなそうとする。


しかしいつ死んでしまうか実際のところわからない。医者に余命3ヶ月と言われたとしてそれが言われた日から数えてぴったり3ヶ月かと言われれば別にそんなこともないのだろう。


今は外に出るなと、自衛のために引き込もれなどと言われる時代だ。


外は危険がいっぱいある。


犬も歩けば棒に当たるとはよく言ったもので、外を歩いていれば何かしら起こるものだ。


それは交通事故であり、ウイルスの感染であり、厳つい兄ちゃんに絡まれることであったりする。


確かに家に篭っていた方が安全だろう。


飛行機が落ちてくれば逃げられないが、強盗に押し入られたらたまらないが、突然意識を失っても誰も助けてくれず、それが湯船の中であればそのまま目を覚ますことはないのだが。


それでも家の中にいるべきだと皆が言う。



だが少し考えてみて欲しい。


ウイルスが流行る前、外は本当に安全だったのか。


否。外は安全ではなかった。


ではなぜ人々は外に出ていたのか。

あなたはなぜ外を歩いていたのか。


それは生きるためだ。

異論は認める。


リスクは常に存在した。

それ以上のメリットは必ずしも保証されていなかった。


それでも人は外で活動することを選んできた。

あなたもそうだったはずだ。


もちろん、このご時世に無理に外に出ろと言ったりはしない。


だが考えて欲しい、その選択は自分の意思なのか。

自身の今までとこれからを考えて、今この瞬間家にいることを選んでいるのか。


生と死の価値観は人によって違うだろう。

だから聞いてもらえずともよいのだが、耳を傾けてもらえると嬉しい。


生の反対は死ではない。

死なないことが生きるということではない。

生きるということの意味、自分の人生とは何か。

やる事がないならぜひゆっくり考えていただきたい。


明日死んでもおかしくないなら、明日死んでも後悔しないように。

明日生きていてもおかしくないなら、明日生きていても後悔しないように。


最後にかの人の御冥福をお祈りして、締めといたしましょう。

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