執筆中
「ごめん。課題やるの忘れちゃったから見して!」
「長濱 さん体育着貸してくれない?」
「長濱、見本としてこれやってくれ」
彼女はいつも誰かに頼られてる。
他クラス、先生からも頼みの綱にされている
いつも笑顔で頼りになる可愛い彼女だから周りには人がいるし、思いを寄せる人も少なからずいる。
その中の一人が平野星だ
「やっぱ長濱さんは優しいし可愛いしモテるよな」
「星もずっと惚れてるもんな!何で高校まで追いかけてきたのに告白の一つもないんだよ」
ニヤニヤしながら俺をからかってくるのは俺の恋を応援してくれる親友の田辺真一だ。
「いいよな、真一は彼女いるから」
「可愛い彼女を甘やかして自分だけに夢中にさせたら最高だぞ?」
もし、長濱さんが俺と付き合うことになって俺にしか見せない甘えた顔とか独占できたら最高だよなぁ。それで偶に他の誰よりも特別な感じで甘えさせたりしてくれたら俺は…
「うわ、星めっちゃ顔がだらしない…」
その日の部活の帰り、部室の鍵を返しに職員室に向かうと長濱さんが先生と話してた。
一足先に玄関に行って帰り支度をしていると長濱さんが来たので勇気を出して話しかけようか迷っていたところ長濱さんから話しかけてくれた。
「こんな遅くまで練習してるの?大変だね」
「まあ、先輩そろそろ引退しちゃうから」
平常心を装ってなんとか返事をする
「長濱さんはまた先生になんか頼まれてたの?」
一緒に帰りたいので話題を切らさないように話題を振ろうと試みる
「うん、体育祭の話でちょっとね」
俺に微笑みかけながら目を見て話してくれる。これだけで好きになるくらい可愛い
「長濱さんはさ、人に頼られること多いけど大丈夫なの?大変じゃない?」
「でも人に頼られるのは嫌いじゃないよ?あまり面倒じゃない事じゃなければだけど」
「あはは、長濱さんでもそう思うよね。あのさ、もし良ければだけどさ、もし、辛かったら俺を頼っても、いいよ?」
言ってから気づいたけど、これはイケメンが言わないと逆効果かも。キモイこと言って引かれたかもしれない。後悔していると、
「え?あ、ありがとう、嬉しい」
照れながら笑いかけてくれた。もう全てどうでもよくなった。これだけで救われた気になってしまった