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俺の日常

第二話でーす。

今回は人物紹介が主です。まだまだ序盤ですが地道に進めて行きたいと思います。

では、どうぞー

ピリリリ、ピリリリ


「…う、ん……朝か」


目覚まし時計の音が耳に響く。すぐさまボタンを押し音を止める。何年も続く俺の日課だ。時間は見ると7時すぎ。これもいつも通りだ。

朝食をとり歯を磨いて着替える。これも俺の日課だ。カッターシャツを着てネクタイをしめる。ズホンを履いて着慣れた紺色のブレザーを羽織り眼鏡をかけたら準備完了だ。これも一年以上続くと慣れたものだな。


「さて、学校行くか」


そして俺は外へ出た。今日はなんだか目覚めがいい。なんかいいことありそうだ。


***


桜も散り、緑が目立ってきた青葉の季節。4月という入学シーズンも終わった5月。俺は今学校へと向かっていた。と、ここで俺の紹介でもしておこうか。

俺の名前は(あい)夜馬(やま) 鹿()(づき)だ。光輝学園の高校2年生で2年3組に所属している。ちなみに俺は一人暮らしだ。俺の親父は料理人で、一年前に父の知り合いから『一緒に店を開こう』という提案があった。親父も了承したまではよかったのだが、その店というのが他県での開店であったため俺以外の家族はそっちに引越してしまったのだ、というわけだ。俺の紹介はこんなものか。

そんな話をしていると光輝学園が見えてきた。よーし、気を引き締めて行くか。いつ通りクールにな。

門を抜けて校舎へと向かう。今は8時すぎだがこの時間に来ている生徒も多い。

校舎に入ろうとした時、俺を見てヒソヒソと話す女子生徒二人を発見。あのネクタイは一年生か。大方、『何あの先輩ちょーカッコいいんですけどー』的なことを話しているのだろう。

これが朝に感じたいいことか?しかし、今はそんなことを考えてる場合じゃない。俺はすかさず彼女たちに微笑みかけた。すると、


『『きゃーーーーーーーー!!!』』


とほぼ悲鳴に近い黄色い声をあげて走り去っていった。フッ、そんなに恥ずかしかったのか?まぁ、俺だから仕方ないか。こんな一日の始まり方も悪くない。

階段を上がり教室へ向かう。1ヶ月も通い続ければ新しい教室も見慣れるものだ。

教室の前に行くと少し話し声が聞こえる。もう何人か来ているのだろう。まだあまり話していない奴とも親睦を深めようじゃないか。

俺は教室に一歩踏み入れた。さて、今日も素晴らしい一日が始まり━━


『あ、馬鹿が来た』

『馬鹿月おはよー』

『今日小テストあるぞー馬鹿月』


はしなかった。


「お前ら何回言ったら分かるんだよ!!俺の名前は鹿月だ!馬を足すんじゃねぇ!」


『て、言われてもな』

『実際そうだしねー』

『一年の頃から有名だったしな、馬鹿月って』


「はぁ……たった1ヶ月でこの馴染みようって何なんだよ」


俺はクラスで人気者だ。悪い意味で。この状況が全てを表している。

毎朝恒例のからみを終え、自分の席ついた。


「おーっす馬鹿月」


「だから何回言ったら━━ってお前か、雅斗」


「朝からお前もたいへんだな」


「もう慣れつつあるよ。ていうかお前も呼んでんじゃねぇよ!」


「ハハッ、悪い悪い」


この話しかけてきた奴は(いけ)ヶ谷(がや) (まさ)。中学からの腐れ縁だ。ザ・爽やか男子、といった雰囲気で陸上部のエースだ。この滲み出るリア充感……殴り倒したい。


「でも、お前の名前も悪いと思うぞ?藍夜馬 鹿月なんて」


「俺だって……俺だって好きでこんな名前になったんじゃねぇんだよぉぉおお!!」


「あ~……確か親父さんが付けたんだったか」


「あぁ…」


この名前は親父が付けてくれたものだ。『鹿月』とは『鹿の角のように逞しく、月のように輝ける男』という意味だ。俺もこの名前は嫌いじゃない。でもね、お父様。あなた自分の苗字考えてくださいよ。藍夜馬と鹿月。足したら馬鹿じゃないですか。


「まぁ実際、馬鹿だから仕方ないだろ」


「ナ、ナンノコトカナー」


「お前、この前点数何点だった?」


「……………1点」


「おい、何盛ってやがんだ。本当の点数は?」


「……………−3点」


通常、テストでの最高点は100点又は50点。最低点は0点だ。しかし、俺は0点未満の点数をとった。何故そんな点数をとることができると思う?

テストというものは問題を解くことによって点数を得ることができる。出題された問題を一つも解くことができなかった状態が0点だ。このことから俺は0点をとってかつ、出題された問題以外で間違いを犯してしまったのである。つまり!


「お前、自分の名前書けないとかありえないだろ」


「藍って………難しいと思わないか?」


あと、鹿っていう字も案外難しいよね。


「やっぱお前は馬鹿月だ」


「うるせぇよ!俺だって俺なりの工夫はしてんだよ!」


「ほう、どんな工夫だ?言ってみろ」


「考えたんだよ。漢字で書けないならひらがなで書けばいいって」


「……何かおかしい気がするがまぁいい。それで?」


「………−5点だった。あと『あなたは小学生ですか?』って書いてあった」


「酷く納得してる自分がいる」


「おいおい、まだ話は終わってないぞ?」


「は?まだ何かあるのか?」


「ひらがながダメならちょっとグレードを上げてカタカナで書いてみたんだ。どうなったと思う?」


「お前馬鹿だろ。いや、大馬鹿だろ」


「おい!質問に答えずに人を罵るな!」


「はいはい。で、どうなったんだ?」


「−7点と一緒に『放課後職員室に来なさい』って書いてあって、行ってみたらひたすら名前の練習させられた」


「俺はお前を舐めてたよ。馬鹿月伝説がここまで進んでいるなんて……」


「なんだよ馬鹿月伝説って!」


俺の知らないうちになんてものが作られているんだ……。俺の人生はいつからおかしくなってしまったんだ………あ、あの時か。


「……なんか思い出したらイライラしてきた」


「は?思い出す?−7点をか?」


「違うわ!そもそもデカい声でその点数を口に出すんじゃ━━」


その時、勢い良くドアが開き生徒が入ってきた。そいつは真っ直ぐと俺たちの方に、いや俺の方に向かってきた。


「−7点なんてアンタってほんとに馬鹿ね」


いきなり声がかかったと思ったら、何時の間にか罵倒されていた。


「………ほら、コイツに聞かれちまった」


「コイツとは何よ。コイツとは」


「このクラスの優秀子さんのことですけど?」


「私の名前は優子よ!変な風に変えないで!」


このいきなり馬鹿にしてきた女子は浅川(あさかわ) (ゆう)()。俺の幼馴染だ。長い茶髪の髪をポニーテールして一まとめにしている。容姿端麗、成績優秀と非の打ち所がないやつだ。

噂では特進クラスに呼ばれているが、それを頑なに断っているらしい。理由は知らない。でも、優子が受けているテストは何故か特進クラスのものだ。一回見せてもらったが問題が理解できなかった。まぁ普通クラスの問題も理解できないが。

ちなみにコイツも雅斗と同じ陸上部でエースだ。天は二物を与えずとはよく言ったものだ。


「俺のあだ名よりマシだろ」


「それもそうね」


「おい」


冗談で言ったつもりなのに……。こいつも俺を馬鹿にしてくる一人だ。まぁほぼクラスのやつなんて全員馬鹿にしてくるが。昔はもっと素直なやつだったのになぁ。


「ていうかお前、あんな風に勢いよく入ってくんなよ。女の子なのにはしたないぞ」


「は、はぁ⁉お、女の子って……」


「というよりドアが心配だ」


「どういう意味よそれ!!」


「そういう意味だ!」


「……ふんッ!」


「ぐふッ!」


思いっきり殴られた。さすがにからかいすぎたか。それにしても、


「刺激的な朝だな今日は」


「女子に殴られて喜んでるなんて……この変態!」


「喜んでねぇよ!勝手に変態扱いすんじゃねぇ!!」


「うるさい変態!」


「そこまでにしといてあげなよ。浅川さん」


「え?」


その時、この場にいない誰かから声がかかった。


「おーっす伊吹。」


「おはよう池ヶ谷君。浅川さんと藍夜馬君もおはよう」


「あ、おはよう界導君」


この話しかけてきたやつは界導 (かいどう) ぶき。高1からの知り合いだ。中性的な顔立ちに紳士的な態度で人と接するため、女子からの人気が高い。しかし、コイツはそれが嫌味に感じない奴だ。だから伊吹を嫌う奴は男女共に少ない。


「お前いつもこの時間に来るよな」


時計を見れば8時半を過ぎている。もうすぐ授業が始まる時間だ。


「僕は朝に弱くてね。まだ眠気が残っているよ。ふぁ~」


あまり見ない伊吹のあくび姿に『きゃー』とクラスの女子から黄色い悲鳴が上がる。あれ?やっぱりちょっとムカつくぞ。


「それよりも浅川さん、そこまでにしといてあげなよ。外まで聞こえてるよ?馬鹿だの、変態だの」


「そ、それは鹿月が全部悪いのよ!」


「それでもさすがに可哀想だよ。周りの目もあるしね」


「うぅ……界導君がそういうならそうするわ」


「フフ、いい子だ」


おぉ、さすが紳士だ。あの優子を簡単にあしらうなんて。そりゃ、人気にもなるわな。


「ありがとう伊吹。俺はお前という安らぎがいなかったら不登校になってそうだよ」


「ぼ、ぼくが安らぎだって?……ぼくにそっちの趣味はないよ」


「そういう意味じゃねぇよ!!」


「アンタやっぱり変態なんじゃ……」


「だから違うって!!」


「男はみんな変態だよな!」


「お前も入ってくんじゃねぇよ!!」


全く、どいつこいつも人を何だと思ってるんだ。そんなことを思っているとベルが鳴った。これから授業だ。


「おーい、お前ら席につけー」


ベルが鳴ると同時に一人の若い男性が入ってきた。この人が俺たちの担任の坂下(さかした) (きょう)(すけ)先生だ。口は悪いが面倒見のいい先生だ。基本現国の先生だが、どの教科でも教えることが出来るらしい。現に俺も補習を受ける時は、どの教科でも坂下先生に見てもらっている。


「全員席につけたな。それじゃあ最初にこの前のテスト返すぞー」


「うわっ、忘れてた」


「大丈夫だぞ藍夜馬。お前が最低点なのはいつも通りだ」


「俺の個人情報ばらすなよ!」


「俺がばらそうとばらすまいと全員知ってることだから心配するな」


「どこを心配せずにいればいいんだよ!」


「それじゃあ返すぞー」


「聞けぇぇぇええ!!」


俺の訴えもスルーされ順番にテストが返されていく。この待つ時間がまた嫌なんだよ。だが、大丈夫だ。いくら最低点でもこのクラスの最低点であって、決して0点というわけではない。


「藍夜馬」


そして、俺の名前が呼ばれ、先生の元へ向かう。


「藍夜馬、お前に一つ言うことがある」


先生の言葉と同時にテストが渡される。


「何ですか?」


「現国で、しかも漢字のテストで」


テストの点数を見てみると、


「ローマ字で名前を書く馬鹿を見たのは初めてだ」


「−10点……だと……!」


ローマ字はカタカナ以上のペナルティだった。


***


「はぁ~、やっと授業が終わった」


全ての授業が終わり、今は放課後である。周りの奴らは帰宅する者、友達同士でまだ話している者、部活動に向かう者など様だ。


「お疲れさん。俺はこれから部活だが、お前は帰るのか?」


うなだれる俺に雅斗が話しかけてきた。陸上部のエースはたいへんそうだな。


「いや、帰りたいけど帰れねぇよ。今日はあの日だ」


「あぁー……お前もたいへんだな。ま、頑張れよ」


「お互いにな~。優子にも言っといてやってくれ」


「おう」


そう言って俺たちは教室を出て、それぞれの場所へと向かった。

第二話でしたー。どうでしたか?

ひらがなやカタカナで名前を書いたら本当に減点されるかは分かりませんが、ここでされるというこで(笑)

次回は主人公の立場を明確にしていきたいと思いまーす。

感想などおまちしておりますので~。

では( ´ ▽ ` )ノ

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