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僕の場合  作者: とにあ
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藤枝希の野望

 薄暗い部屋。

 かなりのアナログなだからこそ手間で確実そうなセキュリティ。それを越えた外は見たことのない風景だった。

 空気が違った。青臭いような不思議な匂い。

 広がる光景に目を見開いて息をのんだ。

 驚きで思考が空転する。

 おたくコスプレ外人の部屋じゃなかったの!?

 空に電線が見えないよ!

 アニメで見るようなスラムっていうか、廃墟のイメージ。だけど、半分水に浸かっている。 水は底が見えない濁り水。上澄みだけが澄んでいる。

 人が住んでいるにはありえない光景だよ!?

 配電線どうなってるの?

 って、おにいちゃん、ほのぼのと「帰ってきたんだなぁ」って和むとこじゃないから!!

 でも、落ち着いてるおにいちゃんカッコいい。

 まぁ、まるっきりおかしいと思わないでもなかったんだけどさ。

 お風呂とか、貸してもらった着替えとかさ。

 正直、おにいちゃんにあの部屋で会えて良かったと思う。

 カタコトのよろず屋さんに、全然、言葉が通じない赤毛女。雰囲気からして女王様系っぽい。

 おにいちゃんに近づく女は敵だ。

 だって、藤枝希十六才おにいちゃんのお嫁さんになって、おにいちゃんを養って暖かい家庭を築くことこそが将来の予定なんだから!!

 そのためには兄貴の教科書で予習してみたり、ランニングで体力を鍛えてみたり、もちろんコースは運良くおにいちゃんと会えるかもしれない公園コースで。

 ああ、違う。

 そう緊張が限界だった。

 まだまだ弱い自分が悔しい。

 おにいちゃんを養っていくにはもっと心も強く持たなくっちゃ。

 薄暗い廊下、薄暗い部屋。居心地がいくら良くても暗く、知らない場所は不安感を育てる。そして会話が難しいつまりは意思疎通のままならない知らない人たち。

 明らかにあの赤毛女、おにいちゃんに敵対してた。

 おにいちゃんは優しいんだよ! ちょっと優柔不断? って感じさせるとこもあるけど。

 おにいちゃんを困らせてるのは許せなかった。

 ちょっと覚えていてもらえていなかったのはきつかったけど。

 思い出してもらえたし、うん。しあわせ。


 もう、ここがどこでもいい。


 現状が良ければこともなし!

 立派におにいちゃんを養って暖かい家庭を築くのよ!!




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