第0話 四つの予言
『あなたの故郷に、次に嵐が訪れた頃。大陸は割れるだろう。民は分断され、その土地、その人々で、新しく文化が栄えるだろう』
『砂漠の土地に星が落ちた頃。あなたの子孫は西の最果てで泥を見つけるだろう。それは暗闇を照らす火を焚べる、薪となるだろう』
『太陽が七度欠ける頃。黒い雷が大地を覆うだろう。逃げ場はなく、多くの者が死に絶える。祝福を受けた者だけが、次の世に進むだろう』
『あなたに祝福を与えよう。あなたの子孫、あなたの望む人だけを導こう。次の世で、あなたは楽園の主人となるだろう』
―――その昔、かつて大陸が一つであった頃。
緑豊かな田舎村、フィルドゴードにノクティムという男が住んでおりました。
彼は地主の次男として生を受け、幼い頃から本ばかり読んで過ごしました。
青年になった彼は、村の子供達に読み書きや歴史、計算を教えました。
子供達は彼を師と呼び、慕いました。
ところが、彼が32になった年。
土地をめぐり、大陸は西と東に分かたれ、戦争が始まったのです。
西の首都より遠く離れたフィルドゴードは、しばらくは平穏が保たれていましたが、長く続きませんでした。
多くの人が、死にました。
行く末を憂いたノクティムが祈りを捧げると、彼の目の前に天使が現れたのです。
天使は哀れな男に同情し、四つの予言を仰りました。
そして彼に、人々に、祝福を与えてくださったのです。




