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メインヒロインの視界に入ったら即死? ~ギャルゲーの背景キャラに転生したので、魔法を極めてログアウトを目指す~  作者: 沼口ちるの


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第37話:VS 鉄壁のガルド ~その盾、お盆にちょうどいい~

「……アリス、見ろよ。あそこの広場に、なんかデカい『壁』が立ってるぞ」


俺は瓦礫の隙間から、のんびりと戦況を眺めていた。フィオナにボコボコにされて退場したゼノスに代わり、地響きと共に現れたのは二人目の四天王、「鉄壁のガルド」だった。


「我は魔王軍が誇る最強の盾! あらゆる魔法、あらゆる物理衝撃を無効化する『絶望の城壁』なり!」


現れたのは、全身を分厚い黒鉄の鎧で固め、身の丈を超える巨大な円卓のような盾を構えた大男だった。 ガルドが盾を地面に突き立てると、周囲の地面が隆起し、物理法則を無視した絶対防御の結界が展開される。


「(……ロラン、あれヤバいわよ! 私の最大火力の蒸気でも、あの盾は傷一つつけられないわ!)」 アリスが焦ってヤカンを振り回す。


「(……ロランくん、アルくんの神聖魔術も弾かれてる。……あんなの、どうやって壊すの!?)」 ミナが絶望的な声を上げるが、俺はガルドの持っている盾をじっと見つめていた。


「……なぁ。あの盾、表面が平らで滑りにくそうだよな。……あれにパンとスープ乗せたら、ちょうどいい『お盆』になりそうじゃないか?」


「「……今、そんなこと考えてるのあんただけよ!?」」


聖者と妹の「共同作業」

「……ロランくんの……ロランくんのランチタイムを邪魔する盾なんて、僕が粉々にしちゃうからね!」


空中から、ブチギレた「国家守護神」アルが光り輝く魔力の奔流を叩きつける。 だが、ガルドの盾はそれを正面から受け止め、火花を散らすだけでビクともしない。


「無駄だ! 我が盾は概念そのものを守護する! 聖者の光といえど――」


「五月蝿いですね。……兄様が『お盆』と言ったのなら、それはお盆なんです。盾としての機能を『キャンセル(没収)』しなさい」


横からフィオナが、無表情にガルドの盾に触れた。 彼女の指先が触れた瞬間、絶対防御を誇っていたはずの魔力が、まるでお湯をかけられた雪のように消滅していく。


「な、何をした!? 我が盾の……存在意義が消えていく……!?」


「兄様に捧げる『配膳用具』にジョブチェンジさせてあげただけです。……さあ、脱ぎなさい。その鎧も重石おもしに良さそうです」


「ひ、ひぃぃぃ! 化け物めぇぇぇ!」


モブ、静かに受け取る

数分後。 絶対の自信を誇っていた四天王ガルドは、パンツ一丁(鎧を剥ぎ取られた)で半泣きになりながら逃げ出していった。 そして、俺の元にはフィオナが、丁寧に洗浄(除菌)された「元・最強の盾」を抱えてやってきた。


「兄様、お待たせしました。特製のお盆です。これで地面にパンを置かずに済みますね」


「……おう、ありがとな、フィオナ(……これ、重すぎて俺の腕が折れるんだけどな)」


俺はプルプルと震える腕で、直径2メートルの「最強の盾(お盆)」を受け取り、その上で残りの昼飯を再開した。 遠くでは、騎士団たちが「四天王を数分で無力化した……だと……!?」と戦慄しているが、俺は必死に顔を隠し、「ただの力持ちな給食当番」のフリを続けた。


こうして二人目の四天王は、戦うことすら許されず、調理器具として再利用されるという屈辱的な敗北を喫したのだった。

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