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女神様との日々-女神様に友達が欲しいと頼んだら女神様が友達になってくれました  作者: 有原優
第二章 下界の危機

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第三十四話 ネス湖

 その勢いで私たちの体ははじけ飛び私の命は消え……ると思われた。だが、光の爆発は起こらなかった、いや、正確に言えば、爆発する前に止まったのだ。


「ごめん。ティア」


 そう雅夫さんの声が聞こえる。


「もう大丈夫だ」


 そこには正気に戻った雅夫さんがいた。それを見た瞬間、頬を涙が伝った。


「雅夫さん……生きてる?」

「ああ、生きてる」

「良かったよおお」


 雅夫さんに引っ付いて、号泣する。今は雅夫さんに迷惑をかけているか否かなんてどうでもいい。雅夫さんが生きているその事実が嬉しくてたまらない。


「だが、新手だ。脱出しよう」

「……うん」


 そして私たちは出口から、地獄から抜け出した。



「ここが今の世界か」


 雅夫さんがつぶやく。その景色はまさに絶望を表していた。崩壊している多数のビル、そして、落とされている岩石の数々、そして、吹き荒れる黄砂。


「すまない。俺のせいで」

「雅夫さんのせいじゃないよ。今はこの状況を打破することを考えよう」

「ああ」


 そして飛んでいくと、近くに山本君がいた。


「え、 悪魔?」


 雅夫さんはそれを聞いて、少し渋い顔をする。やはり友達からそんなことを言われるのは嫌なのだろう。


「雅夫さんだよ。こんな感じだけど」



 そう慌てて説明する。その後、何とかわかりやすく説明をした。すると山本君は納得して説明してくれた。


「今は悪魔はイギリスのエディンバラにいる。そいつらを倒すために天界の人達はフランスのノルマンディ地方や、ロンドン、リバプールなどに軍を敷いているらしい」

「なるほど、じゃあ、そこを援護すればいいのか」

「ああ」

「悪魔たちを」


 その瞬間私たちは雅夫さんをじっと見つめる。


「冗談だ。もちろん女神たちを支援するに決まってるだろ」

「……じゃあ、まずはノルマンディ地方に行かなきゃだね」

「ああ」


 そして私たちは急いでノルマンディ地方へと向かう。


 ここで補足だが、瞬間移動も便利なものではない、一度行った場所じゃないといけないのだ。

 私はイギリスにもフランスにも行ったことがないから、飛んで行くしかない。

 飛ぶとはいえ、速く飛んだとしても多分飛行機より遅い。一日はかかるだろう。そうなれば、必然的に何処かで休憩する必要がある。


 そして、飛びはじめる。


「雅夫さん……」

「何だ?」

「自分を責めないでね」

「分かってる。アイツラをぶっ飛ばして過去には別れを告げる」

「その意気だよ! 雅夫さん!」


 そして、色々あり、フランスへと来た。ヨーロッパらしき様子で、日本とはまた違った感じだった。

 だが、フランスも無事ではないようで、たくさんのビルが倒壊している。

 しかし、周りにはフランス人と思われし人もいる。日本と同じく、完全に壊滅したわけではなさそうだ。だが、その一方雅夫さんはやはり暗い顔をしている。自分のせいでこうなったとでも言いたげな。

 そしてそんな雅夫さんをえい! っと、はたく。


「何するんだよ」

「暗い顔しないんじゃなかったの? そんなことしてたら私雅夫さんを見捨てるから」

「ああ、分かった」


「Pourquoi es-tu venu en France ?」


 と、話しかけられた。よし! 女神パワー発動。どうやら何をしに来たかを訊いているようだ。


「Je suis venu pour tuer le diable」


 悪魔を倒すために来たと答えた。それには驚いた様子だったが、私が軽く翼を見せると納得してくれた。そして、その後、天界対悪魔組織フランス支部に行った。もちろん私たちの正体がばれないように、変装をして。


 そしてリバプールの地に着いた。その支部にはルティスの姿が見えた。だけどルティスにも正体をばらすわけにもいかない。私たちは変装を解かずに支部から出て、リバプールの街に出た。


 リバプールは比較的無事なようで、景色が良かった。だけど、今の私たちがすることは観光ではない。悪魔を倒すことだ。

 そこには沢山の天使たちがいた。もちろんメティトみたいな書記官たちも。

 どうやら、ワープ装置からエディンバラへと行けるようだった。

 そこで、「行こう!」と、雅夫さんに声をかけて、ワープ装置に乗る。そして無事エディンバラへとついた。

 エディンバラでは早速悪魔たちがいた。こいつらが、今戦っているのだと。


 早速悪魔に話しかけられた。


「人間、しかも東洋人が二人で何の用だ? ここはもう悪魔の物なんだよ。どけ!」


 と、言われた。


「私は……私たちはあなたを倒します!!」


 そう宣言し、雅夫さんと共に戦いを開始する。


「ファイヤーボール!!」


 まずはてこ調べだ。こいつらに火球魔法は通用するかという。だが、そのボールはいとも簡単に後ろにはじき返された。


「なるほど。やるね」


 流石に手を抜いたらいけないようだ。


「さあ、これはどう? シャインビーム!!!」


 光の弧線を悪魔に向けて放つ。悪魔は空へと飛ぶ。


「雅夫さん……行ける?」

「ああ」


 そして雅夫さんは闇の槍で悪魔を滅ぼした。


「やった!」

「ああ」


 そして二人でハイタッチをする。雅夫さんの手が暖かい。だが、ゆっくりもしてはいられないようだ。

 騒ぎに気付いたのか、新手が出てきたのだ。


「えー、まだいるの?」

「みたいだな」

「……じゃあ、こいつらもやるしかないよね」

「そうだな」


 そしてどんどんと倒していく。手こたえはある。だが、今悪魔たちが根城にしているところ、やはり中々攻められない。


「数が多いね」

「そうだな……」


 雅夫さんは一瞬自分の額に手をやり、


「待てよ。なぜロンドンじゃなくて、エディンバラなんだ?」


 と、言い出した。それはまさに何かに気づいたような顔だった。



 そして向かった先は、ネス湖だ。なぜネス湖かというと、こちらにネッシーという怪物がいる。そのネッシーが復活するかもしれないというものだった。

 ネッシーは未確認生物、つまりUMAみたいなものだ。存在は半信半疑の存在だ。だが、ネッシーは悪魔が過去に下界に送り込んだ生物らしい。

 それは人間もまだいない、恐竜などが活躍する時代だった。


 もしも復活されては災厄が誕生することとなる。それではいけない。


 ネス湖に着くと、そこにはもう複数名の悪魔がいた。


 ネッシーを復活させるのに熱心になっているのだろうか、私達には気づいていないようだ。多少ずるいかもしれないけど……

 雅夫さんにアイコンタクトを送る。雅夫さんが返してくれたそのタイミングで、私は光の光線をぶちまける。その場にいた悪魔たちに向けて。

 それに呼応し、雅夫さんも闇の波動を送る。その勢いで、湖の水が吹き飛び、その場にいた悪魔たちの半数が命を落とした。だが、重要拠点だったからか、強い悪魔もいる。そいつらは何とか生き残ってるようだった。


「貴様ら、ここの邪魔をしおって。特に貴様は悪魔王の息子だろ! ディオビオ」


 ディオビオとは雅夫さんの悪魔名だろう。


「そんなのは関係ない。俺はティアの味方だ」

「……雅夫さん……」


 少しきゅんとなった。まるで恋する乙女のように。今すぐ雅夫さんとイチャイチャしたい。だけど、今やるべきことはこいつを倒すことだ。


 さっさと終わらしちゃおう。そう思った。

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