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女神様との日々-女神様に友達が欲しいと頼んだら女神様が友達になってくれました  作者: 有原優
第二章 下界の危機

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第二十九話 敗北

 終わった。そう思った。もう私に取れる手なんて。

 ……ごめんティア、あなたの仇取れなかった。


 そして絶望しながら倒れ込む私に、ルヴィンが一歩ずつあゆみを進めて行った。

 絶望する私にとって、今の状況は、迫り来る死を待つだけだ。



 死を恐れる必要はない。



 女神は死んだらまた現世に新たな生物として生まれ変わるだけだ。そこでティアと一緒になれる可能性もあるのだ。

 ああ、ティアと双子になっても面白いし、友達でもいい。性別が別で、ティアと恋人になってもいいかもしれない。そもそも人間に生まれ変わるという確証はないけど。


 さあ、ルヴィンよ、一思いに殺して。



「ダメ!!!!」

「え?」




 その瞬間、ルヴィンの背後から強力な光の光線が発射され、ルヴィンはその場に倒れ込んだ。


「なんで?」


 私は正直目を疑った。何しろ目の前にいたのは、ティアだったのだから。


「嘘……死んだんじゃなかったの?」

「誰が死んだっていったの? 仮死状態になっただけ。雅夫さんを解放するという目的と、ルヴィンの隙を狙うっていう目的でね」

「っ心配したんだから!!!」

「えー、ルティスは可愛いなあ」


 ティアは私のことをおちょくっているようだ。だけど、それが嬉しく感じるのは、ティアが生きているという事実によるものだろう。


「おい! 何を終わったような感じを出してる? 俺はまだ終わってないぞ!!!」

「げ!? あれくらって死んでないの?」

「みたいね」


 さっきの一撃は完璧な一撃に見えた。私に注視していたルヴィンの隙をつく完璧な一撃。だが、それでも倒れない。恐ろしい耐久力だ。


「俺にこんな傷を負わせやがって。くそ女神め、これでもくらええええ!!!」


 ルヴィンは、炎を濃縮させた球をティアに向けて思い切り投げた。


「ティア」

「大丈夫!」


 ティアは、光を込めた拳をその炎に合わせ、その炎を消し去った。

そしてそのまま飛び跳ねて、氷の槍を作り出し、ルヴィンへと投げ込む。ルヴィンはその攻撃を手から炎を作り出し、溶かして受けるが、背後から私は闇のオーラを込めたパンチをくらわす。自分だけ黙ってみているわけには行かない。


 だが、それは読まれてたみたいで、横にひょいと避けられ、直撃とは至らない。

 だが、それで終わる私ではない。闇を濃縮させ、作り上げた闇の戦士に、剣出来るように指示してある。その私の指示通り、剣で、ルヴィンの体を切った。だが、その不可視の一撃すらも、ルヴィンはぎりぎりでよけた。そして、透かされた私の体目影て、強烈なパンチが飛んできて、私は血を吐きなgら、壁へと叩きつけられた。


「はあはあ、強すぎじゃない?」


 その巣覚ましい察知能力と予知能力。さらにその体の耐久力の高さ。ただでは倒せないようだ。


「私的にはそこまで強くないと思うけどなあ」


 だからこそティアのそのお気楽な発言に驚いた。こいつがそこまで強くない!? そんなわけがない。


「まあ、大丈夫」


 そう言って、ティアは煙を生み出し、自信もまた煙と化し、中に溶け込む。

 そして、煙の中から数発光の光線がルヴィンに飛んでいく。ルヴィンはその煙の中に数発攻撃を加えるが、どれも当たらない。


「そういうことかよ!」


 ルヴィンは、自身から高エネルギーを放出する。その影響で周りの地面が揺らぐほどのエネルギー量だ。その勢いに私もまっすぐに立つことすらままならなくなっている。いや、問題なのは私じゃなく、ティアだ。もし仮にティアが直撃を受けていたら、もうティアは今度こそだめかもしれない。

 だが、そこは流石はティアだ、上手くいなしたらしく、さらなる光線がルヴィンを襲う。

 恐ろしいほどの閃光が。


(だめだ、私は。見ているだけでいいはずがない。私もティアのために!)


 そして私は闇の魔人を生み出し、それにルヴィンに腕を振り下ろさせる。ルヴィンはそれを「ふん、つまらん技だ」と言って、その拳を押しのける。だが、そのすきに、ルヴィンのわき腹に闇の弾丸をぶつける。


「効くかああ」

「シャインフラッシュ!」



 周りがまぶしく光った。その攻撃でルヴィンは目をつぶる。そのすきにティアはあふれんばかりの光の光線を放ち、その一撃が、ルヴィンの腹を貫いた。


「はあはあ、勝ったの?」


 そう、ただずむティアに訊く。


「いや、まだみたい」


 そのティアの言葉通り、ルヴィンはまだ終わってはいなかった。彼はお腹に穴が開いた状態で何とか歩いていた。こちらに向かって。


「ぜえぜえ、まだ、まだ終わってないぞおおおおお。貴様ら女神に復讐するまでは終わらない、追われねえ!!」


 そう言ってルヴィンは巨大なオーラを纏った。


「こうなったらお前たちも巻き添えだあああああ」


 そう言った瞬間ルヴィンの体ははじけ飛び、周りにあふれんとばかりのエネルギーが吹き飛んだ。いりょにして周囲三キロの距離が吹き飛ぶくらいの威力だ。


「ルティス!!」

「ええ!」


 そして、私達は全力で防御する。


 そそいて、私はぎりぎりで耐えた。だが、ティアはと言うと、私よりも爆発に巻き込まれた場所が近かったからか、爆発が収まった後、その場に倒れてしまっている。要するに、防御を貫通されたのだ。


「ティア、ティア!!!」


 揺り動かすも、意識が戻る気配がない。心臓部分を触る。どうやら、死んではいないようだ。少し安心するも、今度は周りの景色だ。

 周りが全て崩壊している。この様子だと、死傷者の数も恐ろしい数になっているだろう。

 私達は守れなかったのだ。下界を、民を、全てを。

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