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女神様との日々-女神様に友達が欲しいと頼んだら女神様が友達になってくれました  作者: 有原優
第一章 女神様との日々

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第一八話 サメ

 そして、次の場所。そこは水族館エリアだった。そりゃあ本場の水族館に比べたら少し質は落ちるが、まあここが動物園であることを考えれば十分だろう。むしろここが本場の水族館並みの質があるんだったら水族館が廃業してしまうしな。


 そして最初の水槽には大量の魚たちがいた。一つの水槽におおよそ三〇〇とか四〇〇の魚がいる。まあ正確な数はわからんが。


 そして思った通りにティアはその魚たちに夢中になっていた。子どもはこういう魚が好きだからなあ。下界初心者のティアの心に響かないわけがない。


 そしてそのまましばらくの間、魚たちを二人で見ていた。だが、ティアは二分程度で見るのをやめてしまった。


「どうしたんだ? ティア」

「んー。少し飽きちゃって」

「もうか?」

「だって、泳いでるだけだし」

「まあ、それはそうだが」


 もっとはまると思っていたのだがな。統計はいつでも当てはまるわけじゃないということを教えてくれるいい例だな。知らんけど。

 というかそんなことを考えてる間に、もう次の場所に言ってやがる。本当にパンダの時と同一人物か? 相変わらず落ち着きがなさすぎる。


 そして、ティアの行く方に向かった。そこには大きな水槽があった。


「今度はこれを見ているのか?」


 と、ティアに聞いた。ティアは水槽の中のサメをしっかりと見ていた。サメは水槽の中で、牙をぎらつかせながら、悠々と泳いでいた。


「……迫力があるから。それにでかいし」


 と、しっかりと答えた。なるほど、ティアは小さな魚よりも、こういう大きな魚の方が好きという訳か。

 新たな一面を知ることが出来たな。


 そして、相変わらず、しばらく眺めた後、また別の場所に行った。様々な場所を巡って、楽しんだ。


「ついに最後だね」


 そんなことをティアが言った。俺の手を握りながら。確かに今日はかなりの場所を巡った。だが、どれも楽しい場所だった。俺としてもこの時間が終わりに近づいて行っているのは、悲しいことだ。


「ああ」


 そう、静かに言った。


「ねえ、またこういうところ行きたいね」

「ああ」


 もう何回でも言ってもいい気持ちだ。ティアと一緒ならなんでも楽しい。それが俺の出せる結論だ。おそらく俺一人では楽しくないだろう。ティアがいるからこの場所の価値が上がるのだろう。もちろんティアのことは好きだ。異性としてではなく、友達として。


「じゃあ最後にここ楽しもっか」

「ああ、そうだな。今日のお出かけを盤石なものにしよう」

「盤石なもの?」


 ティアが不思議そうな顔でこちらを見てくる。言葉の選び方間違えたかな?


「今日のお出かけが楽しかったから、その勢いで、次の場所も楽しもうってことだよ」

「うん! そだね」


 と、二人で次の場所へと向かった。そこは、湿原のような場所だ。最後に行くところかと言われたら微妙なところだが、動物、魚、それぞれたくさんいる場所だ。ここは地味だが、色々な生き物に出会える場所だ。


「さあ、ここも見て回るか」

「うん!」


 そして、色々と見て回る。とにかく動物がいっぱいで、たくさん見るものがある。そんな中ティアは元気に、生き物に対して手を振ったりしている。その姿を見るとこちらまで癒されてしまう。


 そして、しばらくたち、見終わった後、お土産コーナーに行った。


「ねえ、どれもこれも欲しいんだけど」


 ティアが様々なお人形を持ちながら、そう言った。そこには沢山のお人形があった。レッサーパンダ、パンダ、ペンギン、サメ、その他多種多様な動物のお人形がいた。


 ティアはそんなお人形を触りまくっている。これは、今日の夜、家に絶対に大量のお人形が来るな。俺的にはお人形がいてもかなわないんだが、今のティアだと、十体くらい平気で持ち帰りそうだ。あの部屋に十体……絶対狭苦しくなる気がする。


 どうするべきか。ティアをいったん止めるべきなのか、それともティアの好きにさせておくべきか。まあでも、全部買うとは決まったことではないな。その時になったら考えるか。


「ねえ、これ全部買っていい?」


 加護に入っている十個ものお人形を見せて、そう言ってきた。その時はもう来てしまったようだ。うん、どうしようか。


「いい?」


 笑顔でこちらに問いかけてくる。断りにくい雰囲気出すのやめろ。何かやりにくい。仕方ないなあ。


「はあ、まあお金ならいくらでもあるしな。いいぞ」


 という訳で、仕方ないから許可を出した。耐えきれなかったら売ればいい話だし、断るいい理由がない。


「あ、これもやっていい?」


 ティアがさらに聞いた。それは、クジだった。引いて当たった順に大きさが決まるやつだ。外れは小サイズ、普通は普通サイズ、あたりは大サイズだ。だが、これは、


「だめだ」


 と、断った。


「なんで?」

「ティアお前は自分の運のなさを考えているのか?」

「でも、運の跳ね返しがあるかもしれないでしょ?」

「まあそうだが」


 そして、俺も引くという条件で許可することにした。よく考えたらなぜティアの買い物の許可を出してるんだろうか。まあ、それはいいか。


 そして、家に来るお人形の数十体になるなとかそんなくだらないことを考えながら並んでいると、


「今日楽しかったね」


 と、ティアが俺の顔をまっすぐに見つめながら言った。


「まだ終わってねえぞ。まだ来れるしな」

「うん!」


「あ、順番来た」


と、ティアが走って行って、くじを引く。


「あ、外れ」


ティアがしょんぼりした顔を見せる。それに対し、「ほら。言っただろ」と言った。


「もう、私の不運の馬鹿」


とティアは自分の頭を軽くたたいた。


「じゃあ、雅夫さんも頑張って!!」

「ああ、絶対いいやつ引いてくるわ」


と、意気揚々とくじを引きに行く。すると、


「外れかよ」


俺も外れだった。


「雅夫さん。もう! 当ててよ」

「すまん」

「まあ、許そうかな」


と、ティアに許しをもらって、その場を後にした。


 そして、その日は、帰りに例の如く、レストランに行って、帰った。

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