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美食家ルカの美味しいモノを探す旅  作者: レニィ
赤ちゃん期
10/29

9食目:かぼちゃのマウルタッシェ

 窓から入ってくる風が、だんだん涼しくなってきた。

 八の月から九の月に変わったのだと、サージおねえちゃんが言っているのを聞いた。

 コルザおねえちゃんも暑い毎日が終わって、臭いみずうみに行くことがなくなった。


 臭くないのはいいことだけど、みずうみに行かなくなったから、フォレレーゲンや他の小さなお魚がごはんに出てくることはなくなった。

 お魚はお肉とは違って柔らかくて、口の中でポロポロと崩れていくので、食べやすくて気に入っていたから、出てこないのはちょっと寂しい。手が臭くなるのは、嫌だったけれど。

 

 みずうみには行けなくなったけど、コルザおねえちゃんは毎日森へ出かけている。

 九の月になると森で採れるものがサクランボやモモみたいな果物じゃなくって、きのみっていう硬いものになる。

 きのみは土の上にたくさん落ちているみたいで、コルザおねえちゃんの背中のカゴからは毎日、クリやクルミ、ドングリ、ネクタツァッペンと呼ばれるいろんなきのみがコロコロと転がっては、土の匂いを家の中に運んでいる。

 

 変わったことは、お魚ときのみだけじゃない。


 おとうさんがなかなかお家に帰って来なくなってきた。

 森へ狩りに行っていてお仕事が進まない。わけではなくて、どうやら九の月からおとうさんのお仕事は忙しくなるのだと、おかあさんがおねえちゃんたちにお話していた。


 九の月になると、森を歩き回るけものが増えるらしい。けものはみんな寒い冬に備えるためにきのみをたくさん食べる。そしてそういうきのみを食べるようなけものを食べるために、危なくて大きなけものがたくさん出てくるのだと言う。

 小さいけものなら、おとうさんや村に住んでいる他の大人たちだけでも減らせるけれど、危なくて大きなけものは、村の大人たちだけで減らすことが難しいので、よそからハンターと呼ばれる人達を呼ばなければいけない。

 村長のおとうさんはよそからハンターさんを村に呼んで、ハンターさんたちを森へ案内して、しばらく村に居るハンターさんたちとお話をしたり、村で過ごしやすくすることがお仕事なので、九の月から雪が降るまで忙しいのだという。

 

 そして雪が降る前までに村で出来た食べ物を集めて、りょうしゅさまに納めるぜいってやつにしないといけない。

 ぜいをどのくらい納めるのか、そのためにどれだけ食べ物を集めるのか、を考えるのも村長のお仕事で、おとうさんはそっちのお仕事でも忙しくなっている。

 だからおとうさんはなかなかお家に帰って来られないし、帰って来る頃には、ぼくもおねえちゃんたちも眠ってしまっている。


 ときどき、寝ている時におとうさんに抱っこされて、チクチクのおひげでスリスリされているのに気が付くこともある。痛くてびっくりして、目が覚めてしまうので、やめて欲しいなと思う。


_____________________________________


 その日もコルザおねえちゃんは朝ごはんをたくさん食べると、後でサージおねえちゃんがやり直している場所をお掃除して、背中にカゴを背負って森へ行く準備をすると、サージおねえちゃんが止める間もなく、お家を出て行ってしまった。

 コルザおねえちゃんは「だって、ゆきがふったらもりにいけなくなるでしょ!」と言って、飛び出てしまった。

 サージおねえちゃんは、大きく息を吐くと抱えた箒を動かして掃除しようとすると、おかあさんがその手を止めた。


「ねぇ、サージ。今日はお願いがあるのだけれど」

「なぁに、母様。屋根裏の掃除? 物置の整理? そういえば、そろそろ冬越しの用意もしないと……」

「サージ、お掃除をいつも頑張ってくれているのは嬉しいけど。今日は別のお願いなの。母様の代わりに、農場の収穫を手伝って来てくれないかしら?」


 サージおねえちゃんが箒を手放した。カランカランと、箒の棒が鳴るのと一緒にサージおねえちゃんもちょっと震えているような気がする。サージおねえちゃんから伝わって来る感情はただ一つ。


 怖い。


 サージおねえちゃんはおかあさんの側から後ずさりする。サージおねえちゃんは、今日たくさん掃除をするつもりだったから、後ろに下がったところにバケツがあって、そのバケツがドポンと音を立てて水がこぼれる。

 サージおねえちゃんはこぼれた水で洋服が濡れたのも気が付かずに、どんどん後ろへ下がって行く。

 おかあさんはサージおねえちゃんがかまどにぶつかる前に止めて、椅子へ連れて行く。


「サージ、落ち着いてちょうだい。何も森へ行って欲しいとは言ってないでしょう? 村の農場に行って欲しいだけよ」

「でも……でも、わたしなんかが行ったら、農場の人たちが嫌な気持ちになっちゃうでしょう?」

「そんなことないわ。サージは働き者だし、お手伝いの大切さだってわかっているでしょう?」

「だけど……」

「ねぇ、サージ。もう次の月の色に変われば、十の月。サージは七歳になるわ。七歳のお祝いは、子どもが精霊様の守りから外れて、人間の仲間入りをする大きなお祝いを村の人たちとすることになっているのはサージだって知っているでしょう? それに、人間の仲間入りをしたら、今よりももっと村のお手伝いをしたり、お仕事をしたり、それに学校だって行ける。今のうちに、少しは慣れていかないと」


 サージおねえちゃんは黙ってしまった。

 サージおねえちゃんは怖い気持ちを抑えるように、ギュッと手を握り込んでおかあさんを見上げる。

 

「……母様も付いて来てくれるなら、行くわ」

 

 サージおねえちゃんのお話に困ったのは、おかあさんだった。

 

「サージ、ルカはどうするの? まだ母様が見ていないといけないし、九の月になってきて最近涼しくなってきているから、ずっと外にいたら風邪を引いてしまうわよ」

「お願い。……農場までで、いいの。そこまで行ったら、母様とルカはお家に帰って、わたしは農場でお手伝いする。約束するわ」


 サージおねえちゃんはまだちょっと震えている。

 おかあさんは震えるサージおねえちゃんの手をそっと包んだ。


「わかった。一緒に行くわ。ルカを連れて行く支度をするから待っていてちょうだい」


_____________________________________


 おかあさんはぼくの身体を毛布でぐるぐるに包んでから、コルザおねえちゃんが背中に背負っているカゴについているような紐でぼくを背中に縛った。

 毛布でぐるぐるにされているから紐が痛いと思うことはなかったけど、毛布でぐるぐるに包まれているので、身動きがあんまりできなくてちょっと窮屈だった。

 おかあさんはサージおねえちゃんと手を繋ぐと、お家のドアを開けた。

 

 人間の赤ちゃんのぼくにとっては、初めてのお外だと気が付いた。


 お家の外は、家の中よりも少し寒い。でもお外の空気は、家の中であったまったぬるい空気とは違って、ちょっと冷たい空気がすぅっと身体の中に入って来て、気持ちがいい。

 おかあさんはサージおねえちゃんに合わせてゆっくりと歩きだした。

 ぼくはお外の匂いを鼻を動かして嗅いで、お外の音を耳をそばだてて聞く。


 ぼくの住んでいるお家の周りには、他のお家はなくって随分と静かな気がする。風が吹くと、地面に生えている草がわさわさと音を立てるけど、それくらいしか聞こえない。

 おかあさんとサージおねえちゃんは、お家のドアから真っ直ぐに歩いて行く。灰色の変な高さの壁の側を通り抜けると、坂を下っていく。


 坂をしばらく歩いていると、ちょっとずつ他のお家が出て来た。でも、他のお家から人の声は聞こえてこない。

 ベェという大きな音が聞こえて来て、びっくりしてそっちを見る。白くて、ふさふさとした毛の生えている動物がたくさんいた。毛の中から硬そうな棒が生えていて、乾いた草をモグモグと食べている。

 そんなふさふさの動物の中に、もこもことした毛の動物が混ざっていて、もこもこの動物の方は生えている棒が他の動物よりも大きくて、ぐねぐねとしている。


「ヤギが終わったから、ツィーフェルのお乳もそろそろ終わりね」

「母様、今年もツィーフェルの毛糸で編み物をするの?」

「えぇ。ツィーフェルはどんな動物の毛よりも暖かい毛糸が出来るもの。寒い冬を過ごすのに、ツィーフェルの毛糸で編んだ服がある方がみんな暖かく過ごせていいでしょう?」

「わたしまだ編み物を覚えられていないから、今年こそは覚えたいわ」

「そうね。せっかくだからルカのために何かを作ってあげてちょうだい」


 サージおねえちゃんの歩く速さが少しだけ早くなった。おかあさんは少し嬉しそうだ。


 坂を降りたら、お家が増えて来た。増えてきたお家を見ると、黄色くて丸い何かがゆらゆらと地面を歩いている。コッコッコッという音と、乾いた草の匂いと土の匂いがする。おとうさんがたまに森で採ってくる鳥と同じような羽が生えているから、きっと鳥なんだと思う。

 

「母様、ガルバ鳥もツィーフェルと同じで魔獣、なのよね?」

「えぇ、そうよ」

「でもヤギやブタみたいに人間と一緒に暮らしているよね。魔獣なのにどうやって暮らしているの?」

「ガルバ鳥やツィーフェルは、獣の精霊様が連れて来てくださった魔獣の中でも、特に人間を助けてくれる魔獣たちなの。私たち人間が精霊様に感謝しながら、しっかりお世話をすれば恵みを与えてくれるのよ」

「毛糸や、たまご?」

「そうよ。だから、サージも精霊様に感謝して、毛糸やたまごを頂いてちょうだい」


 コッコッコッという音が遠くになると、ざわざわと人の声や動く音が聞こえてくるようになった。お家がもっと増えてきていて、いろんな家がくっついている。

 さっきまで速かったサージおねえちゃんの足が、またちょっとゆっくりになった。

 鼻を動かすと、酸っぱいパンの匂いに、木の匂い、お掃除する時にする埃の匂い、新しいお洋服の匂いに、それからチーズの匂いもする。

 お家がない、ただ広いだけの地面ばかりのところに着くと、ぼくも知っているヨハン先生が声をかけてきた。


「おや、フレディス様、サージちゃん。こんにちは。広場で会うとは珍しいですな」

「こんにちは、ヨハン先生。今日は収穫のお手伝いをサージにお願いしようと思いまして」

「あぁ、たしかに今日はいい収穫日和だ。たくさんかぼちゃがなっていると、この間ドロテーから聞きましたよ」


 ドロテーと聞いたサージおねえちゃんが、おかあさんの後ろに隠れるように後ずさりした。

 ヨハン先生もそれに気が付いて、困ったように笑う。


「わたしはこれから、ジョゼットちゃんの往診へ行くんですがね。お昼ご飯を早めに食べておけばよかった。時間がかかりますからな」


 ヨハン先生はそれだけ言うと、おかあさんとサージおねえちゃんとは反対の道、坂を上って行った。

 サージおねえちゃんは、ヨハン先生のお話を聞いてちょっとだけ安心したようで、おかあさんの隣に戻って歩き始めていた。


_____________________________________


 ヨハン先生と別れてからおかあさんとサージおねえちゃんは真っ直ぐ歩く。だんだんさわさわと水の流れる音が聞こえてきて、土の匂いが濃くなってくると、にじのふもとで見たことがある”はし”を通って、流れる水の上を通り抜けて行く。

 はしを通ると、もっと土の匂いが濃くなってきたけれど、土の匂いに混ざって、甘いツッカバオムみたいな匂いが混ざってきた。

 甘い匂いのする方を見ると、たくさんの木が生えていて、そこには真っ赤な丸い何かがぶら下がっていた。


「母様、リンゴが大きくなってきているわ」

「十の月になったら、みんなでリンゴを収穫しないとね。サージたちの七歳のお祝いとどっちが早いかしらね」

「……リンゴの収穫も、お手伝いしないとダメかしら?」

「……そうね、十の月は冬に備えてたくさんやることがあるから、いろんなお手伝いをして欲しいわ」


 サージおねえちゃんは、嫌そうな顔をしてちょっと息を吐いた。

 

 甘い匂いのする木が生えているところを通り抜けると、目の前に何もない場所に出た。

 たくさんの人がいて、ふかふかしていそうな土の上を忙しそうに動いている。ふかふかな土の上には、濃い緑色の草みたいな紐が並んでいて、その紐の先にはオレンジ色の大きな塊が付いている。


「フレディス様! サージ!」


 たくさんの人の中からぼくも見たことのある人が走ってきた。土の匂いがいっぱいするドロテーだ。

 ドロテーはオレンジ色の長い毛を尻尾みたいに揺らして、緑色の目をキラキラさせて走って来る。


「ドロテー、こんにちは」

「こんにちは、フレディス様。久しぶりね、サージ」

「……お久しぶりです。ドロテーさん」


 サージおねえちゃんは、またおかあさんの後ろに隠れてしまったけど、ドロテーは嬉しそうに笑ったままだ。

 

「今日はどうされたんですか?」

「九の月になって、収穫するものが増えて忙しいでしょう? 今日は、サージにお手伝いをお願いしたくて来たの。わたしはまだルカを見ていないといけないから」

「それは嬉しいです!」


 ドロテーはおかあさんの後ろに隠れているサージおねえちゃんの手を取ると、ちょっとかがんでサージおねえちゃんの顔を見て笑う。

 

「ねぇ、サージ。今年のかぼちゃはとっても大きくて、たくさんなっているの。皮の色も濃いからきっと甘くて美味しいよ。収穫のお手伝いをすれば、村のみんなが美味しいかぼちゃを食べられると思うの。手伝ってくれない?」


 サージおねえちゃんは、ドロテーに手を引かれるままに足を進める。

 怖いって気持ちはもうなくなっていて、ちょっと安心したようにドロテーと一緒に行ってしまったのを見て、おかあさんも安心して、お家に帰った。


_____________________________________


 サージおねえちゃんは、コルザおねえちゃんと一緒に帰って来た。今日のサージおねえちゃんは、コルザおねえちゃんと一緒で土の匂いがする。

 二人は一つずつ、オレンジ色の丸い塊を抱えて帰って来て、おかあさんはそれを見てびっくりしていた。


「あらあら、かぼちゃを二つも?」

「もりからかえってきたときに、おねえちゃんとドロテーおねえちゃんとあったらね、くれたの!」

「今年は豊作だからって、農場の人たちが持たせてくれたの。……みんな、優しかったわ」


 サージおねえちゃんが笑っている。おかあさんはすごくホッとした顔で、サージおねえちゃんのツルツルの毛が生えている頭を撫でる。


「頑張ったわね、サージ」

「かあさま、コルザもがんばったのよ! ほら、カゴいっぱいにきのみはいってる!」

「えぇ、コルザもお疲れ様。ありがとう」


 おかあさんはコルザおねえちゃんのふわふわの毛が生えている頭も撫でる。


「さ、頑張ったから二人とも手が汚れていると思うわ。手を洗ってきて、みんなで晩ご飯の用意をしましょう。せっかくだもの、かぼちゃも入れて仕上げをしましょう。きっと今日は、父様も帰ってくると思うわ」


_____________________________________


 おかあさんは大きなナイフを持って来て、サージおねえちゃんが持って帰ってきたかぼちゃを切った。

 かぼちゃは大人のおかあさんが力を入れないと切れないので、おねえちゃんたちはかぼちゃの他の用意をすることになった。

 サージおねえちゃんは、玉ねぎを小さく、小さく切って、おかあさんが用意しておいたひきにくってやつに混ぜている。

 コルザおねえちゃんはおかあさんに言われて、白くて丸いきじってやつを平らになるように、長い棒をゴロゴロと転がしている。

 

 おかあさんはかぼちゃをお鍋にいれてかまどにぶら下げる。くつくつとお鍋から音がしてきたら、果物やツッカバオムとは違う、甘い匂いが漂って来た。

 甘い匂いが濃くなってきたら、かぼちゃはお鍋から木の器に移された。おかあさんがかぼちゃをマッシュポテトみたいにしてと言ったから、コルザおねえちゃんが張り切ってかぼちゃをマッシュポテトみたいにしていく。

 サージおねえちゃんはコルザおねえちゃんが頑張っている間に、平らに伸ばされたきじをナイフで切っていた。サージおねえちゃんが切ったきじは何枚もの四角になっていった。

 

 おかあさんがサージおねえちゃんの切った四角のきじを一枚取ると、マッシュポテトみたいになったかぼちゃを乗せて、それから玉ねぎの混ざったひきにくを乗せると、もう一枚きじを取って、かぼちゃとひきにくの乗ったきじの上にお布団みたいにかけると、端っこをギュッと指で潰していく。出来上がったものは、枕みたいな形になっていた。

 おかあさんがやったのと同じように、おねえちゃんたちも枕みたいなのを作って行く。サージおねえちゃんの作ったやつはおかあさんのと似ていて、綺麗に枕みたいになったけど、コルザおねえちゃんが作ったやつはちょっとガタガタしていた。

 

 枕がたくさん出来ると、おかあさんはそれをさっきかぼちゃを茹でていたお鍋に枕を全部入れると、またかまどにぶら下げる。

 お塩を入れて、おたまぐるぐるしていると、おとうさんが帰って来た。

 帰って来たばかりのおとうさんの顔はすごく疲れ切っていたけど、家の中に漂う匂いを嗅ぐと、そんな顔も吹き飛んでしまった。


「今日はマウルタッシェか」

「えぇ、今日はサージが農場のお手伝いを頑張ってくれたから、かぼちゃも入っているわよ」

「サージが、農場の手伝いを?」


 おとうさんがびっくりしてサージおねえちゃんを見る。サージおねえちゃんはちょっとだけ得意気な顔でテーブルの上の用意をする。


「さぁ、そろそろできるわよ」


 おかあさんがスープを入れるお皿に出来上がった枕とスープ一緒に入れて、おねえちゃんたちに手渡していく。

 ぼくもおかあさんに抱っこされて、みんなとテーブルに座る。

 おとうさんがご飯の挨拶をして、ぼくはおかあさんが運んでくれた枕のひとかけを食べる。


 外側はつるんと飲み込めた。中に入っているかぼちゃとひきにくを食べると、ひきにくからじゅわっと汁が溢れてくる。スープに入れたお塩に負けない甘くてもちもちしているのがかぼちゃだと思う。果物じゃない食べ物で、こんなに甘くて美味しい食べ物は初めて食べた。

 

「マウルタッシェはうちじゃないと食べられないからなぁ」


 おとうさんはそういうと、大きな一口で枕を食べてしまう。

 

「どうしてうちじゃないと食べられないの?」

「母様が生まれ育った村ではよく食べたのだけど、レーヴァルト村では作られていないものなのですって、母様も父様から聞いて始めて知ったわ」

「じゃあレーヴァルト村でしか食べられない料理もあるの?」

「そうねぇ。海のあるところじゃないと食べられないお魚料理とか、そういうものはたくさんあると思うわ」


 みんなは楽しくおしゃべりをしながら、枕みたいなマウルタッシェを食べる。

 ぼくは半分。おかあさんとサージおねえちゃんは二つ、コルザおねえちゃんとおとうさんが三つ。

 

 お腹がいっぱいになったぼくは、テーブルにいるうちからウトウトとしてしまい、おかあさんに運ばれた赤ちゃんのベッドにある本物の枕を使ってぐっすりと眠った。

煮付けか、天ぷらか、それが問題だ……


どうもレニィです。


かぼちゃは煮付けも天ぷらも好きです。

中綿についている種も塩炒りして食べるのが好きですが、

かぼちゃの種を食べていると妹に「ネズミなの?」と

言われます。プイプイ。


マウルタッシェは、ラヴィオリっぽい水餃子的な料理だそうです。

調べてみて今度作ってみようかなと思います。


よくわたしの枕を占領して寝ていたお犬様、

次のお話ではキミの好物のあの果物と再会してもらおう。


そんな感じです。

どうぞよしなにー!!!

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