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七層目

ライムの腕も元に戻りボク達は移動を再開する。

ちょいちょいポヨポヨフロストは出てくるけどフロストグリズリーはあれから見かけなかった。

倒せはするけど面倒くさいしあまり戦いたくはないなぁ、でも今後沢山出てくるんだろうなぁ厄介なのは。

まばらに現れるポヨポヨフロストを蹴散らして進んでいると前方に下りの階段と魔法陣が見えてきた、やっと次の階層みたいだ。


「着いた~」


「やれやれじゃな、フロストグリズリーには手間をかけさせられたのぅ...結構かかったわい」


「さ、次行コ~」


氷河地帯を後にし階段を降りていく、それから程なくして次の階層にボク達は降り立った。


そこは少し薄暗い遺跡みたいな場所だった、あちこちがボロボロで石で出来た床や壁、柱等が大きく欠けている、廃墟と言ってもいいかもしれない。

そして床のあちこちに何か深緑色の池があり何かぽこぽこと泡を立てている、てかなんか酸っぱい匂いするけど何だろ。


「むう、この色と匂い...こりゃあかんのぅ...」


周囲を眺めているとフーワはしかめっ面でぽつりと呟いた。


「どうしたの?」


「こりゃ酸の池じゃ、金属が腐食するやつじゃな。身体に付いても火傷程度なんじゃが金属類は別でのぅ...付着して放っておくと直ぐにボロボロになるんじゃ」


それは中々厄介そうだね。


「でも近寄らなければ大丈夫でしょ?」


「この池だけならのぅ、だがこれがあるということはあいつ等も居るんじゃよ」


「あいつ等?」


どうやら此処には何か居るみたいだ何だろう。


「一つはポヨポヨアシッド、そこの池と同じ酸を体内に持っておってな、それを吹き出すのも厄介なんじゃが更に面倒なのが体液まで酸でな...攻撃して砕けたりすると辺りに撒き散らすんじゃ」


え、それってつまり...


「よって、金属のハンマーやナイフは確実に腐食するからワシとライムは攻撃出来ん、全部ペタン任せになる」


うわぁ...全部ボクがやるのか...大丈夫かなぁ...


「一つって事は他にも居るんだよね?」


「うむ、もう一つはポヨポヨポイズン、こいつは酸の変わりに麻痺毒を持っていてな、触っただけで身体が痺れて動かなくなるし放置すると肺や心臓まで麻痺して最悪死ぬ、アシッド同様に吹き出したり体液を撒き散らすぞい」


こっちはこっちで洒落になってないね...


「アタシも酸ヤ毒は耐性無いカラダメージ受けルヨ」


「うむ、よってこの階層の魔物は他に何か居ない限り全部ペタンが相手じゃ」


「いやいや待って待って、幾ら何でもそれはちょっと」


「うむ、無理じゃな。だから一度準備に戻って万全の状態で攻略する」


フーワは髭を撫でながら階段を昇り始める、ボクとライムもそれに続く。


「腐食耐性をワシとライムの武器に施して毒は解毒ポーションじゃ、ポーションは出来る限り買ってきた方が良かろう、まぁ氷のネックレスや炎のネックレスみたいには高くない。手持ちと冒険者組合の報酬を合わせれば足りるじゃろ」


「じゃあ先に冒険者組合?」


「じゃな、結構時間かかったしもう夜かもしれんから明日の朝かの」


「お腹モ減ってキタ~」


階段を昇りきり魔法陣に乗りボク達は街に戻った、日は完全に落ちていて空には三日月が顔を出してもう夜になっていた。


明日準備をする事にして今日は解散だ、ボクもお腹が減ってきたよ。

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