Original Elemental derivation Online ~光元素極振り雪女の二次攻略記~
初めてのVRMMO系短編小説です。
最近はずっとこのような物語が行けるかなと思っています。
ついに、投稿しました。
まだまだ新人ですから、誤字脱字があった際には遠慮なく言ってください。
では、よろしくお願いいたします。
西暦2047年7月、東京———
エアコンが「ウオンウオン」という音がしている。
玉屑初雪(17)が居間のソファにもたれている。
「夏休みはいいな~ このままごろごろしようっと~」
初雪がスマートフォンで小さい頃の雪景色で撮った写真を見ながら溜息を吐く。
「はぁ…… まだ7月なのに、もう40度超えた…… もう一度オーロラを見たいな……」
地球温暖化によって、雪という綺麗なものが既に歴史となった。最後の雪は10年前であった。
「まぁ、バーチャルゲームで見えるだしね。っていうか、まだなのか?」
「ピンポーン!」とチャイムが耳に入って、初雪が即座に立ち上がって玄関に駆けつける。
「はーい!」
「宅配便でーす!」
宅配業者から小さい箱を受け取った。ご依頼主欄は『ジクロード・テクノロジー(株)』が書いてあった。
「ありがとう」
「ではこれで」
宅配業者を見送り、初雪が興奮して「キタァキタァ」と口をしながら自分の部屋に駆けつける。
箱を開けると、Original Elemental derivation Onlineと鮮やかな文字で書かれているゲームのパッケージとキラキラしている特典カードが見て取れる。
「おおお! これが正式版か? そして、CM出演特典だ~」
ほぼ二ヶ月前に、初雪がβ版[OEDO]のテストプレイヤーとしてゲームをしていた。ゲーム内での仲間たちと一緒に、難攻不落の最強レイドボスをクリアした。
ゲーム会社がその戦闘シーンをCMとして編修して放送したため。
初雪と仲間たちは謝金以外、CM出演特典も貰ったのだ。
「もう二週間雪を見なかったよ! 早くゲームを始めよ~ あぁ、あいつらと連絡しなければならなきゃ」
初雪は心が浮き浮きして、仲間たちの掲示板に『ゲームが届いた、いつもの場所で集まろう』と書いてゲーム機をセットして電源を入れる。
Original Elemental derivation Onlineと鮮やかな文字が目に映る。
『ようこそ。これよりゲームの初期設定を行います。必要項目の入力をして下さい』
「ほほ~ アナウンスもちゃんと付いてるね。確かβ版よりかなり緻密であるね」
『まず、お名前を入力してください』
「名前はね…… 前と同じしようっと」
初雪が話しながら、『セリシア』を入力してボタンを押す。
『では、改めてよろしくお願いします。セリシア様』
『次は、種族について選んでください』
[OEDO]では、人間やエルフ、ドワーフなどの様々な種類を選ぶことができる。そして、一定条件に達すると上位種族に進化できるゲームであるのだ。
「種族だよね、やはり雪女に決まってるじゃない。進化前なのは、確か雪童子ってことよね」
そう決めたら、セリシアは雪童子のボダンを押すと説明のパネルが浮かび上がる。
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【雪童子】
少年/少女の姿の雪精霊である。
[成長]HP:C、MP:A、STR:D、AGI:C、INT:A、DEX:C、VIT:D、LUK:B
[上位進化]冬将軍、雪ダルマ、雪男(男性キャラ)、雪女(女性キャラ)
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セリシアが躊躇わずに確定のボダンを押す。
『では、本ゲームの特徴、エレメントシステムについて説明します』
『本ゲームは、火、水、風、地、雷、氷、光、闇という八つのエレメンタルが存在します。最初のエレメントポイントは100点あります。レベルが上がるにつき5ポイントを獲得できます。エレメントポイントをプレイヤー次第で八つの属性に配分できます』
「はいはい~ もう知ってるのに、何でスキップできないよ……」
『そして、エレメンタルがある値に達してゲーム内の固有スキルを使用する時、新しい派生スキルを解放できます。さらに、プレイヤーで派生したスキルに名前を付けることができます』
「そうそう~ だから、『億兆長者』さんのスキル名はいつも変だ」
ここは一応説明する。『億兆長者』はβ版で一緒に遊んでいた仲間たちにいる唯一の人間キャラであったのだ。名前の意味は、まだあとで説明しましょう。
『最後、一属性のエレメントしかない。つまり、極振りの場所には、特別な効果をもたらします』
『火———火属性ダメージを半分となり、マグマ地形で移動出来るようになり、火傷状態になりません。
水———水属性の受けダメージを半分となり、HPが10秒ごとに2%回復し、酩酊状態(MP継続減少)になりません。
風———風属性の受けダメージを半分となり、飛行タイプスキルを使用する時MPを消費しない、混乱状態になりません。
地———地属性の受けダメージを半分となり、物理の受けダメージを半分となり、石化状態になりません。
雷———雷属性の受けダメージを半分となり、物理攻撃を受ける時自動的に相手を麻痺状態となり、麻痺状態になりません。
氷———氷属性の受けダメージを半分となり、吹雪のフィールドにHPが減らない、氷結状態になりません。
光———光属性の受けダメージを半分となり、閃光効果を追加し、失明状態(3秒間視力喪失)になりません。
闇———闇属性の受けダメージを半分となり、影に移動できるようになり、暗闇(命中率を半分に減る)状態になりません』
『これで、説明が終わりました。100点のエレメントポイントを配分してください』
「はぁ~ やっと終わったか? うるさすぎよ…… やはり目で説明を読んだ方かいい」
セリシアはあくびをしながら、氷のボダンを押したまま、「チン!」と音声を聞くと確認さえ無しに確定ボダンを押した。
しかし、セリシアが押したのは氷ではなく、下にある光のボダンであったのだ。
本人が全く気付かないで楽しくてキャラデザインを始める。
「髪は、前と同じ薄水色の長い方で、目は真っ白にしようっと」
『では、最後はセリシア様の特典について説明します。特典内容は三つあります。一つは初めてのログインから72時間にEXPが1.5倍になること、二つは課金アイテム用の交換チケット一枚を贈呈すること、三つは固有スキルの中から、五つを選ぶことができることです』
実は、このような特典はあまり価値がなかったのだ。EXP1.5倍とチケットを合わせて、せいぜい1000円程度に過ぎない。固有スキルは簡単なクエストをクリアするとすぐ身に着けることであった。所詮、派生スキルはこのゲームの魂であるのだ。
「チケットは後に考えましょう。スキルは、これとこれ、そしてこれっと」
セリシアが選んだ固有スキルは、氷剣招来、氷槍招来、氷魔法、氷霧、氷オーラという五つである。
雪童子と雪女はバランスを重視するINT特化系種族であるため。魔法攻撃をメインとして戦うことなのだ。
氷剣招来と氷槍招来で作った武器を使用する時、攻撃力を決めるのはSTRではなく、INTなのだ。氷魔法はただの弱い攻撃魔法だけなのだ。氷霧と氷オーラは自分の能力を少しい上昇するためのスキルである。
セリシアが本当の目的は、100の氷エレメントですぐ派生できるスキル[氷晶剣]と[氷槍・白蓮華]なのだ。
でも、彼女はまだそのスキルはもう派生できないことがわからないのだ。
「今度こそ、きっとオーロラの創り出す!!!」
雪が好きなセリシアはβ版で雪や氷の派生スキルを解放していたが、念願しているオーロラがどうしても解放できなかった。彼女はずっとそれがきっと氷エレメンタルはまだ足りないと思うのだ。
『お疲れ様です。初期設定が完全しました。改めて確認してお願いします』
「はいはい~ もう大丈夫よ」
もしここできちんとチェックすると、そのようなミスはきっとすぐに気づいて直しただろう。
しかし、自信満々しているセリシアは全く確かめずに確認ボタンを押してしまったのだ。
『それでは、Original Elemental derivation Onlineの世界に、ようこそ~』
セリシアが眩しい光に包まれる。
「変だね? どうして光がちっとも眩しくないの? リリース即日にバグでいったか……」
光がたんたんと消えていく。
そこには、白い空が銀色の大地と繋いて見渡す限り果てしがない凍てつく白銀の世界である。
「ただいま~ 私の世界はいつものように綺麗だな~」
セリシアは気持ちが華やいで雪の中にごろごろする。
「ウフフ~ アハハ~ さすが正式版だ、雪の寒さもちゃんと感じるよ」
「いってぇぇぇぇぇ!!! この寒さは、痛い!!!」
異常な痛みを感じるため、セリシアは即座に立ち上がって、ステータス欄を呼び出して状態を確認する。
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名前:セリシア
種族:雪童子♀
LV:1
状態:正常
HP:20/103
MP:105/105
STR:2
AGI:3
INT:5
DEX:3
VIT:2(+5)
LUK:4
エレメント
火0、水0、風0、地0、雷0、氷0、光100、闇0
装備
頭(上)[空欄]
頭(中)[空欄]
頭(下)[空欄]
左手[空欄]
右手[空欄]
体[初心者の服]
足[初心者の靴]
アクセサリー[空欄][空欄]
固有スキル
[氷剣招来][氷槍招来][氷魔法][氷霧][氷オーラ]
派生スキル
無し
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「ナニィィィィィィィィィ!!!!」
澄んだ少女の叫び声が銀色の荒野に木霊する。
セリシアはやっと自分の間違いを気付いた。
雪童子が凍結される確率がかなり低いだから、今はまだ正常状態であるが。雪から凍結ダメージが確実に受けていたのた。
「アハハ…… あたいのバカ…… やり直すしなきゃ」
ログアウトしてもう一回やり直すつもり時、特典は一回しか使えないことを思い出した。
「ダメだ!!! もう一度キャラを作ると特典が貰えねぇ!!!」
そう、やり直すと特典がなくなる。前に進むと即座に凍傷効果で死んでしまう。
β版のトッププレイヤーさんはゲームが始まったばかりに、直ちにデッドエンドに陥ってしまったのだ。
選択ことに苦手なセリシアが呟き始める。
「特典、凍死、特典、凍死、特典、凍死……そうだ! そういう方法があった!」
二つの単語を何度も繰り返して、やっと局面を破れる方法を思いついた。
それは、特典の課金アイテム交換チケットで、氷結無効な装備を交換することなのだ。
「えっと、氷結無効化、うん…… あった! ダンジャケットだとう!!!」
少女の冴えた声がまた白き大地に木霊する。
「どうしてリアルの服があるのよ!! しょうがないよね、交換しよう……」
まぁ、ほとんどのゲームにも見た目装備があるよね。
セリシアはショップからダンジャケットを交換してから、装備した。
確かに、雪女は身長155センチ以上の姉御系種族であるが、進化前の雪童子は身長140センチしかなく、確実に可愛い系種族であるのだ。
そして、この装備は結構長いダウンジャケットのため、ほぼ全身が覆われたのだ。
更に場所は真っ白の雪原で、今のセリシアが正しく丸々している可愛いペンギンなのだ。
「くっ、屈辱だ! くっ、殺せ!!!!!!!!!!」
少女の無邪気な声が三度目で純白無垢な雪世界に木霊する。
「あいつらがもう揃ってるかも、早く行かないと!!!」
こうして、ペンギンのようにてくてくと歩いて、町へ向かう。
リリース初日のため、雪と氷に関わる種族のプレイヤーが次々と現れていた。
β版のトッププレイヤーとしてセリシアが結構有名人であったが、それは姉御イメージの雪女であった。誰でもダウンジャケットを着いててくてくと進む可愛いペンギンと連想できないだろう。
「綺麗~!」
少しい進むと、八重桜のごとき大粒の雪がほとほとと降る。僅かな陽光は雪をキラキラと光らせている。
白銀のような雪景色に酔いしれるセリシアは現れていたモンスターのことを全く気付かなかった。
あるモンスターの突進攻撃を腰で受けることになった。「ドン」と雪に転がり込んでしまった。
「いててて…… 誰だ! よくもあたいを攻撃するなんて、いい度胸だな!」
このような姉御系セリフはセリシアが結構使っていた。しかし、今は丸いペンギンさんの口から出すと僅かな威嚇力さえも感じられないのだ。
セリシアは立ち上がって敵の姿を探して、全身が雪のように白い毛皮に覆われたウサギが視線に映る。
「ユキウサギか…… いいぞ、あんたが初めてのEXPになれ!」
……
「ごめん、先の取り消しだ!!!」
セリシアはそう言ったが、自分の攻撃手段がないのを思い出したため。直ちに早足で逃げ出す。
ユキウサギは少しい見逃すつもりもなさそうだ、ビョンビョンとセリシアを追いかける。
周りは決して助けてくれる人がいないわけではないが。[OEDO]はペット機能が存在する。
一部のモンスターを捕まえってペットになれる機能であるのだ。
勿論、ユキウサギはペットになれるモンスターなのだ。
故に、セリシアの生死存亡にかかわることが他のプレイヤーから見ると、可愛い少女とペットの戯れだったのだ。このような状況で手出すことができないだろう。
セリシアは必死に走っている。地面にこびりつくように残っていた凍った雪は足元でバリバリと音を立てる。
前の道がたんたんと狭くなって、鏡のように輝く白く断崖絶壁が目に入ってしまう。
「道はもうないか!!! あたいはここでこのような雑魚モンスターにやられて終わりか!!!」
ほんの少しく躊躇って、ユキウサギは既にセリシアに近づいてしまった。ルビーのような赤い目でじろじろとセリシアを睨む。
生きるか死ぬかの瀬戸際に立って、セリシアは腰に力を入れて攻撃の構えを取る。
「アハハ…… このあたいがただのウサギに追い詰められる何て…… 来い! せいぜい共倒れよ! [氷剣招来]!」
雪の結晶がキラキラとセリシアの手元に集まってから、まるでダイヤのように光り輝いている剣になる。
普段、氷剣の攻撃力はINT×氷エレメントの数値であった。ゼロの何倍でもゼロであった。つまり、これは見かけ倒しの剣であったのだ。
ウサギがセリシアを突進攻撃してくる。
「行くぜ!!!」
セリシアは剣を横になってウサギを斬りつける。
僅かな数秒間に、奇跡が起こったのだ。
白銀のような雪がキラキラと光っている。氷の剣はその光に包まれてから眩い光を放つ剣となる。
ウサギが剣に斬られて、即座に光となって消えていた。
美しいメロディとともに、音声がセリシアの耳元に流れ込む。
『レベルが2に上がりました』
『派生スキルを会得しました、名付けてください』
死を待つセリシアが信じられないように、目が丸くなる。
「はっ、派生スキル!? 嘘でしょう!」
会得していたスキルの動画を再生すると、信じられなくても信じなければならないのだ。
「ウフフ~ アハハ~! やはりあたいは天才だぜ! スキルの名前は……」
セリシアは『ビー●サーベル』を入力して確認ボタンを押す。
『著作権等の問題によって、この名前は使えません』
「ちょっと試したいが、やっぱり無理か、それじゃ……」
今回は『極光ノ剣』を入力してボタンを押すと、『派生スキル[極光ノ剣]を登録完了しました』と聞こえてきた。
「それじゃ、全てポイントを光に振って、他のスキルを試して見よ~ まずは、[氷霧]!]
周りに無数な氷の霧のようになって、陽光でキラキラと光る。まるで仙境のように美しいなのだ。
しかし、派生スキルが何の反応もなかったのだ。
「やっぱり、さっきはまぐれか……」
立ち尽くせないほどの強風が吹き、氷の霧と地面の雪が白い渦を巻き、真っ白の空へ飛んだ。
氷と雪の結晶が混ざって白銀の世界でドーム状に散りばめられた。
中に包まれたモンスターとプレイヤーはセリシアが放つ光とドーム内で乱反射された光によって失明状態に陥いた。
そして、ドーム状になっていた氷の霧が効果が失い始めたところに、光極振りのセリシアははっきり見た。木漏れ日のよに射し込む光がプリズム効果を起こして緑になったり、赤になったり銀色の幕に映し出された。
「綺麗!!! これは、オーロラだ!!! やっと会えたよ!!!」
この時点から、セリシアはもうやり直すことを諦めたのだ。彼女は光の極振り続けると、きっともっと綺麗なものが見つけられると思う。
「よし! このスキルの名前は…… オーロラ北極天だよ! 早くあいつらに見せよ!」
派生スキルの名前を登録して、可愛いペンギンのようなセリシアがてくてくと町へ向かう。
この度、自分の拙作をお読み頂き、誠にありがとうございます。
主人公と仲間たちがこれからの冒険はまだ構想中です。
連載を始めるともっと面白くかつカッコイイ派生スキルがきっと次々と登場するかもしれません。
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拙作を評価していただけるととても励みになりますので、大変嬉しいです。