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第1豚 豚公爵と、ピッグテヰル公爵領の人々

 とある世界の、とある国に、とある公爵領が、あった。


 #####


「あ、お父様、お母様!


 ちょうど良かった、メタボルは見なかった?」


 公爵領家内で走り回っていた、公爵令嬢『カテーテル・ピッグテヰル』は、その足を止め父母に問いかける。


「こ、これ、カテーテル!


 公爵令嬢ともあろう者が、全くなんと、はしたない!」


「まぁまぁ、母さん。


 良いじゃないか、元気な方が」


 母である『ホルモン・ピッグテヰル』と、現公爵『トランプ・ピッグテヰル』は、苦笑いしながら長女へと、そう答えた。


 そして、隣にいたピッグテヰル家の使用人『シスコネ』が、彼女に答えを提示する。


「メタボル様でしたら、今、魔法の先生と勉強中です」


「ぐぬぬ……。


 私が『公爵学』を叩き込むって約束だったのにいい……。


 また、魔法っ。


 次期公爵の自覚が無さすぎるぞ……。


 あンの、バカ弟めえええ!」


 姉の怒声が、領内中に、響き渡るのであった。


 ######


 同じく、公爵領家内


「そ、そんな、バカな……これは、魔法数の最終未達成問題だぞ……」


 魔術師として新進気鋭とされるその男は、人生の大半を、その問題に対して費やしていた。


 解けるわけがない。


 自分だけではない。


 もう数百年、天才と言われた先人達が束になってかかっても、解けた人間がいない問題なのだから。


 なんどもなんども、その答えを確認して。


 そこに蟻の子一匹入るすき間の無い証明に、なんどもなんども、絶望する。


「ええ、流石に苦労しましたよ。


 久しぶりに徹夜(・・)したくらいですから(・・・・・・・・・)


 新進気鋭の魔術師に対して、弱冠6歳の公爵令息は、微笑む。


「……さて、先生?


 約束しましたよね?


 これが解けた暁には、私と……」


「ひ、ひぃ……ッ!」


 汚ならしい笑顔を浮かべる公爵令息と。


 顔をひきつらせる魔術師。


 そして(・・・)


「アッー!」


「……ぶひょ、ぶひょ。


 ぶひょひょひょひょ(・・・・・・・・・)ひょひょひょひょひょ(・・・・・・・・・・)!」


 二つの声が、公爵領家に響き渡るのであった。


 ######


 そんなわけで、これは。


 とある世界の、とある国にある、とある公爵領家における、とある公爵令息の、悪逆非道な、物語。

豚公爵の、公爵領魔族襲撃から公爵襲名位までをダイジェストで書く予定。


豚毒200話まで読んで無い場合はネタバレな話もあります。

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