四月
深い深い空の底に
どろりどろりとした不安感が停滞する。
浅い浅い海の上には
どろりどろりとした期待感があるはずなのに
吐いた息を飲み込む。
この場所は不定形だ。
空と海の間に不安定に存在するのは
神様に見放された野原。
かじかんだ視線を感じながら
白と黒の間に潜む影を飲み込む。
真っ直ぐにこちらを見つめる生。
挿絵はそこだけだ。
その本はそれだけの物だ。
それこれが人間だ。
そんな人生に一輪の花を溶かす。
エリカは怯える季節を超えて
モノクロの野ばらに化ける夢を見た。
良ければ感想どうぞ。
どうも、神原です。
久しぶりに書きました。
リアルの忙しさに押しつぶされる日々を過ごしておりますが、不定期にこれからも続けていきます。