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私は君を信じているよ。
まるで鏡でかつての自分を見ているよう。
自分の素直な気持ちをそのままとらえられずに、少し俯瞰して、自分を含むその景色に皮肉めいた解釈を与えてしまう。そうして俯瞰している自分をさらに上から眺めて、自分は不幸に酔っているだけだと、すべてを否定する言葉でおのれを呪う。
自分の姿は入れ子になって、一番初めに沸き起こった、一番最初の感情はもはや幾重にもめぐらされた箱の中にしまわれて、見失ってしまう。
理不尽に落ち込んだ穴で、動力源をなくして頑張ることなどできはしない。
そんなことは、当の私が最もわかっているが、
でも、だからこそ、言いたい。
穴に落ち込んだままでは、君がもったいなさすぎる。
すでに頑張ってぎりぎりで耐えている人に「頑張って」はNGワードだけど、
今は痛みで疲れ切って、身動きできないだろうけれど、
私は君の底力を信じているから。
どうか、這いあがれないままに、もはや腐り始めている私のようにはならないで。